旧福岡県公会堂 貴賓館
国重要文化財の洋館で明治期にタイムスリップ
当時の皇族も利用した歴史的建物
福岡市の中心部を流れる那珂川と薬院新川。それらに挟まれた西中洲エリアの一角に瀟洒な洋館がたたずむ。1910年(明治43)3月に竣工した貴賓館(旧福岡県公会堂)で、第13回「九州沖縄八県連合共進会」の来賓接待の場として建設された。この催しは、1882年(明治15)から1921年(大正10)まで8県が持ち回りで開かれていた地方博覧会のこと。福岡で2回目となった第13回大会では旧福岡城の外堀を埋め立て、広大な敷地を確保するなど大規模な開発が行われたという。貴賓館は竣工後の4月、当時皇族だった閑院宮(かんいんのみや)夫妻の宿泊施設になったほか、共進会開催中は商工業に関する大会や学会の会場として、夜は賓客の接待の場として利用された。
明治時代のフレンチルネサンス様式
共進会終了後は県の公会堂に転用され、戦後は福岡県高等裁判所、福岡県農林事務所などにも使われた。1956年(昭和31)以降は福岡県教育委員会の庁舎となったが、1981年(昭和56)に福岡県庁が新設され教育委員会も移転。県庁跡地が天神中央公園として整備されることになった。そのようななか、貴賓館は明治時代の希少なフレンチルネサンス様式を基調とする木造建築物として1984年(昭和59)、国の重要文化財に指定され保存が決定した。建物の設計は福岡県土木部の建築主任技師として活躍した三條栄三郎。建物は木造2階建てで正面中央に玄関ポーチがあり、正面に向かって左側に八角形の塔屋が張り出している。壁は目地を入れて石造りに見せたモルタルで、要所要所に施されたレリーフや窓枠飾り、グリーンにペイントされた軒周りが重々しい印象を与える。
貴賓室は特別感の漂う優雅な造り
建物内部は公開されており、往時の雰囲気に浸ることができる。玄関を入ると正面に階段があり、そこを上がって2階にいくと、かつて貴賓室や談話室、食堂、寝室に使われた部屋が並ぶ。なかでも貴賓室は見どころのひとつだ。塔屋部分にも部屋があるふた間続きで、館内でもひときわ特別感のある造り。塔屋部分の部屋の天井に配された採光用の5つの丸窓や、手前の広い部屋の天井に描かれた青空と雲の絵とそれを取り巻く優雅なレリーフなど、貴賓を迎えるにふさわしい装飾が施されている。食堂では板材を斜めに交差させる「綾杉張り」の床や、文様を打ち出した亜鉛鉄板張りの天井に注目。地味だが手の込んだ造りになっており重厚感を醸している。1階は食堂や応接室、遊戯室などがあり、2階食堂同様、綾筋張りの床や亜鉛鉄板張りの天井になっている。
また、各部屋にある家具や調度品は時代考証を経てデザインされており、優雅さを添えている。1階食堂はカフェとして営業されており、レトロモダンな雰囲気のなかでティータイムを楽しめる(カフェは入館者のみ利用可)。また、明治時代後期のドレスを思わせる衣装が着用できるレトロ衣装体験(1着2000円〜)もでき、ドレス姿で館内撮影も可能だ。なお、貴賓館周囲はイベント広場や飲食施設、那珂川を遊覧するクルーズ船の発着所があり、憩いの場となっている。
スポット詳細
- 住所
- 福岡県福岡市中央区西中洲6-29 地図
- エリア
- 中州・天神エリア
- 電話番号
- 0927514416
- 時間
- 9:00-18:00(最終入館17:50)
- 休業日
- 月(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29-1/3)
- 料金
- [入館料]大人200円、児童100円、6歳未満・65歳以上無料
- 駐車場
- なし
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、nanaco、WAON、楽天Edy、au WALLET、PayPay、LINE Pay、メルPAY、d払い、auPAY、ALIPAY、各種交通ICカード)
- Wi-Fi
- あり(kihinkan Wi-Fi)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 英語メニュー
- あり
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可(階段のみのため、2Fには上がることができません)
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- チューリップが映えるレトロな洋館
- 福岡市の天神と中州の間、水上公園の近くに、旧福岡県公会堂貴賓館が建っていました。 私たちが訪れた3月下旬はちょうどチューリップが見ごろな季節です。レトロで素敵な洋館と満開のチューリップのコラボがとても美しかったです。 この洋風の建物は、明治43年につくられたそうで、天神の写真スポットとしてもおすすめですよ。
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- FUKUOKAのサインと一緒に映えるスポットです
- 旧福岡県公会堂は、天神中央公園の東側、那珂川沿いの広場に建つレトロで素敵な洋館です。第13回九州沖縄八県連合共進会の開催に際し、会期中の来賓接待所を兼ねて、明治43年に建てられたそうです。 私たちが訪れた3月末には、正面の道路沿いにチューリップが植えられていて、さらにその横にはFUKUOKAのサインもありました。「FUKUOKAの文字の奥に貴賓館」という構図が絵になりますね。
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- いかにも洋館
- 天神中央公園の那珂川寄りのエリアにあります。レンチルネサンスを基調とした建物で、国の重要文化財に指定されています。訪問した時間がやや遅めだったので外観を見学しただけだったのですが、程よいサイズで重厚さとオシャレ感もともにありました。
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