越後妻有里山現代美術館 MonET(モネ)
大地の芸術祭を知るために、まずは訪れておきたいあの施設がリニューアルオープン!
薄く張られた水面に周囲の景色が映り込むので、その日の天候などによりたたずまいの変わるのがおもしろい『Palimpsest:空の池』(レアンドロ・エルリッヒ)
「大地の芸術祭」の拠点がリニューアルオープン
JR十日町駅から徒歩10分。越後妻有里山現代美術館「キナーレ」は、常設作品を大幅に入れ替え、越後妻有里山現代美術館 MonET(モネ)として2021年(令和3)7月22日にリニューアルオープンした。大地の芸術祭の拠点としての機能を備えるこの施設は建物自体が大地の芸術祭の作品のひとつだというから驚きだ。日本を代表する建築家、原広司氏とアトリエ・ファイ建築研究所が手がけた。「正方形の美しさ」をコンセプトにコンクリート打ちっぱなしとガラスを多用し、外界から切り離された別世界を再現。これは日本の伝統として寺や神社などの神聖な建物に見出された造り方でもある。
5感を刺激する現代アートの数々
入り口を過ぎると、まず目に飛び込んでくるのが無数の小さな「時計」が天井から吊り下げられている『movements』という作品だ。これはムクドリの群れをイメージしたもので、一見ひとつの集合体のように見えるが、実は個々の意思によって自由に飛んでいる姿を表現したもの。次に天井から吊るされたシルク素材のパラシュートが、空気圧で動くロープに操られダンスをするのはフランスのニコラ・ダロ氏の『エアリエル』という作品。シェイクスピアの『テンペスト』に登場するエアリエルをモチーフにしたもの。エアコンプレッサーの無機質な音と台座の上のドラムセクションのリズムが相まって、視覚と聴覚を同時に刺激される。
すべての時計がほぼ同時刻を知らせている『movements』(目)
先進的なオーラもありつつ、どこか滑稽な雰囲気もある『エアリエル』(二コラ・ダロ)
心を揺さぶるアート体験
ロシアの芸術家イリヤ&エミリア・カバコフ氏の『16本のロープ』。作家は旧ソ連時代に自分が属している社会と、そこで暮らす人々の声を記録しはじめた。その言葉たちを張り巡らされた16本のロープに「ゴミ」と一緒に展示した作品。圧巻だったのが『Force』という彫刻家・名和晃平氏の作品。天井から垂れ流されるのは黒いシリコーンオイル、観るものの感情を揺さぶる空間彫刻だ。真っ白な本棚と一体となった日本人作家・中谷ミチコ氏の『遠方の声』は、作家が実際に地域の方々と触れ合い話を聞いたことが着想のモチーフとなっている。そこで聞いた昔話や幼い頃の思い出を、雪原というキャンバスに投影するように創りあげた。
絶妙な高さに張られているのも作品のコンセプトなのだろう『16本のロープ』(イリヤ&エミリア・カバコフ)
たった一枚の作品から膨大なストーリーを感じられるのが秀逸『遠方の声』(中谷ミチコ)
クリエイターと地元の方々との交流の場に
このほかにも企画・交流スペースとしてのミュージアムショップ、厨房やライブラリーの機能を合わせ持つサロンMonET、エントランスの企画展示室と越後妻有に関連する映像作品や記録映像、長編映画を上映するシアターを新設。また 株式会社良品計画がデザイン監修したコミュニティスペースなども併設。地域の住民はもちろん、多くの来訪者が交流し、互いのクリエイティビティを触発しあう貴重な場として世界からも注目を集める存在になりそうだ。
スポット詳細
- 住所
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新潟県十日町市本町6-71-2
地図
- エリア
- 湯沢・魚沼エリア
- 電話番号
- 0257617766
- 時間
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10:00-17:00
[大地の芸術祭会期(4/29-11/13)]10:00-18:0 - 休業日
- 火、水、年末年始
- 料金
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[入館料]一般1,000円、小中学生500円
※企画展、芸術祭会期中は変更あり - 駐車場
- あり(300台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、銀聯)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、Apple Pay、Google Pay、LINE Pay、メルPAY、d払い、auPAY)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 60-120分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 見応えありました
- 大人1人千円、最初はやや高いかと思いましたが、子供でも見られる展示が多かったです。入ったタイミングが良かったのか、あまり人が居なかったのでゆっくりとまわれました。道の駅や温泉も併設していました。
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- 絶対にもう一度行きます。
- 十日町のアートの中心部のような場所。体感出来るのも、聞こえるもの、触るもの、五感を刺激する素晴らしいスポットです。街を上げて芸術品が沢山あるので、ここを皮切りに車で色んな作品を回ることをオススメします!
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- 地元に根差した展示が素敵
- 大地の芸術祭ぶりに訪問。冬に訪れたのですが、こたつに着想を得た作品や真ん中の広場でおもちbarをやっていたりと、地元のその季節に寄り添った作品展示がとても良かった。展示数は多くないけど、一つひとつが素敵でした。常設展示もあるけど、時々で変わる企画展示もあるので、再訪しても見どころがあって◎
TripAdvisorクチコミ評価
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