名古屋市市政資料館

資料/郷土/展示/文学館

司法と市政の歴史を今に伝える、赤レンガの美しい資料館

名古屋市役所のすぐ近く、大通りから少し中に入ると重要文化財に指定された「名古屋市市政資料館」がある。周辺には法律事務所や司法書士事務所が並び、ここがかつて裁判所であったことを現代に伝えている。

映画やテレビのロケで使われるほか、結婚式でも利用される 映画やテレビのロケで使われるほか、結婚式でも利用される

街なかに突如現れる“中世ヨーロッパの宮殿”

地下鉄名城線市役所駅の2番出口を出て、テラコッタで飾られた格式高い外観の市役所庁舎に目をやりながら東へ。8分ほど歩くと、目の前に中世ヨーロッパの宮殿を連想させる荘厳な外観の「名古屋市市政資料館」が現れる。旧名古屋控訴院、地方裁判所、区裁判所庁舎として1922年(大正11)に完成。外壁は赤レンガと白の花崗岩、屋根は緑の銅板と黒のスレートが使われ、絵画のような華やかさを特徴とするネオ・バロック様式のデザインになっている。1979年(昭和54)に東区から中区へ移転するまでの約60年間、中部地方の司法の拠点であり続けた。完成の翌年に関東大震災が発生。以降レンガを使った建物が造られなくなったことから、日本最後の大規模なレンガ造りの建物といわれている。

左右対称で、2階から3階が吹き抜けに。茶色と黄色のツートンの化粧柱が並ぶ 左右対称で、2階から3階が吹き抜けに。茶色と黄色のツートンの化粧柱が並ぶ

ステンドグラスのデザインに残る裁判所の面影

1984年(昭和59)に国の重要文化財に指定されたあと、1989年(平成元)に市政資料館としてオープン。重要文化財の保存と公開、および市の公文書館としての役目をもち、入館は無料だ。中に入ると、中央階段室の壁と吹き抜けの天井にステンドグラスが1枚ずつ。壁側のデザインは天秤をあしらい、天井側には日輪が描かれている。これらは「公平」で「公明正大」という意味が込められており、ここが裁判所であったことを物語っている。階段室の黒い柱は、下半分が天然の大理石、上半分がマーブル塗りという漆喰(しっくい)の高度な技術で大理石に似せて造られている。館内の展示室には、明治憲法下と現行憲法下それぞれの法廷を復元した部屋があり、その様子の違いを比較できるほか、控訴院の会議室だった部屋は、創建時の内装を忠実に再現。また、裁判所内にあった当時の留置場もそのまま残されており、見学することができる。

壁側のステンドグラスに描かれた天秤は、罪と罰がつり合うことを意味する 壁側のステンドグラスに描かれた天秤は、罪と罰がつり合うことを意味する

明治憲法下の法廷では、裁判官と検察官が同じ壇上に並ぶのが特徴だったことがわかる 明治憲法下の法廷では、裁判官と検察官が同じ壇上に並ぶのが特徴だったことがわかる

復原された控訴院の会議室。足元に広がる赤いじゅうたんは天津緞通(てんしんだんつう)と呼ばれる高級品 復原された控訴院の会議室。足元に広がる赤いじゅうたんは天津緞通(てんしんだんつう)と呼ばれる高級品

独房と雑居房が残る1階の留置場跡 独房と雑居房が残る1階の留置場跡

観光前に立ち寄り、市の歴史を学ぼう

このほか展示室では、司法制度がどのように変遷を遂げてきたかを示す歴史資料や、実際に裁判で使われた証拠品も見ることができる。名古屋城の金鯱(きんしゃち)のうろこをはがして換金しようとした事件の証拠資料など、名古屋ならではの裁判事例は見ものだ。一方、公文書館として市政展示の内容も充実しており、写真やパネル、古い資料で市が歩んできた歴史を紹介。戦時の空襲や伊勢湾台風などの災害被害からの復興の道のりや、復興の中で生まれた100m幅の道路のことなど、市が現在の姿になるまでを細かく解説している。市内を観光する前に立ち寄ると、参考になる情報がきっと得られるはずだ。

1889年(明治22)の市制施行時からの歴史を紹介する展示室 1889年(明治22)の市制施行時からの歴史を紹介する展示室

「文化のみち」エリアを代表する大型建造物

名古屋市市政資料館は、名古屋の近代化の歩みを伝える歴史遺産が残る「文化のみち」のエリアに含まれる。名古屋城から徳川園に至る広いエリアの西側で、愛知県庁本庁舎、名古屋市役所本庁舎、そして市政資料館と、貴重な大型建造物群の一角をなす。徒歩でまわれるほど隣接しているので、類似点や異なる個性など、3つの建物の魅力を自分の目で確認してほしい。なお、市政資料館のもうひとつの最寄り駅、名鉄瀬戸線東大手駅もぜひ利用してみよう。栄までひと駅で行けるほか、反対方向の終点は陶器の“せともの”でおなじみの尾張瀬戸駅。上手に利用すれば観光の幅も広がるだろう。

スポット詳細

住所
愛知県名古屋市東区白壁1-3
電話番号
0529530051
時間
9:00-17:00
休業日
月(休の場合は翌平日)、第3木(休の場合は第4木)、12/29-1/3
料金
無料
駐車場
あり(12台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
滞在目安時間
30-60分

情報提供: ナビタイムジャパン

クチコミ

  • リアルな拘置所なども再現!
    4.0 投稿日:2020.10.23
    大正、昭和の60年に渡って裁判所としての役割を果たした場所。ネオ・バロック様式の立派な外観の市政資料館の内部は、大理石で造られた中央階段、その正面と天井のステンドグラスや調度品などから歴史と建物の重厚さが感じられます。地下にはリアルな拘置所なども再現されています。昔は、裁判所の地下に刑務所があったなですね。明治時代から現在までの名古屋の歴史を知る資料なども展示されています。資料以外は、殆ど撮影...
  • 旧名古屋控訴院の建物
    3.0 投稿日:2020.02.13
    市役所駅から徒歩10分ほどにある、旧名古屋控訴院(今の高等裁判所)の建物をそのまま利用した博物館です。入場は無料で、中は名古屋の市政に関する歴史についての展示がしてあります。建物の中も外も非常にレトロでしゃれているので、時間があれば見ておきたいスポットです。
  • 夜のライトアップ
    5.0 投稿日:2020.01.17
    市政資料館は夜にライトアップされています。建物もクラッシックで良いですが、ライトアップは更に感動します。また次は桜の時期に来たいと思います。

TripAdvisorクチコミ評価

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アクセス

最寄り

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