龍宮神社
「竜宮伝説」発祥の地にある縁結びの神社
朱色の社殿が美しい指宿の守り神
JR指宿枕崎線山川駅からバスで15分ほどの場所にある龍宮神社は、竜宮伝説発祥の地として知られている。伝説によると海の神と浦島太郎、乙姫がここで出会ったことから、縁結びの神様として親しまれるようになった。岬の高台にあるため見晴らしは良好。鳥居の前にある階段を登って振り返れば、美しい海や秀峰・開聞岳を一望できる。朱色の鳥居や社殿がとても華やかで、美しい風景と相まって、まるで竜宮城に来たような気分になる。
古くから地元に伝えられる竜宮伝説
浦島太郎伝説の発祥の地といわれる龍宮神社。古事記・日本書紀にも記述がある豊玉姫を祀る神社だ。1911年(明治44)に書かれた『山川郷土歴史』には、昔から村人が崇敬する神社があったこと、長崎鼻は「竜宮鼻」と呼ばれていたことが記されている。また、この地にはウミガメが産卵のために訪れる。エサ場があり外敵が少なく安全であることが、産卵場所となる条件といわれる。それはつまり、豊かな海の恵みがあふれている証とされ、漁師や釣り人はウミガメを海の守り神として大切にしてきた。そんな時代を経て、2011年(平成23)には地元の寄付により竜宮城に見立てた拝殿が完成し、翌年には本殿も新築された。
気軽にできる貝殻を使ったご祈祷体験
龍宮神社では、貝殻を使った「貝殻祈願」ができる。拝殿に置かれた白い貝殻に願い事を書き入れ、貝塚にそっと奉納。最後に鈴を鳴らして、願い事をするというものだ。縁結びをはじめ、家内安全・商売繁盛・航海安全の守り神として、昔から多くの人が参拝に訪れてきた。貝塚には、さまざまな願い事の記された多くの貝殻が奉納されている。ご祈祷料を納めれば誰でも体験できるので、良縁を願ってみよう。
指宿で竜宮伝説を巡る旅をしよう
龍宮神社を訪れたら、指宿市内の竜宮伝説を巡る旅をしてみよう。JR開聞駅から徒歩約10分の場所にある「枚聞神社(ひらききじんじゃ)」は、浦島太郎が訪れたとされている神社。薩摩国一の宮としてあつい信仰を集めており、龍宮神社と同様に優雅な朱塗りの社殿が見事だ。枚聞神社の近く(JR開聞駅から徒歩で15分)には、神代の昔から日本最古の井戸といわれる「玉乃井」がある。ここは、豊玉姫が朝夕水を汲んでいたと伝えられる井戸。現在も遺跡として残されており、付近は「玉井」という地名で呼ばれている。私たち日本人にとって子どもの頃からおなじみの竜宮伝説。その発祥の地で遺跡を巡りながら、おとぎ話に思いを馳せてみてはいかがだろう。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン