熊野古道 伊勢路ルート

ハイキング/ウォーキング

伊勢と熊野を結ぶ最後の峠を歩いて越える

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の熊野古道伊勢路にはいくつかの峠があるが、熊野市街地にある松本峠もそのひとつ。豊かに生い茂る竹林に囲まれた峠は昔のままの姿を残し、かつてここを通って新宮に鎮座する熊野速玉大社を目指した巡礼者たちの姿がよみがえるようだ。いにしえに思いを馳せながら、ゆっくりと峠を歩いてみよう。

階段と石畳が続く松本峠。足元が心配な人は杖を借りよう} 階段と石畳が続く松本峠。足元が心配な人は杖を借りよう

苔むした石畳をひたすら上る

松本峠の東側登り口は、国道42号大泊橋の近くにある。駐車場は入り口から少し離れた場所にあるが、数台分しかないので熊野市駅から歩いていくのがおすすめだ。全長約4.3km、標高は135mなので、熊野古道のビギナーでも安心して歩くことができる。登り口には峠全体の地図があるので便利だ。登り口から峠に入ると、しばらく上りの石畳が続く。両側に生い茂る竹林、苔むした石畳は風情があり、時折聞こえる小鳥のさえずりも心を癒やしてくれる。苔が多い石畳は滑りやすいので、足元に注意をしつつ歩こう。

国道沿いにはわかりやすく看板が設置されている} 国道沿いにはわかりやすく看板が設置されている

江戸時代に造られたままの姿を残す石畳が続く} 江戸時代に造られたままの姿を残す石畳が続く

足に傷のあるお地蔵さんに出合う

熊野古道伊勢路には石畳が多い。これはこの地方に雨が多く、雨によって道が崩落したり流されたりするのを防ぐためだったといわれる。松本峠の登山口は西側と東側の2か所。西側の登山口から登るルートは一説によると、地元の漁師が騒動を起こした罰として、代官所からの命令で石畳を築いたと伝えられている。緩急のある石畳を登っていくと、やがてお地蔵さんが見えてくる。足元に弾丸の跡があるという珍しいこのお地蔵さん。その昔、峠を越えて歩いてきた人が、このお地蔵さんを妖怪と勘違いして鉄砲で撃ってしまったことから傷が残っていると伝えられている。お地蔵さんの隣にはスタンプラリー用のスタンプも用意されているので、ラリーに参加している人は見落とさずにスタンプを押していこう。ひと言コメントを記入できるノートも用意されているので、旅の記念に感想をしたためていくのも思い出になる。

お地蔵さんの周囲はベンチが設けられているので、ここでひと休みするのもいい} お地蔵さんの周囲はベンチが設けられているので、ここでひと休みするのもいい

眼下に広がる熊野の絶景を堪能

お地蔵さんを後にして先へ進むと、道が二手に分かれる。左手へ進むと、七里御浜や熊野市街を一望する東屋が現れる。ここから見えるロケーションは圧巻。手前には峠のうっそうと生い茂る緑、その先には彼方まで続く海岸線、その向こうには遥か紀伊山地の山々が連なる様を一望。山と海岸に囲まれるように広がる市街地も一体となって、すばらしい景色だ。ここで休憩しながら、しばしその絶景を堪能しよう。さらにその先を下っていくと、鬼ヶ城へとつながっていく。鬼ヶ城へ続く遊歩道は桜の名所として有名。春になるとカンヒザクラやソメイヨシノなど約2000本もの桜が咲き誇り、がんばって峠を越えたあとのご褒美のような風景を楽しめる。

ベンチの設けられたあずまや風の休憩所でホッとひと息} ベンチの設けられたあずまや風の休憩所でホッとひと息

休憩所から望む、七里御浜の大パノラマ} 休憩所から望む、七里御浜の大パノラマ

西側の登山口へも続く石畳

あずまやからの景色を思う存分堪能したら、歩いてきた道を戻って駐車場へと向かおう。途中にはベンチもあるので、歩き疲れたらここで休憩を。下り道は上りより足が滑りやすいので注意が必要だ。休憩所からさらに先へ進むと、鬼ヶ城址へ出られるので、ここから「鬼ヶ城」観光へ歩いていくこともできる。また西側の登山口は熊野市駅に近いので、電車で訪れるならこちらのルートがおすすめだ。

木の根が張り出した峠道。多種多様な植物が生い茂る} 木の根が張り出した峠道。多種多様な植物が生い茂る

スポット詳細

住所
三重県熊野市 map map 地図
電話番号
0597890100
休業日
12/29-1/3
料金
[観覧料]無料
駐車場
なし
クレジットカード
不可
喫煙
不可
備考
※電話番号は熊野市観光協会に繋がります。

情報提供: ナビタイムジャパン

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アクセス

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最寄り

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