弥生美術館・竹久夢二美術館
大正ロマンと昭和モダンを象徴する2人の作家の世界に浸る
1つの敷地に2つの美術館が並び建つ
東京大学弥生門の近く、住宅街に竹久夢二が描いた、はかなげな女性を彫り込んだ石塀が見えてくる。敷地内には「竹久夢二美術館」と、高畠華宵の作品を所蔵する「弥生美術館」の2館が並んで建つ。弁護士の鹿野琢見(かのたくみ)が、自宅の一部を開放し個人の美術館として設立したもので、創設は「弥生美術館」のほうが早く1984年(昭和59)。6年後の1990年(平成2)に「竹久夢二美術館」が開館した。両館は渡り廊下でつながり、来館者は両方の美術館を鑑賞できる。竹久夢二は、いわずと知れた大正ロマンの画家。高畠華宵は、大正から昭和の出版美術界で両性具有的な人物画を描き、一世を風靡したイラストレーターだ。古き良き時代を彩った2人の作品は、今見るとかえって新鮮。そのドキドキするような世界観を楽しみたい。
華宵作品を譲り受けて弥生美術館を設立
「少年のなかには少女が、少女のなかには少年がいる」と称された人物画は、高畠華宵自身がジェンダーレスな視点を持っていたからこそ描けたものだといわれる。設立者の鹿野は、9歳だった1929年(昭和4)に少年雑誌の口絵で華宵が描いた美少年のイラストを目にし、感銘を受けたのだという。幼少期に華宵作品に出合ってから36年後の1965年(昭和40)、華宵が老人ホームで暮らしていることを知り手紙を出したことをきっかけに、2人の交流が始まった。その後、晩年の華宵の世話をして最期を看取り、遺族から著作権を譲り受けた。そのコレクションを公開すべく創設されたのが弥生美術館。少年時代の憧れを大人になっても持ち続けた鹿野の情熱に、驚かされるだろう。1~2階の展示室では挿絵、雑誌、マンガ、付録などの出版美術を、3か月ごとにテーマを変えて企画展として開催。明治・大正だけでなく、昭和・平成に人気を博したマンガ雑誌や作家の作品を紹介することもある。3階は華宵の常設展示室になっていて、初期から晩年までの作品を見ることができる。
斬新なテーマの企画展が楽しい竹久夢二美術館
竹久夢二美術館では大正ロマンの画家として知られる夢二作品を、さまざまなテーマの企画展で紹介。約3300点の所蔵作品から、3か月ごとに常時200~300点を公開している。美人画で知られる夢二は、詩人や文筆家の顔をもち、ブックデザイナーとしても才能を発揮した。ほかの作家の著作のデザインも担当することもあり、300冊以上の本の装丁を手がけたという。その作品や、作詞を担当した楽譜表紙絵が展示されることもある。恋愛遍歴でも知られた夢二らしく、ライフスタイルがテーマになることもあり、その切り口が興味深い。わずか15年の短い年月ながら、「大正ロマン」という言葉が残るほどキラキラした時代を、夢二作品を通して振り返るのもいいだろう。館内には、夢二が日本橋に開店した小間物店「港屋絵草紙店」から名づけられたカフェ「港や」がある。
スポット詳細
- 住所
- 東京都文京区弥生2-4-3、2-4-2 地図
- エリア
- 上野・谷根千エリア
- 電話番号
- 0356890462
- 時間
- 10:00-17:00(入館は16:30まで)
- 休業日
- 月(祝の場合は翌日)、展示替え期間中、年末年始
- 料金
-
【入館料】
[一般]1,000円
[大・高生]900円
[中・小生]500円
※2館併せてご覧頂けます - 駐車場
- なし
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 車椅子での入店
- 可(館内は階段のみでエレベーター等はございません)
- 乳幼児の入店
- 可
- 備考
-
[弥生美術館]03-3812-0012
[竹久夢二美術館]03-5689-0462
情報提供: ナビタイムジャパン
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