松浦史料博物館

博物館/科学館

南蛮貿易で得た貴重な品々も多い松浦家伝来の家宝を展示する

明治維新で華族となった平戸藩主松浦家が建てた邸宅。平安時代の海賊(水軍)から始まり、巧みな処世で大名となり、明治を迎えるまでこの地を治めた松浦家に伝来する史料を展示する博物館となっている。

壮麗な木造邸宅の中に並ぶ豪華な展示品の数々 壮麗な木造邸宅の中に並ぶ豪華な展示品の数々

優雅な和風建築に展示される松浦家の貴重な文物

平戸城とは平戸港を挟んでちょうど反対側、湾の北岸に面した海岸通りから、山に向かって「歴史の道」という小道を100mほど行くと古びた石段に突き当たる。両側に石垣を見ながら登っていくと、白壁に瓦葺きの大きな屋根が見えてくる。1869年(明治2)の版籍奉還にともない第12代藩主だった松浦詮(まつらあきら)が知藩事に就任、松浦家は華族に列し、1893年(明治26)に城に代わる邸宅のひとつとして建てられた「鶴ヶ峯邸」とも呼ばれる和風建築だ。その名は空を舞う鶴のような優雅な姿をしていることからつけられた。私邸とはいえ、城に引けを取らない広大さと豪華さ。これを利用し、1955年(昭和30)、松浦家に伝来する貴重な史料を収蔵・公開展示する歴史博物館として生まれ変わった。松浦氏は古くから南蛮貿易が行われてきた平戸一帯を約650年にわたって治めてきた。歴代の当主や藩主には文化に造詣が深かった者も多く、とりわけ江戸時代後期の藩主だった松浦清(松浦静山の号で通る)は、文学者でもあり、蘭学にも関心をもち、徳川家8代将軍・吉宗の孫で洋学へ強い関心をもっていたことで知られる陸奥国白河藩の第3代藩主、松平定信とも距離を超えて深い交流があった。静山のコレクションは特別で、平戸城内に楽歳堂(らくさいどう)という博物館のような施設を造ったほど。

明治期の建築様式を伝える貴重な建造物 明治期の建築様式を伝える貴重な建造物

平戸で650年を超す歴史を刻んだ松浦氏

平安時代から戦国時代には「松浦党」と呼ばれる海賊(水軍)だった松浦家。この頃には南蛮貿易を盛んに行い、博物館の収蔵品のなかには貿易やキリスト教に関する資料や古文書なども豊富だ。時代の風を読み取ることに長け、壇ノ浦の戦いで活躍して鎌倉幕府の御家人となり、関ヶ原の戦いでは途中で西軍から東軍に与し大名となった。こうして戦国から幕末まで一度も転封されることなく平戸一帯と壱岐を領有したことも、貴重な文物が散逸しなかった理由とされる。徳川家康に豊臣との断絶を証明すべく、平戸城の前に建てていた「日の岳城」の一部を破却してみせた逸話は有名だが、それから時を経た江戸時代中期になり、一国一城制のなかでも肥前の国内に新たな平戸城の築城を許されている。この特例は幕府が平戸瀬戸の軍事的重要性を鑑みたと同時に、徳川家との姻戚関係があったことも理由とされ、こうした将軍家からの信頼のあつさが貴重な品々を保有できた要因とも考えられている。

松浦家や平戸の歴史がわかる屏風や絵図 松浦家や平戸の歴史がわかる屏風や絵図

邸宅を建てた詮は書家でもあった 邸宅を建てた詮は書家でもあった

南蛮貿易や大名の優雅な暮らしを伝える収蔵品

資料館の目玉は、1587年(天正15)に豊臣秀吉が発令したキリスト教宣教と南蛮貿易に関する禁制文書の原本である「松浦家文書」。一般的に「バテレン追放令」と呼ばれる文書だ。こうした古文書をはじめ、大名が用いた婚礼調度品、南蛮貿易で伝来した文物など約200点が展示されている。国指定重要文化財の「紺糸威肩白赤胴丸(こんいとおどしかたしろあかどうまる)」は、キリシタン大名の大友宗麟で知られる大友氏から贈られたもの。長崎の出島で松浦静山が手に入れた地球儀や天球儀はオランダのアムステルダム製で、ともに長崎県指定有形文化財となっている。収蔵品の合計はおよそ1万2500点にも上るため、展示は定期的に入れ替えられている。

