うだつの町並み
藍商人の繁栄を今に伝える重要伝統的建造物群保存地区
85棟の貴重な建物が現存。歴史を感じるたたずまい
県道12号沿いの道の駅「藍ランドうだつ」に車を停めて徒歩で数分。藍商佐直(さなお)吉田家住宅の船着き場を再現した公園の先が「うだつの町並み」だ。まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような家々のたたずまいは風情たっぷり。「四国八十八景」をはじめ「とくしま88景」「にし阿波お勧めビューポイント100選」「都市景観100選」「日本の道100選」「美しい日本の歴史的風土100選」に選定。「阿波歴史文化道」にも指定されている。ここはかつて脇城の城下町であり、吉野川に面していたことから、特産物だった阿波藍(あわあい)を中心とする物資の水運集積地として繁栄した。重要伝統的建造物群保存地区に認定された面積は約5万3000㎡。およそ東京ドーム1個分の地域に85棟の貴重な建物が残されている。特に見ごたえがあるのはメインストリートにあたる東西約430mの南町通り。本瓦葺(ほんかわらぶき)、大壁造(おおかべづくり)の見事な町家が左右に立ち並ぶ様子は圧巻。
古き良き日本建築の工夫を楽しむ歴史散策
「うだつの町並み」という名の由来になった「うだつ(卯建)」とは、隣家からの延焼を防ぐ目的で造られた防火壁のこと。設置には高額の費用が必要になるが、富裕な商家が多かった南通りに面した町家には、競うように立派な装飾が施されたものがいくつも見られる。「出世できない」「良い境遇に恵まれない」などの意味を持つ「うだつが上がらない」という慣用句から考えると「うだつ」は成功者の証であったともいえるだろう。また、虫かごに似た形から名づけられた「虫籠窓(むしこまど)」や吊り下げ式の格子戸である「蔀戸(しとみど)」など、古き良き日本建築ならではの工夫もチェックしておきたい。魔除けや火除け、雷除けなどの願いを込めて屋根に設置された鬼瓦は一つひとつ表情が異なる。お気に入りを探しながら歩いてみるのも楽しいだろう。
どの時間帯も絵になる「うだつの町並み」
藍商佐直 吉田家住宅のような旧家の一般公開に加えて、近年ではサテライトオフィスや複合文化施設など、昔ながらの建物の存在感を生かしながら、新たな人の流れをつくろうと試行錯誤する「うだつの町並み」。映画のセットのような作り物ではなく、先祖代々にわたって住み続けているリアルな空気感は、長い年月が培ってきたものだろう。日中の散策も趣があるが、せっかくここまで来たのであれば、ぜひ日が沈む時間帯の「うだつの町並み」も経験してほしい。各所に設置された灯籠風の街灯に照らされた通りは、ひときわ幻想的な美しさを見せる。また、より詳しい案内が必要な場合は、美馬観光ビューローでボランティアガイドを依頼してもいいだろう。
スポット詳細
- 住所
- 徳島県美馬市脇町大字脇町2 地図
- エリア
- 脇町エリア
- 電話番号
- 0883538599
- 料金
-
【吉田家住宅】
[大人]510円
[小人]250円 - 駐車場
- あり(40台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、PayPay)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 可(指定喫煙場所のみ)
- 平均予算
- 【昼】1,001-3,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 乳幼児の入店
- 可
- 備考
- ※電話番号は[一般社団法人 美馬観光ビューロー]に繋がります。
情報提供: ナビタイムジャパン