ジョージ ナカシマ記念館
自然と木を見つめ、家族を愛した家具デザイナー
普遍的な美しさのあるナカシマの家具
ジョージ・ナカシマは、アメリカ国籍の日系2世。大学で森林学と建築学を学び建築家として経験を積むが、30代で家具デザイナーに転向した。自然を愛し、木を愛した人として知られ、そのデザインは極限まで素材の美しさを生かしていることが大きな特徴。素材を知り尽くしているだけでなく、高度な製作技術を持ち合わせていたからこそ、研ぎ澄まされた美しさの宿る家具を作り出せたといえる。記念館を運営しているのは、すぐ隣に工房を構える桜製作所。1964年(昭和39)の出合いから、1990年(平成2)にナカシマが没したあと今にいたるまで、ナカシマデザインの家具はアメリカ・ニューホープの工房とここ高松の桜製作所で作り続けられている。
ナカシマと桜製作所、そして高松との関わり
1964年(昭和39)に来日し、彫刻家・流政之(ながれまさゆき)のすすめで桜製作所を訪れたジョージ・ナカシマ。そこで、職人の伝統技術を生かし、地方独自の新しいクラフト製品を作り出そうという運動「讃岐民具連」を知る。その考えに賛同したナカシマはみずからも運動に参加。制作活動を通して当時の香川の工芸職人たちと交流を深めていた。1968年(昭和43)には新宿の小田急ハルクで展覧会を開催。その後、展覧会は全部で8回開催されたが、その都度来日し、アメリカ以外で唯一のパートナー工房である高松の桜製作所とともに展覧会作品を作っていた。
木の生きてきた長い年月を思い、木と対話しながら家具制作にあたっていた
実際に触れて、座って、心地良さを実感
ナカシマの作品が展示されているのは記念館の2階。ここでは約60点の家具をはじめ、ナカシマの生涯をたどるパネルや貴重な写真、ドローイングなども見ることができる。その後ぜひ立ち寄ってほしいのが1階の喫茶室。そこにはナカシマの手がけたソファや椅子、テーブルが並び、実際に座ってその心地良さを体感することができる。さらにこの喫茶室で見るべきものが、カウンターの上の梁。そこには、ナカシマ本人はもちろんイサム・ノグチや猪熊弦一郎、和田邦坊や流政之など、アートやクリエイティブに関わる人たちのサインがぎっしりと書かれており、アート好きはぜひ見ておきたいお宝だ。
グルメや自然、歴史スポットも 多いエリア
ジョージナカシマ記念館のある高松市東部エリアは、豊かな自然のなかで育まれた独特の産業や有名なご当地グルメがある場所だ。まず、屋島や庵治町(あじちょう)には美しい景色を楽しめる公園や半島をぐるっと回れるドライブコースがあり、自然のなかで過ごしたい人におすすめ。その海岸沿いでは牡蠣の養殖が盛んで、冬には名物「かき焼き」をぜひ味わってみてほしい。さらに、工芸好きなら庵治石の産地へ、歴史好きなら源平合戦の史跡巡りも楽しいだろう。記念館自体は小規模なもので、見てまわるのにそれほど時間はかからないので、興味に合わせてぜひ周辺エリアの観光も楽しんでもらいたい。
スポット詳細
- 住所
- 香川県高松市牟礼町大町1132-1
- エリア
- 高松エリア
- 電話番号
- 0878701020
- 時間
- 10:00-17:00(入館受付終了16:30)
- 休業日
- 日、祝、夏季、年末年始
- 料金
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【入館料】
[一般]550円
[小・中学生]220円 - 駐車場
- あり(20台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、DinersClub)
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 家具に詰まる想い
- ジョージナカシマさんについて初めて知りました。様々な経歴を重ね、苦労されて木に惹かれていく彼のお話を記念館のガイドさんからお聞きしました。感動的でした。木の優しさに改めて触れることができました。高価な家具ですが、納得の価格と思います。
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- 温かみのある家具
- 香川県では、島に行ったり美術館に行ったり、アートに触れるたびをしました。こちらジョージナカシマ記念館には、本当に美しい家具が展示されていました。温かみのあるウッドの家具です。目の保養になりました。素晴らしいです。
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- 美しい家具
- ジョージ ナカシマ記念館、どうしても行きたかった場所です。美しい家具の数々、見ているだけで幸せになります。係りの人の説明が、より一層理解を深めることになりました。
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