県指定史跡 秋月城跡
江戸時代に五万石として栄えた福岡県指定史跡
筑前の小京都、秋月を散策
福岡県のほぼ中央部に位置する朝倉市を走る甘木鉄道の甘木駅からバスで約20分、バス停「博物館前」で下車すると、江戸時代に栄えた城下町の趣を残す秋月の中心地に到着する。秋月城跡へは、土産物店や茶屋の並ぶ秋月の桜並木を歩くこと約10分。後方から左手にかけて遠くに見える秋月城の自然の要塞となっていた山々や通り沿いの武家屋敷跡地の石垣など、秋月の歴史的町並みを散策しながらのんびり向かおう。まず見えてくるのは、築城当時からそこにある長屋門。その先にある垂裕神社(すいようじんじゃ)の鳥居を抜け、少し行くと秋月城の顔として知られる黒門がある。
鎌倉時代からの歴史をつなぐ秋月城下町
秋月は、中世には秋月氏(あきづきし)16代、近世になって黒田氏(くろだし)12代の城下町として栄えてきた。秋月氏は、鎌倉時代の初めから秋月の古処山城を本拠とし、1587年(天正15)に豊臣秀吉による九州征伐で敗退。日向高鍋の地に移封されるまで400年近くこの地を治めてきた。1623(元和9)福岡藩初代藩主の黒田長政の三男・長興が5万石を分与されて秋月藩が成立する。長興は翌年秋月に入り、黒田如水の弟・黒田直之が居館としていた古い屋敷を整備して居城とした。二重櫓や平櫓が5基、立て並べられていたといい、明治政府が1873年(明治6)に廃城令を発令するまで、12代にわたって黒田家の拠点となった。現在は、築城当時の場所に残る長屋門と黒門、石垣や堀の一部を見ることができる。黒門の先の長い石段は、初代藩主・黒田長興を祀る垂裕神社の社殿へと続いている。
県指定有形文化財の2つの門は必見
かつては秋月城の正門にあたる大手門だった黒門は、1880年(明治13)、垂裕神社の参道に神社の神門として移築。こちらは、紅葉狩りの名所としても知られており、秋になると黒門の周辺に植えられた約20本のカエデが真っ赤に色づく。漆黒の黒門とのコントラストが美しいと、カメラを片手に訪れる人で賑わう。城内で唯一移築されず、秋月城築城当時の場所のまま見られるのが長屋門だ。当時は裏手門(裏御門)として、側室や家族の住む屋敷・奥御殿への通用門だった。両脇に門番が住む長屋を併設していることから「長屋門」と呼ばれているが、正しくは「内馬場裏御門」という。
歴史的な町並みを散策しながらグルメも堪能
秋月城跡の黒門手前にある食事処「古処庵」は、自家栽培の米や野菜を中心に調理する郷土料理を提供。店周辺の自然を眺めながらひと息入れるのもいい。「筑前の小京都」と呼ばれる秋月の町並みを散策するのも王道の観光コースだ。秋月城跡から町の入り口である秋月の目鏡橋までは、ゆっくり歩いても30分程度。上級武士の屋敷や泉水庭園、武具や久野家の日用品を展示した蔵資料館を見られる「秋月武家屋敷『久野邸』」や、趣ある建物のそば店などが点在。五万石の城下町として栄えた息吹を感じられる建物を見ながら散策を楽しもう。なかでも、秋月城の復元模型(1/100)を展示している「朝倉市秋月博物館」へはぜひ足を運びたい。地元の若者有志の手により企画、作成された模型は圧巻だ。
スポット詳細
- 住所
- 福岡県朝倉市秋月野鳥 地図
- エリア
- 朝倉エリア
- 電話番号
- 0946246758
- 休業日
- 無休
- 料金
- [見学料]無料
- 駐車場
-
なし
※周辺の有料駐車場をご利用ください。
秋月駐車場(普通車120台)料金:普通車400円、マイクロバス1,300円、大型バス2,500円 - 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(LINE Pay)
- Wi-Fi
- あり(長屋門前の公衆トイレ付近で公衆無線LAN Asakura Free Wi-Fi)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 備考
-
※電話ははあさくら観光協会に繋がります
※電話でカーナビ検索するとあさくら観光協会に案内されます
情報提供: ナビタイムジャパン