筑後川昇開橋
世界でも有数の、エレベーターのように動く橋
全長500m以上の迫力ある昇開橋
JR佐賀駅から路線バスで25分の位置に、筑後川にまたがる「筑後川昇開橋」がある。昇開橋とは、大型船舶などが通行する際、橋の中央部が上昇し航路を確保する橋のこと。筑後川昇開橋は9:00から16:30の間、鉄塔の間にある可動部が降りる。昇降桁は長さ24m、橋の重量は48tあるため、昇降時は迫力の光景だ。また、可動部が下がっているときは、橋の中央部の遊歩道で通行も可能。2003年(平成15)に国指定の重要文化財に指定され、2007年(平成19)には機械技術の歴史的遺産である機械遺産にも登録されている。
手品から着想を得て、船と鉄道の往来を両立
この地は潮の満ち引きの差が激しく、大型船の行き来も盛んな場所。その地に鉄道を走らせるため提案されたのが、昇開式の可動橋だ。昇開する部分の設計は、手品師として活躍した経験のある技術者が担当。ロープを使った手品から、可動部をロープで巻き上げるアイデアをひらめいたのだ。潮の満ち引きにより水面が安定せず、掘削作業は困難を極めたが、1935年(昭和10)、ついに筑後川昇開橋が完成した。国鉄佐賀線が通行し、その後、水陸ともに欠かせないインフラとなった。国鉄佐賀線の廃止にともない、1987年(昭和62)に鉄道橋としての役目を終えるが、1996年(平成8)には遊歩道が開通した。
景色とともに楽しめる橋のたたずまい
筑後川昇開橋は、周辺の景色と一体となる眺望も見逃せない。昼間は穏やかな筑後川や、船の行き来が眺められる。夕方は、筑後川にまたがる橋が夕日に映え、ロマンティックな姿を現す。日没から22:00まではライトアップが行われ、水面に映った昇開橋も美しい。日が落ちる時間帯に行けば、夕日に照らされた姿に続き、艶やかにライトアップされた姿も見ものだ。また、橋のたもとにある特産物直売所「橋の駅ドロンパ」では、地元産の野菜や魚介を販売している。ライトアップを楽しむ前に立ち寄って、特産品を探してみるのもおすすめだ。
周囲には歴史を感じられる観光スポットが多数
筑後川昇開橋は県境に位置しているため、佐賀市諸富町と福岡県大川市の両方を楽しめるスポットだ。大川市には、酢屋の老舗「庄分酢」があり、平日に限って酢蔵や酢造りの見学ができる。見学は3日前までに予約が必要なため、希望する場合は事前に電話しておこう。酢を使った料理を提供するレストランではランチも楽しめ、橋から気軽に立ち寄れるのがうれしい。佐賀市側で、筑後川昇開橋から川沿いに進むと見えてくるのは「佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館」。船を修理する場所である「ドライドック」を再現した模型や、佐野常民が創設した日本赤十字社に関する資料を展示している。展望室から三重津海軍所跡を一望できるから、ぜひ登ってみよう。
スポット詳細
- 住所
- 佐賀県佐賀市諸富町大字為重地先、福岡県大川市大字向島地先 地図
- エリア
- 佐賀市周辺エリア
- 電話番号
- 0944879919
- 時間
- [可動可能時間]9:00-16:30
- 休業日
- 月(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29-1/3)
- 料金
- [見学料]無料
- 駐車場
- あり(20台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 滞在目安時間
- 0-30分
- 車椅子での入店
- 可
- 備考
- ※電話番号は、財団事務所に繋がります。
情報提供: ナビタイムジャパン