夢二郷土美術館 夢二生家記念館・少年山荘
大正ロマンの画家の生家とアトリエを訪ねよう
「生家」と晩年を過ごした「少年山荘」を公開
岡山市街地から東へ、車で約30分。竹久夢二(たけひさゆめじ)は1884年(明治17)に、のどかな千町平野の田園風景が広がる(現在の)瀬戸内市邑久町で生まれ、中学入学前までこの地で育った。岡山市の岡山後楽園のすぐ近くにある「夢二郷土美術館 本館」には、多くのファンが訪れ人気スポットとなっているが、生まれ故郷の邑久町にも夢二ゆかりの施設がある。夢二芸術をはぐくんだ豊かな地域風土を知ってもらおうと1970年(昭和45)から「生家」と1979年(昭和54)から「少年山荘(復元)」が「夢二郷土美術館」の分館として公開されてきたが、「夢二郷土美術館 夢二生家記念館・少年山荘」として生誕135年の2019年(平成31)にリニューアルオープンした。
ふるさとをテーマにした作品を紹介する生家
「夢二生家記念館」の門の前には、有島生馬(ありしまいくま)による『夢二 ここに生る』の碑が立つ。リニューアルするまでは土蔵のみだった展示室を、母屋の座敷や土間など6室に拡張し、「夢二郷土美術館」の所蔵するコレクションからふるさとをテーマに四季にあわせて展示している。夢二は数えの16歳で神戸中学に進学するまで、この家で家族と暮らした。特に母と7歳上の姉の松香からたいへんかわいがられ、子ども部屋の窓枠には「竹久松香」と墨で書いた跡が残る。その文字は反転した鏡文字になっているが、姉が嫁ぐさびしさから「帰ってきてほしい」という願いが込められているのではないかと歴史家の磯田道史氏は推察している。母屋に隣接した納屋は展示室と、ミュージアムショップ&和カフェの「椿茶房」があり、オリジナルの夢二グッズが並び、京都の和菓子作家による季節のオリジナル和菓子やお抹茶などを楽しめる。
晩年を過ごしたモダンな建物を復元し公開
夢二生家記念館から徒歩3分のところにある「少年山荘」は、夢二が東京で暮らし、多くの作品を生み出した和洋折衷の建物。少年山荘という名前は、中国北宋の詩人唐庚(とうこう)の「山は静かなること太古の如し。日は長きこと少年の如し」にちなんでいるという。関東大震災翌年の1924(大正13)に夢二みずから設計し建築、晩年を暮らした。没後は取り壊されたが、1979年(昭和54)、夢二の次男・不二彦さん監修のもと、現在の場所に忠実に復元された。天井が高い吹き抜けの洋間、ベンガラ色の壁、遺品の机や椅子、代表作『憩い』に描かれたテラスなど、当時のモダンな暮らしぶりがうかがえる。全7室を公開し、夢二の「人生・音楽・デザイン」をテーマにした展示を行う。2階は「夢二郷土美術館 お庭番黒ねこ<黑の助>」の部屋、そして現代作家と夢二のコラボレーション展示空間があり、多彩な企画展示やワークショップなどが開催される。また2022年(令和4)には市観光協会が取り組む観光企画「恋ポスト作戦」の一環で、少年山荘前の庭に恋人や家族に手紙を出せる「夢二恋ポスト」が設置され、注目を集めている。
スポット詳細
- 住所
- 岡山県瀬戸内市邑久町本庄2000-1 地図
- エリア
- 備前牛窓周辺エリア
- 電話番号
- 0869220622
- 時間
- 9:00-17:00(入館は16:30まで)
- 休業日
- 月(祝日、振替休日の場合は翌日)、年末年始(12/28-1/1)
- 料金
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【入館料】
[大人]600円
[中・高・大学生]250円
[小学生]200円 - 駐車場
- あり(10台、バス2台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(PayPay、LINE Pay)
- Wi-Fi
- あり
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 英語メニュー
- あり
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- 夢二ファンには良いのかも
- 竹久夢二の美術館、公園に隣接してかわいらしく残されています。竹久夢二ファンには最高なのでしょう。公園と土産物屋さんでゆっくりできます。
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- 夢二がデザインした建物
- 赤い屋根のアトリエがある住居です。夢二がデザインした建物だそうです。周りには、夢二が植えた木がたくさんあって静かな雰囲気でした。
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- 夢二生家
- 竹久夢二が生まれ16歳までを過ごした家。子供のころの夢二の部屋や、建物や庭などそのまま見ることが出来る。落書きもそのままに。少年山荘は、夢二が設計したアトリエ付きの住居。
TripAdvisorクチコミ評価
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