和布刈神社

神社

関門海峡に面して立つ九州最北端の古社

数々の神話に彩られた神功皇后(じんぐうこうごう)にゆかりがある和布刈(めかり)神社。古代より関門海峡を見守り、人々を導いてきた。

関門海峡に向いて建てられている拝殿} 関門海峡に向いて建てられている拝殿

「導きの神」として古来より人々が信仰

目の前を大型の貨物船が通る迫力ある光景の広がる関門海峡。その波が今にも鳥居を洗うかのような地に鎮座する九州最北端の神社だ。創建は1800年前。神功皇后が「三韓(さんかん)」 、現在の朝鮮半島に向かい、神の教えに従い戦いに臨んだところ勝利したことから建てたと伝わる。祭神は天照大神(あまてらすおおみかみ)の神霊で、別名「瀬織津姫(せおりつひめ)」といわれる月の女神。穢れ(けがれ)を払う禊(みそぎ)の神であり、月の満ち欠けを受けて潮の満ち引きを司る「導きの神」として古来より人々の信仰を集めてきた。

神社の前を大小の貨物船やフェリーなどが行き交う} 神社の前を大小の貨物船やフェリーなどが行き交う

「満珠(まんじゅ)」「干珠(かんじゅ)」の継承は和布刈神社だけ

神社名の和布刈とはわかめを刈るという意味で、毎年旧暦の元日、神職が西側の鳥居前にある石段を降りて海のなかに入り、わかめを刈り取る神事が行われる。わかめは万物に先駆け自然界に茂るとされる縁起もので、神事では神功皇后が授かった「満珠」「干珠」という宝珠に見立てている。この2つの宝珠を神宝として大切に扱い、受け継いできているのは神功皇后ゆかりの神社のなかでも和布刈神社だけだ。

海のなかに立つ石灯籠。神事はこの辺りで行われる} 海のなかに立つ石灯籠。神事はこの辺りで行われる

黒と白をテーマにした斬新な授与所(じゅよしょ)

御守りや縁起物を授ける授与所にも注目したい。建物内は月の満ち欠けが始まり地球上からは見えない新月を表す黒と、再生を意味する白をテーマにデザインされており、黒い床と白い壁が印象的。また、古代の祈りの場であった洞窟をイメージして天井が低く造られているのも特徴だ。そこに畳敷きの小上がりがあり、「再生」の白で統一された授与品が並ぶ。

斬新なデザインの授与所。御朱印も授けている} 斬新なデザインの授与所。御朱印も授けている

御守りには宝珠をモチーフにした「満珠御守」「干珠御守」があり、幸運や安産、招福など叶えたい願いがある場合は満珠御守、厄除けや病気平癒など減らしたいことや断ち切りたい願いがある場合は干珠御守を授かる。また、五行思想に基づき、木・火・土・金・水と5種類ある「五行御守」は、成長や発展の木、良縁や情熱の火、健康・安定の土、繁栄・調和の金、再生・廻運の水など、願いに応じて選ぶことができる。神事にちなむ「献上わかめ」や「清め塩」もあり、どれもシンプルなデザインに仕立てられている。御守りを授かる際、御神体の磐座(いわくら)が自然に欠け落ちたという岩の上に御守りを置き、神職が鈴を鳴らして祈願してくれるので重みを感じることができるのもこの神社ならではだ。

願い事を叶えたい場合にご利益がある「満珠御守」} 願い事を叶えたい場合にご利益がある「満珠御守」

授与品の「献上わかめ」や「清め塩」、御朱印帳など} 授与品の「献上わかめ」や「清め塩」、御朱印帳など

授与の際、鈴を鳴らして祈願してくれる} 授与の際、鈴を鳴らして祈願してくれる

境内東側の鳥居。関門大橋とのツーショットを撮ることができる} 境内東側の鳥居。関門大橋とのツーショットを撮ることができる

スポット詳細

住所
福岡県北九州市門司区大字門司3492 map map 地図
電話番号
0933210749
時間
9:30-17:00
休業日
無休
駐車場
あり(境内10台、隣接10台)
※小型、中型バス境内駐車可能
クレジットカード
不可
喫煙
不可
滞在目安時間
0-30分

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

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    4.0 投稿日 : 2023.02.24
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アクセス

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