深大寺

寺院

武蔵野の豊かな水と緑に抱かれた、関東屈指の古刹

古くから厄除け大師としてあつい信仰を集めてきた深大寺。毎年3月3、4日の大祭に合わせて開催される「だるま市」は、江戸時代から伝わる伝統行事だ。参拝後は、門前で名物のそばを味わってみよう。

阿弥陀如来を御本尊とする本堂。正面には龍や鳳凰の彫り物が施されている} 阿弥陀如来を御本尊とする本堂。正面には龍や鳳凰の彫り物が施されている

豊富な湧水に恵まれた、水神ゆかりの仏教寺院

奈良時代の733年(天平5)に開創されたと伝わる深大寺は、東京都では浅草の浅草寺(せんそうじ)に次いで2番目に古い名刹。「ハケ」と呼ばれる国分寺崖線(こくぶんじがいせん)に沿って境内が広がり、各所で地下水が清水となって湧いている。現在でも深大寺の周辺は緑が豊かだが、かつては深い森のなかにいるかのような静謐さに包まれていたことだろう。

水の豊かな土地に開かれた深大寺。境内や周辺には泉や池がいくつもある} 水の豊かな土地に開かれた深大寺。境内や周辺には泉や池がいくつもある

深大寺という名称は、水神の深沙大王(じんじゃだいおう)に由来している。深沙大王とは『西遊記』に登場する三蔵法師(さんぞうほうし)の弟子、沙悟浄(さごじょう)のモデルになった仏教の守護神。三蔵法師は歴史上に実在した高僧で、法相宗の開祖。深大寺は深沙大王の守護を得て、法相宗の寺として開かれた。現在は天台宗に属している。

1695年(元禄8)に普請されたと伝わる山門は、深大寺で最も古い建物} 1695年(元禄8)に普請されたと伝わる山門は、深大寺で最も古い建物

おみくじの元祖、疫病退散で知られる「元三大師」

そば屋の並ぶ参道から、山門をくぐって境内へ。正面に建つ本堂は、1919年(大正8)に再建されたもの。さらに一段上がったところに、護摩堂の元三大師堂(がんざんだいしどう)がある。本尊・秘仏の元三大師座像は高さ2m近い巨像で、僧の肖像彫刻としては日本最大。写実的で迫力ある姿をしている。元三大師(慈恵大師)は比叡山の高僧で、おみくじの創始者。一般におみくじは吉が多く凶は少ない配分だが、深大寺のおみくじは古来のまま凶が多いことで知られる。魔除けとして、元三大師が疫病を払うために鬼の姿をした「角大師」が描かれた降魔札(ごうまふだ)も有名だ。

元三大師堂では毎日2回(土・日曜と祝日は3回)、護摩祈祷が行われる} 元三大師堂では毎日2回(土・日曜と祝日は3回)、護摩祈祷が行われる

東日本最古の国宝仏「釈迦如来像」を拝する

深大寺が法相宗であった時代のご本尊だったと推測される釈迦如来像(しゃかにょらいぞう)は、美術史において白鳳期とされる飛鳥時代後期(7世紀後半-8世紀初頭)に造られたことから、通称は白鳳仏と呼ばれている。少年のようなにこやかな微笑みを浮かべる顔立ちがその特徴。もともと元三大師堂に置かれていたが、東日本最古の国宝仏として現在は釈迦堂に安置されている。また境内の最も高い場所にある開山堂は、奈良朝の様式で建てられた昭和の建築物。深大寺を開基した満功上人(まんくうしょうにん)と、天台宗第一祖の大楽大師(だいらくだいし)の像が祀られている。

開山堂の裏にある北門は、神代植物公園の「深大寺門」に通じている} 開山堂の裏にある北門は、神代植物公園の「深大寺門」に通じている

縁結びの仏様として知られる深沙大王

もともと広大な寺域を擁していた深大寺だけに、関連する建物は境内の外にも点在している。山門から西へ歩いた先にある深沙堂(じんじゃどう)は、江戸時代までは深大寺の鎮守社であった。深沙大王は水神だが、深大寺を開いた満功上人(まんくうしょうにん)の両親の結婚への道筋をつけたことで、縁結びの神としても有名。深沙大王を供養する毎月17日には、秘仏である深沙大王のお姿を模した限定御朱印もいただける。

深い緑に包まれた深沙堂。境内周辺の遊歩道を巡るのも楽しい} 深い緑に包まれた深沙堂。境内周辺の遊歩道を巡るのも楽しい

深沙堂の裏の湧水池には、小さな立ち不動像が祀られている。深大寺といえば昔からそばが名物だが、これら湧水で打たれたそばが江戸時代には深大寺そばとして将軍家に献上され、一般の来詣者にも賞味され有名になった。また、山門の東側には「東京の名湧水57選」に入る不動の滝がある。

深大寺周辺には20軒ほどのそば屋があり、参拝者に人気} 深大寺周辺には20軒ほどのそば屋があり、参拝者に人気

スポット詳細

住所
東京都調布市深大寺元町5-15-1 map map 地図
電話番号
0424865511
時間
9:00-17:00
休業日
無休
料金
[釈迦堂拝観料]300円
駐車場
なし
※近隣に有料駐車場あり
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、iD)
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
平均予算
【昼】1,001-3,000円
滞在目安時間
60-120分
車椅子での入店
乳幼児の入店
ペットの入店
雨の日でも楽しめる
はい

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 鐘は撞けませんがきれいな鐘楼です
    4.0 投稿日 : 2020.03.16
    柵で遮られており、一般人は中に立ち入られなようにされています。鐘楼は明治期、鐘は平成期に再建されたものだそうです。
  • 鐘楼の鐘は平成に入って鋳造された新しいもの
    4.0 投稿日 : 2020.01.07
    幕末の火災で境内のほとんどの建物を焼失してしまった深大寺ですが、こちらの鐘楼は明治3年に再建されたもの。最初は最古の建物の山門同様茅葺屋根だったようですが今は銅板葺きになっています。今回初めて知りましたが鐘楼って鐘の反響をよくするために下に瓶を埋め込んでいるそうです。ちなみにこの鐘は平成13年に付け替えられた新しいもの。
  • 1月2日の昼に鐘をついていた
    3.0 投稿日 : 2020.01.02
    坊さんが2日の昼頃に鐘をついていたので、皆がスマホ撮りしていました。本職がつくせいか、結構しっかりした音でした。説明がなかったので、何故昼頃に鐘をついていたかは分かりません。

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アクセス

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