祇王寺

寺院

『平家物語』にも描かれる「悲恋の尼寺」で日常から離れたひとときを

観光地としても人気の嵐山から一歩足を延ばした先にある、奥嵯峨。街なかの賑わいとは打って変わって、穏やかな時が流れるエリアだ。なかでも祇王寺は、四季折々の風景とともに、自分の心と向き合う時間を過ごせる。

苔のじゅうたんが美しい。秋には見事な散り紅葉でも知られる 苔のじゅうたんが美しい。秋には見事な散り紅葉でも知られる

静寂に包まれる奥嵯峨にたたずむ

祇王寺へは、JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅から徒歩25分ほど。嵯峨嵐山駅から嵐山の渡月橋とは反対方向へ、小倉山のふもとを嵯峨鳥居本方面に歩けばたどり着く。バスの場合は、市バスの嵯峨釈迦堂前で降りれば徒歩15分ほどの距離だ。一歩一歩と歩みを進めていくほどに、街の賑やかさは薄れていき、静寂に包まれていくのを感じる。さらに歩みを進めれば、ひっそりとたたずむ祇王寺が現われる。

苔むす門をくぐった先が参拝受付になっている。さらにその先に、美しい苔庭が広がる 苔むす門をくぐった先が参拝受付になっている。さらにその先に、美しい苔庭が広がる

平清盛の寵愛を受けた祇王

祇王寺はその名のとおり、祇王と呼ばれる女性がその母と妹とともに暮らした尼寺だ。歴史を紐解けば、祇王寺は平安時代末期に法然上人の弟子である良鎮(りょうちん)が往生院(おうじょういん)を開いたことに始まる。のちに祇王が入寺したことから祇王寺と改められることになるが、そもそも祇王とは、『平家物語』によれば、白拍子(しらびょうし)と呼ばれる歌舞に秀でた女性のひとりで、平清盛に仕えその寵愛を一身に受けていたという。しかし、若く美しい白拍子である仏御前(ほとけごぜん)の登場により、祇王はその座を仏御前に譲ることとなる。この出来事により、世の無常を感じた祇王は母と妹・祇女(ぎじょ)とともに出家の道を選んだという。そのときの草庵こそがこの祇王寺であり、祇王寺が「悲恋の尼寺」と呼ばれる所以だ。

祇王が清盛のもとを離れる際に、屋敷の襖に記したとされる歌が書かれた歌碑 祇王が清盛のもとを離れる際に、屋敷の襖に記したとされる歌が書かれた歌碑

祇王の思いに触れてゆっくりと過ごす

その後、みずからも祇王と同じ道をたどることになるのでは、と思い悩んだ仏御前は祇王のもとを訪れる。祇王はこれを静かに受け入れ、母と妹、そして仏御前の4人で一緒につつましく暮らすようになったという。そのことから祇王寺の草庵には、本尊・大日如来とともに、妹・祇女、母、仏御前、そして平清盛の木像が安置されている。

仏御前の心にそっと寄り添った祇王の懐の深さに圧倒される 仏御前の心にそっと寄り添った祇王の懐の深さに圧倒される

草庵の入り口には、凜とした水音がさりげなくなり響く水琴窟(すいきんくつ)があるので、そちらもぜひ耳を傾けてみて 草庵の入り口には、凜とした水音がさりげなくなり響く水琴窟(すいきんくつ)があるので、そちらもぜひ耳を傾けてみて

草庵の控えの間には、大きな吉野窓が設置されており、キラキラと差し込む日差しが色とりどりの景色を映し出すことから、「虹の窓」とも呼ばれている。時に木々の間を行き交う小鳥たちの姿が映ることも。こちらの草庵では、思いおもいの時間を過ごすことができ、気がつけば数時間が経っていたという人も少なくないのだとか。

大きな丸窓の吉野窓。一期一会の景色を映し出す 大きな丸窓の吉野窓。一期一会の景色を映し出す

美しい苔庭を心ゆくまで堪能

苔が美しい庭は、竹林と青モミジ、苔のそれぞれの緑が見事に調和し、幻想的な世界へと誘ってくれる。秋には真紅に染まった紅葉と苔の緑とのコントラストが美しく、春や夏とは違った表情を楽しめる。草庵のすぐ近くにある祇王、祇女、母のお墓と、平清盛の供養塔にも手を合わせよう。小鳥のさえずりが聞こえる奥嵯峨の草庵で、日常の慌ただしさから少しだけ離れて、穏やかなひとときを過ごしてはいかが。

茅葺き屋根が印象的な門。かつてはこちらから出入りしていた 茅葺き屋根が印象的な門。かつてはこちらから出入りしていた

スポット詳細

住所
京都府京都市右京区嵯峨鳥居本小坂町32
電話番号
0758613574
時間
9:00-17:00(16:30最終受付)
休業日
1/1
料金
【拝観料】
[大人]300円
[小中高生]100円
駐車場
なし
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
滞在目安時間
30-60分

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 単なる観光地でした、納経印も値打ちの無い「書き置き」で・・・
    2.0 投稿日:2022.05.20
    短期間での再訪となったのは知人のリクエストによる「仕方のない」訪問であり、積極的な訪問・参拝ではありません。完全な観光寺であり、堂塔には全く見るべきものも無いし、庭園と云ってもあの不当な「ぼったくり」寺院の苔〇ほどの苔でもないし・・・何よりも狭い、あっと云う間に一周して終わり、拝観料とは完全なミスマッチ。一人ででは絶対に行かない観光地(寺院)でした。
  • インバウンドが消えたら・・・火が消えたように静かになった寺院の一つです
    4.0 投稿日:2021.08.25
    境内の苔だけは凄く綺麗でした。但し、現在の世の中で、バリアフリーでもないし、身障者にはまるで「来ないでくれ」と言わんばかりの寺院で・・・これではダメですね。いくら観光寺院で儲かっていると云ってもそのうち時代遅れで人気無くなりますよ。別に私も知人も身障者じゃないけど。寺院情報は幅広くネット公開もされている観光寺なので略。参拝も10数回目なので・・・写真も撮り尽くしたので今回は無し、ここは時の権力者...
  • 素敵
    4.0 投稿日:2021.07.25
    この時期、青もみじと苔を観に行ってきました。極暑の京都ですが、木陰は意外にも涼しくて、お庭は整っていて、静かな時間を過ごせました。紅葉の時期も行きたいです。

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