総本山 智積院
桃山時代の稀代の絵師・長谷川等伯の障壁画と東山随一の庭を鑑賞
秀吉が亡き子のために建てた寺院に始まる
東山七条の交差点の南東にひときわ大きな寺域を誇る寺院がある。東山を背景に約20もの堂塔伽藍が緑深い木々に抱かれて立ち並ぶ、真言宗智山派の総本山・智積院だ。歴史は今から約450年前にさかのぼる。1591年(天正19)8月、天下人として全盛を極めていた豊臣秀吉を悲しみが襲った。側室・淀殿との間に生まれた愛児・鶴松(つるまつ)がわずか3歳でこの世を去ったのだ。幼くして亡くなったわが子の菩提を弔うため、1592年(文禄元)に秀吉は祥雲寺(しょううんじ)を建立。しかし、秀吉亡きあと、祥雲寺は徳川家康によって紀州・根来寺の玄宥(げんゆう)僧正に譲られ、智積院が創建された。
大胆な構図と繊細な筆づかいで描かれた絵画
智積院には前身の祥雲禅寺の頃に堂宇を飾った障壁画が受け継がれている。秀吉に重用された桃山時代を代表する絵師・長谷川等伯の一門が描いた絢爛豪華な金碧障壁画だ。収蔵庫では等伯が描いた『楓図』、等伯の子・久蔵が描いた『桜図』をはじめとする国宝絵画を鑑賞することができる。等伯の最大のライバル・狩野永徳が創り上げた巨木を描く永徳様式を意識しながら、狩野派の作品には見られない自然描写を描き、なおかつ叙情性を備えた長谷川一門独自の美的特質が見る者の目を奪う。桃山時代のダイナミックさ、華やかさを感じるに違いない。
東山随一の名勝庭園
絵画の世界にたっぷりと浸ったあとは庭園鑑賞へ。書院に面した庭は祥雲寺の頃に原形が築かれ、その後、智積院の第七世運敞(うんしょう)僧正が修復し、東山随一の庭と称されたという。刈込に自然石を配して深山幽谷の趣を表わし、中国の霊山とされる盧山(ろざん)をかたどって作庭されたと伝わる。植込みの種類が多いため四季折々の草花を楽しむことができるが、4月中旬から6月中旬にかけて、ツツジやサツキが咲きいちだんと華やかに彩られる。書院に座って庭園を眺めると木々の葉音や鳥のさえずりが聞こえてくる。平安期の寝殿造の釣殿のように、池が建物の下に入り込んでいるため、船に乗っているような気分も味わえる。座る場所によって見える景色が異なるから、さまざまな場所に座ってお気に入りを探してみよう。
スポット詳細
- 住所
- 京都府京都市東山区東大路七条下ル東瓦町964 地図
- エリア
- 清水寺周辺エリア
- 電話番号
- 0755415361
- 時間
- 9:00-16:00
- 休業日
- 12/29-12/31
- 料金
-
【拝観料】
[大人]500円
[中高生]300円
[小学生]200円 - 駐車場
- あり
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- あり
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 可
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
- 備考
- ※令和4年11月17日-令和5年3月末(予定)の間、国宝障壁画をご覧いただくことができません。期間中は拝観料が大人300円、中高生200円、小学生100円となります。
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 護摩道場です
- 智積院金堂の右手に有るお堂です。護摩道場、祈祷所にもあたるようです。木造なのでなんとなくお寺だという雰囲気です。
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- 明王殿に正座して読経を聴く
- 読経の声に誘われて明王殿に入りました。先客が2人いました。7人の僧がお勤めを行っていました。厳粛極まる雰囲気でした。10分ほど居てそっと退出しました。
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- 智積院内でも無料で拝観できます
- 京都七条の智積院にあるお堂です。本堂である金堂の隣に位置します。元々は四条寺町にあった別のお寺の本堂を明治時代に移築しそうです。金堂ほどの派手さはなく、木造のいい味わいのある建物です。智積院の境内でも、無料で拝観できます。
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