赤坂サカス

さまざまな番組を届けてくれるTBS放送センターと仲通りの散歩路

サカスは赤坂に桜を咲かす

東京メトロ赤坂駅のTBS側改札を抜けると、まず目に入るのが駅構内にある「サカス・カフェ」だ。洋菓子の「アラボンヌー」と1899年(明治32)創業で「赤坂もち」などを販売する老舗和菓子店「赤坂青野」の2店がある。赤坂サカスは駅と直結しており、改札を抜けたところからすでに、お楽しみを提供してくれているのだ。赤坂サカスの名称にはいくつかの意味が込められている。近くに三分坂や薬研坂など複数の坂があるということから「坂s」。赤坂サカスをローマ字表記にして反対から読むと「SAKA・SAKA・SAKA」とまたも複数のサカ。周囲に植えられた桜を「咲かす」という意味もあるという。赤坂サカスの敷地の一片を縁取る「さくら坂」を中心に、広い敷地には約100本の桜が植えられている。春の訪れを告げる河津桜に始まり、ソメイヨシノはもちろんのこと、最後は5月上旬の兼六園菊桜へと続き、計11種類の桜が次々に約2か月間楽しませてくれる。

地下鉄千代田線の赤坂駅から赤坂サカスへとつながる階段。上演中の舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』のイメージで飾られている

赤坂見附方面から一ツ木通りを歩き、さくら坂を上がってくるルートで、赤坂サカスまで来てもいい

運がよければ撮影現場に遭遇

赤坂サカスのほぼ真ん中に咲く見事な紅枝垂(べにしだれ)は、サカスのシンボルツリー的な存在だが、この桜を取り囲むように、約5万2800平方メートルにわたって赤坂サカスは広がる。通称ビッグハットで知られるTBS放送センターを筆頭に、敷地内には「TBS赤坂ACTシアター」、おしゃれなカフェとレストランが数多く入店している複合ビルの「赤坂Bizタワー」、放送センターの前庭部分には約1200平方メートルの「サカス広場」などがある。サカス広場では、番組の撮影も行われるので運がよければ、撮影現場の様子を見られるかもしれない。週末には、TBSの番組と連動したイベントや季節にあわせたイベントなどが開催されているので、それにあわせて出かけてみるのもいいだろう。

舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』が上演されているACTシアター

サカス広場でちょうど夕方のニュース番組の撮影中。番組応援キャラクターBoonaちゃんの姿も

観て食べて買って、充実の時間を過ごす

赤坂Bizタワーは、地下1階から2階までの3フロアで飲食を提供しており、シンガポールやベルギー、スペインなど、世界各国のグルメを楽しめるレストランとカフェがそろっているのがうれしい。Bizタワーとサカス広場をつないでいる「仲通り」と呼ばれる散歩路は、小粋な雰囲気も漂い、テラス席でのカフェタイムを過ごせば気持ちがよく、ショップが数件あるので、どこかでお気に入りの品が見つかればラッキーだ。特に「TBS THE MARKET」は、サカス土産を買うのにちょうどいいショップ。TBSのロゴや、TBSブルーと呼ばれる鮮やかな青色を使ったオリジナル商品などを販売している。ACTシアターは、座席数1324席の劇場で2022年(令和4)7月以降は舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』の専用劇場となっている。仲通りにはハリー・ポッターに関連するものをそろえた専門ショップ、Bizタワー内にはハリー・ポッターの世界観を楽しめるカフェがあり、ファンは必見だ。

赤坂Bizタワーの1階。広々としたスペースに飲食店が並ぶ

仲通りの花屋さんとテラスのカフェ。外でまったり過ごしたい

TBS THE MARKETには、番組関連商品も置いてあり見るだけでも楽しい