柳川藩主立花邸 御花
柳川市民に愛される立花家400年の歴史を感じる大名屋敷
正門の向こうにそびえる明治期に建てられた「西洋館」
柳川観光で人気の川下りの舟着場から石畳の通りを歩くと突如レトロな西洋風の門が現れる。正面には明治時代に迎賓館として使われていた「西洋館」、奥には広大な敷地に日本庭園や料亭旅館が並んでいる。安土桃山時代の戦国大名・立花宗茂は、1587年(天正15)、豊臣秀吉によって柳川城を与えられた。関ヶ原の戦いで西軍についた結果、一度は城を明け渡したものの、その後、徳川幕府に許されて柳川藩11万石の所有を再び認められる。時は流れ、5代藩主立花貞俶(たちばなさだよし)の統治期間、御花畠と呼ばれていた場所に側室やその子らの住まいが移され二の丸の役割を担う。その大名屋敷が「御花」だ。まず、白亜の壁がまぶしい「西洋館」を見学してみよう。1910年(明治43)、立花家の迎賓館として建てられ、現在は結婚式場などの会場として利用されている。館内に足を踏み入れると、園遊会が催されていた明治にタイムスリップしたように感じられる。
約400年の藩主の歴史と出合える「立花家史料館」
正門を入って右手の建物が「立花家史料館」だ。戦国時代、関ヶ原の戦いで敗将となったものの、柳川藩主として返り咲いた藩祖・立花宗茂から続く立花家の大名道具が展示されている。代々受け継がれてきた藩主の武具や甲冑をはじめ、姫君の豪華な衣裳や調度品、書画や茶道具などコレクションは多彩だ。また、伯爵家時代に蒐集された美術工芸品の数々など、見ごたえ十分。所蔵する歴史資料のなかには国宝1件、重要文化財3件が含まれるなど、戦国期から近代まで400年にわたる華やかな時間の流れを間近に感じることができる貴重なスポットといえる。併設の売店「お花小路」にはミュージアムグッズをはじめ地元の特産品や御花オリジナル商品などを取りそろえているので、のぞいてみよう。
必ず訪れておきたいのはここ
「松濤園」は、「西洋館」や「立花家史料館」とともに御花に来たらぜひ訪れておきたい名所だ。現在の庭園は1910年(明治43)立花家14代当主の立花寛治(たちばなともはる)が整備したもの。クロマツや庭石、石灯籠を絶妙に配した観賞式庭園で、1978年(昭和53)、国の名勝に指定された。柳川城の旧天守閣の台石を移したといわれる巨大な沓脱石(くつぬぎいし)や、園地に造られた大小の島々が映り込む水面の景観は、ぜひじっくりと観賞しておきたい。「西洋館」の正面玄関から続く日本建築の「大広間」は「松濤園」に臨んで位置しており、約100畳もの広さがある。畳に座って、い草の香りを味わいながらゆったりと庭園を観賞してみよう。庭から吹くそよ風や水鳥の声を感じる名勝の庭園はまた格別だ。
食事や宿泊での利用もおすすめ
「松濤園」をはじめ敷地すべてが国指定名勝である御花だが、宿泊することもできる。立花家の歴史を肌で感じながら過ごす一夜は、柳川滞在のなかでもぜいたくな思い出になるだろう。松濤園を眺めながら料理に舌つづみを打ち、御花の舟着場からの舟遊びを楽しみながら藩主や伯爵が暮らした時間を体験してみよう。御花の敷地内の料亭では、柳川名物、「うなぎのせいろ蒸し」を味わえる。近くの有明海の海の幸を中心に、季節に合わせた会席料理もおすすめだ。明治時代、実際に伯爵家の立花家当主とその家族が居室としていた個室の「集景亭」は、当時の面影をそのままの姿で残している。欄間や建具の金具にあしらわれた立花家の家紋「祇園守紋(ぎおんまもりもん)」に格式の高さを感じるだろう。
スポット詳細
- 住所
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福岡県柳川市新外町1
地図
- エリア
- 久留米・柳川エリア
- 電話番号
- 0944732189
- 時間
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[チェックイン]15:00
[チェックアウト]11:00
[見学(松濤園・大広間・西洋館・立花家史料館)]10:00-16:00 - 料金
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[御花入園料(松濤園・大広間・西洋館・立花家史料館)]一般1,000円、高校生500円、小中学生400円
※ご宿泊のお客さまには無料にてご見学いただけます - 駐車場
- あり(宿泊様専用駐車場)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、その他)
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 鰻のせいろ蒸し
- 久しぶりに御花邸で鰻のせいろ蒸しを頂きました。柳川藩主の立花邸の庭園を眺めながら頂けます。食事処対月館に入る前に館内の資料館を観覧する事かできます。入場料700円が必要です。水曜日は、他の名店は休日でしたが御花は定休日が無いので安心です。少し甘いタレがご飯にしみています。鰻はホクホクで錦糸卵と一緒に頂きました。うざく、鰻巻、肝吸い付きを頂きました。
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- 素晴らしく手入れされた庭も含めておススメ
- 立花藩主の別邸だった建物を宴席や会食ができるように改装した施設です。300年ほどの樹齢の赤松と黒松が見事に手入れされている庭を見ながら食事ができます。今回、食事はコースにしました。旬の食材を使用して地元らしいものも多く含まれ、最後のご飯は名物の鰻のせいろ蒸しでした。お庭に出て散歩したり写真もとれます。また、カフェや資料館もあり、食事だけではなく、かつてのこの土地の繁栄を垣間見ることができる...
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- 披露宴で行きました
- 庭が手入れ行き届いていて、とっても綺麗でした。御土産屋も併設されていていい所です。柳川鰻飯もちょうどいい味付けで美味しかったです。
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