釜蓋神社(射楯兵主神社)
境内に釜の蓋がいっぱい!一風変わった参拝方法が人気の神社
東シナ海を背にした釜蓋神社の社殿。現在の社殿は1995年(平成7)に氏子の寄進により再建された
釜蓋にまつわる伝説をもつ神社
薩摩半島南端の南九州市頴娃(えい)町にある射楯兵主(いたてつわものぬし)神社は、通称「釜蓋神社」として知られる。この神社には、天智天皇と妃の大宮姫にまつわる次のような伝説が伝わっている。あるとき、ふたりが頴娃にある御領を訪ねることになり、御領の人々が接待のため何十石という米を炊いていると、突風が吹いて釜蓋が吹き飛ばされ、遠く離れたこの地に落ちた。土地の人々はこの釜蓋を拾い上げて「釜蓋大明神」と名付け、祀ったという。のちに、素盞鳴命(すさのおのみこと)が主祭神となると、武の神様として祀られるようになった。1843年(天保14)には島津氏27代当主で薩摩藩10代藩主の島津斉興(なりおき)が国家鎮護と武運長久を祈願している。現在は勝負事に勝つためにスポーツ選手が訪れるほか、受験合格や商売繁盛、開運、厄除けを祈願する人々で賑わっている。
ユニークな「釜蓋願掛け参り」と「釜蓋投げ」
駐車場から3分ほど歩くと大鳥居があり、その先に神社までの参道が整備されている。大鳥居をくぐり右側に海を見ながらさらに1分ほど歩くと、第二鳥居と社殿が見えてくる。この神社は「釜蓋願掛け参り」という一風変わった参拝方法で知られる。拝殿の入り口に置いてある釜の蓋を頭の上に載せ、第二鳥居から賽銭箱まで落とさずにたどり着いて祈願すると、願いが叶うといわれる。料金は無料で、途中で落としてしまってもやり直しが可能なので、何度でもチャレンジしてみよう。ほかにも「釜蓋投げ」という占いがある。拝殿の入り口の左側で販売されている「かまふた粘土」と呼ばれる小さな素焼きの釜蓋(2個100円)を購入し、社殿に向かって右手下の岩場にある釜に向かって投げ入れ、釜の中にうまく入ると願いが叶うという。投げる位置から岩場の釜までは結構な距離があるので、1個入れるのもなかなか難しいが、運試しと思ってやってみよう。
拝殿の入り口の左右に置いてある釜蓋には、1人用の「必勝・開運」「厄除け・開運」と、2人用の「なかよし・しあわせ」がある
第二鳥居から賽銭箱まで、釜蓋を頭の上に載せ、手を使わず落とさないように歩いてから参拝する
小さな素焼きの釜蓋「かまふた粘土」を、岩場にある釜の中に投げ入れよう
東シナ海に面した岬から開聞岳を望む
社殿に向かって左手に小さな鳥居があり、その先には小道が続いている。鳥居をくぐり小道を40mほど進み、社殿の裏に出ると、大海原が広がる「希望の岬」に出る。左手には薩摩富士とも呼ばれる標高924mの開聞岳がそびえ、晴れた日には南の海上に薩南諸島の竹島や硫黄島、黒島、屋久島などを望むことができる。釜蓋型のベンチに腰かけて、しばし絶景を楽しもう。ほかにも、社殿に向かって右隣には「寿石」と呼ばれる霊石が鎮座しており、なでながらお祈りすると良縁や子宝、安産に恵まれるといわれる。
社殿に向かって左手に小さな鳥居があり、その先の小道が岬に通じている
時間があれば番所鼻まで歩いてみよう
釜蓋神社の周辺は、堆積した溶岩と波の浸食作用により、入り組んだ海岸線が形成されている。この海岸線沿いには「頴娃シーホーウォーク」と呼ばれる遊歩道が、神社から番所鼻(ばんどころばな)自然公園まで約2.5km整備されており、ダイナミックな自然の景観を眺めながら散策できる。番所鼻自然公園は、江戸時代に全国を歩いて地図を作った伊能忠敬が「けだし天下の絶景なり」と賞賛した景勝地で、200匹以上のタツノオトシゴが見られる観光養殖場「タツノオトシゴハウス」や、干潮時に周囲を歩いて一周できる岩礁「海の池(ドラゴンホール)」など見どころも多い。もちろん車でも行くことができるので、釜蓋神社の行き帰りに立ち寄ってみたい。
スポット詳細
- 住所
- 鹿児島県南九州市頴娃町別府6827
- エリア
- 南薩摩エリア
- 電話番号
- 0993382127
- 時間
- 8:00-18:00
- 休業日
- 年中無休
- 料金
- 無料
- 駐車場
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あり(70台)
※大型バス2台 - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
- ペットの入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 変わった参拝の仕方をする神社です!
- ツアーでこの神社を訪れましたが、他の参拝者もいなくひっそりとした場所でした。この神社からの景色も良く、開聞岳を目の前に望む事が出来る場所でした。地域や場所が違いますと、参拝方法も様々で興味を持った場所です。
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- とても難しいお参り方法
- スサノオを祀る、海に迫り出したところに鎮座する神社です。俗名の「釜蓋」はよく意味のわからない言い伝えから来ていて、置いてあるお釜の蓋を頭の上に乗せて落とさないように鳥居から拝殿までお参りできると願いが叶う、ということでしたが極めて困難、挫折しました。遠く開聞岳が見通せて景色の素晴らしいところです。
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- 青い空とうみ、cdw緑に良くはえる赤い社殿
- 知覧の武家屋敷の庭園や特攻平和会館を見た私たちは、南に向かって進みました。めざすは、射楯兵主神社とも言われる釜蓋神社です。 釜蓋神社は、海に突き出た緑が美しい岩山を背にして建っていました。左手の海の向こうには秀麗な姿の開聞岳が見えて、とても素晴らしい景色の場所にありました。社殿は真っ白な壁に真っ赤な柱などで、とっても鮮やかです。背景の海や空の青と、岩山の緑にとてもよく映えていました。 釜の蓋...
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