琵琶湖
日本一の広さを誇る湖を、陸と湖上から満喫
日本最大の湖は、日本でたったひとつの古代湖
滋賀県にある琵琶湖は、日本で最大の淡水湖。面積は約670㎢で、県の約6分の1を占める。湖岸線の延長は約235km、水深は最も深いところで約104mもある。世界に約20あるという古代湖のひとつでもあり、約400万年前に現在の三重県伊賀市辺りにできた湖(大山田湖)が、形状を変えながら少しずつ移動して現在にいたったという。湖の形が楽器の琵琶に似ていることが名前の由来とされる一方、波の音が琵琶の音色のようだからという説もあるそうだ。古来、湖を取り巻く美しい景色は和歌や俳句、絵画などで讃えられてきた。水辺から眺めるも良し、山の上や船上から望むも良し、見る場所によっても印象が異なる琵琶湖を楽しみたい。
都の貴人や戦国武将、商人も魅せられた雄大な湖
古代から、近江(滋賀)は交通の要衝として陸路でも琵琶湖の水運でも栄え、渡来系豪族も移り住むようになる。都人にも愛された風光明媚な地は、やがて戦国時代になると多くの武将が水辺近くや湖を望む地に城を築いていく。その最たる人物が織田信長。安土城は天下布武を支えた重要な城だった。その家臣、明智光秀の坂本城は湖に接する水城(みずき)であり、徳川家康は築城の名手・藤堂高虎に膳所(ぜぜ)城を造らせている。現在、公園として整備された坂本城や膳所城の跡地は、地元の人たちにとっての憩いの場だ。室町後期から明治にかけ、水運もおおいに利用することで活躍した近江商人は、日本の商業の先駆けといわれている。
見て、触れて、遊んで、心ゆくまで楽しむ湖さんぽ
1890年(明治23)、琵琶湖から京都へと水を送る「琵琶湖疏水」が完成した。昭和前期に舟運は終了したが、2018年(平成30)に観光船として復活し春と秋に運航している。そして2020年(令和2)、「琵琶湖疏水」は日本遺産に認定された。ヨットやカヌーなどの水上スポーツも盛んで、船からの景観を楽しむレイククルーズも人気。湖水浴場は北湖と呼ばれる琵琶湖大橋の北側にあり、多くの人が訪れる。湖岸沿いは高低差が少なく、ウォーキングやサイクリングに絶好で、琵琶湖を一周するサイクリング「ビワイチ」は、サイクリストの憧れでもあるのだとか。毎年8月に開催の夏の風物詩のひとつ「びわ湖大花火大会」も堪能したい。
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情報提供: ナビタイムジャパン