伊東温泉観光・文化施設 東海館
職人たちの競い合った技が残る有形文化財
木造3階建ての和風建築
JR伊東駅から徒歩で10分ほど南下すると、伊東市有形文化財「東海館」が静かにたたずむ。温泉宿としてたくさんの湯治客に親しまれながら、1997年(平成9)に宿泊施設としての役目を終え、長い歴史の温泉旅館に幕を閉じた。その後伊東市に寄贈され、2001年(平成13)に文化施設「東海館」として伊東温泉の新しい観光名所として誕生する。
今では貴重となった伝統的な日本の建築様式。風格漂う唐破風の玄関に飾られる旭と鳩の見事な彫物は、地元彫師の森田東光氏の作品。館内にはいたるところで職人たちの技を間近で目にすることができ、中庭には各地から集められた石で鶴亀を表す池庭が造られている。
大工の棟梁たちが競った技が残る
1928年(昭和3)に創業した東海館は、時代の移り変わりとともに変化をしていった。1938年(昭和13)には国鉄伊東線が開通したことで、利用客が湯治目的から団体客に変化し、それにともない増築を重ねた。3階までの各階を腕の良い大工の棟梁たちに担当させることにより、それぞれが腕を競い合い趣向を凝らして造りあげられたといわれる。その職人技が今も残り、客室、廊下など館内いたるところで観賞でき、客室は檜、黒檀、紫檀など高級木材がふんだんに使用されている。
館内見学で伊東温泉の知識を深める
館内では伊東や東海館の歴史に関わる偉人たちの展示室を見学でき、徳川家康の外交顧問「三浦按針」の部屋では、徳川家康の指令によって洋式船を建造し「SUN BUENA VENTURA」と名づけた船が、貿易船にも使用されたという記録が残されている。毎年伊東で行われる市内最大イベント「按針祭」は、この三浦按針ことウイリアムアダムスの功績を称えたもの。 ほかにも伊東祐親や東郷平八郎の歴史の小部屋、伊東温泉を訪れた文人、川端康成、島崎藤村、与謝野晶子などの展示、2階には地元彫刻家の重岡健治氏のギャラリーなどもあるので、これらを見学しながら館内を巡ることができる。
旅館当時の趣を残し保存
伊東市指定文化財となり観光、文化施設となった東海館。一般開放するにあたり、1999年(平成11)から2001年(平成13)に保存改修工事が行われ、可能な限り原型をとどめた形で今も保存されている。3階にある120畳の大広間は、改修工事の際の耐震補強のため広間中心部に区切りが設けられたが、この大空間を造りだした当時の技術は感心するほど。耐震補強など改築工事の様子を見学できる展示室もあり、実際にのぞき込むと構造がよく見える。館内には喫茶室や日帰り温泉もあるので見学と合わせて立ち寄ってみよう。
スポット詳細
- 住所
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静岡県伊東市東松原町12-10
地図
- エリア
- 熱海・伊東・伊豆高原エリア
- 電話番号
- 0557362004
- 時間
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9:00-21:00
[入浴]11:00-19:00 - 休業日
-
第3火(祝の場合は翌日)
[入浴]平日 - 料金
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【入館料】
[大人]200円
[小人]100円
【入浴料】
[大人]500円
[小人]300円 - 駐車場
-
なし
※近隣有料駐車場をご利用下さい - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- あり(フリーWi-Fi)
- コンセント口
- あり(5口)
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 乳幼児の入店
- 可(入浴ご利用の場合はおむつがとれている幼児のみ)
- 備考
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※新型コロナウイルス感染症の影響により時間帯の変更あり(要確認)
※階段や段差が多いため車椅子での入館は難しい
情報提供: ナビタイムジャパン