カラフルな戦国時代の合戦絵巻 カラフルな戦国時代の合戦絵巻

天井照明もレトロな雰囲気 天井照明もレトロな雰囲気

松浦家に伝わる茶道の点前で一服

松浦史料博物館である邸宅は、初代藩主が前述の家康へのパフォーマンスとして城を焼却したのち、藩主邸宅である「御館(おたち)」を建造した跡地に建てられたもの。平戸藩最後の藩主だった12代松浦詮が、1884年(明治17)に伯爵となって建てたこの家屋敷の敷地内には、茶室「閑雲亭」がある。松浦家の当主は代々、第4代の鎮信が興した武家茶道の流派で、鎮信流と呼ばれる茶道の家元でもある。詮も家元であったために建てたものだ。ここでは鎮信流による呈茶も楽しめる。抹茶とともに復元菓子の烏羽玉(うばたま)、もしくはカスドースが楽しめる。また、ミュージアムショップには、平戸や松浦家の歴史をまとめた書籍、南蛮貿易をイメージしたワインオープナー、ミニサイズの屏風などが手に入る。手ぬぐいや一筆箋など、ちょっとした土産に良さそうなものも豊富に並んでいるので、ぜひのぞいてみたい。

利休の精神が息づく質素な草庵茶室 利休の精神が息づく質素な草庵茶室

スポット詳細

住所
長崎県平戸市鏡川町12
エリア
平戸エリア
電話番号
0950222236
時間
8:30-17:30
休業日
12/29-1/1
料金
[入館料]大人600円、小人(高校生以下)350円
[平戸オランダ館との共通入場料]大人800円、小人(高校生以下)400円
駐車場
あり(15台)
クレジットカード
可(売店のみ利用可
VISA、MasterCard、JCB)
電子マネー/スマートフォン決済
可(売店のみ利用可
PayPay、LINE Pay、ALIPAY)
Wi-Fi
あり(ソフトバンク)
コンセント口
なし
喫煙
可(屋外喫煙所あり)
英語メニュー
あり(パンフレット)
平均予算
【昼】1-1,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店

情報提供: ナビタイムジャパン

クチコミ

  • 松浦(まつら)家の旧邸宅を利用した博物館
    3.0 投稿日:2021.04.14
    松浦(まつら)史料博物館は平戸藩主 松浦家の旧邸宅を利用した博物館で1893年築です。豊臣秀吉が発布した日本初の伴天連追放の文書「キリシタン禁制定書」なども展示しており、敷地内には茶室 閑雲亭もあります。駐車場は10台停められます。
  • 江戸時代にい当たるまでの長い歴史を持つ松浦家らしい収蔵品が多く見られます。
    4.0 投稿日:2020.03.29
    平安時代まで遡るかのぼることができる平戸藩主松浦家は、壇ノ浦合戦、蒙古襲来にも参戦し長い歴史を誇っています。豊臣家と深い関係があったので徳川家から睨まれて長い不遇の時代を過ごしますが。5代将軍の時代から幕府内で厚遇されるようになりました。これは松浦家は平戸を舞台にした外交に通じた大名家であったことが幸いしたようです。このような背景から、秀吉のバテレン追放令、日蘭貿易によるものなど興味深いものが展示...
  • 口コミどおり良かったです!
    5.0 投稿日:2020.02.14
    坂道と階段を登っていくと博物館があります。広い屋敷に綺麗に展示してあります。特に金屏風をバックに展示されている鎧が印象的。かっこいい展示の仕方がとても素敵でした。庭を奥に歩いていくと茶室がありました。お茶もいただけるようです。眺めもよく落ち着く場所でした。

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