仲見世通り

通り

浅草寺の参道は東京最古のショッピングモール

浅草寺を参拝するために雷門をくぐって参道を歩くと、なかなか本堂にたどりつかない。なぜならそこには足を止めずにいられない、仲見世の商店街があるからだ。

約250mの商店街はいつも人でいっぱい} 約250mの商店街はいつも人でいっぱい

仲見世の歴史

浅草寺の門前にこれだけの店が集まったきっかけはなかなかおもしろい。江戸に幕府が開かれ、町は大きくなり人口が増えるにつれ、多くの人が浅草寺を参拝するようになった。境内の掃除は近所の人に賦役として課されていたが、ただ働きには当然不満が出る。そこで寺は元手がかからず人々の不満を解消する方法を考え出した。それは境内や参道で商売をする特権を与えることだった。江戸時代中頃の話である。参道の場所によって店の種類が異なっていて、仁王門(宝蔵門)寄りには水茶屋(湯茶を飲んで休む場所で、現在の喫茶店)が並び、雷門寄りにはみやげ物や玩具を売る店が多かったという。この特権は明治維新の際にすべて取り上げられてしまったが、新しい浅草の街並みを造るときにレンガ造りの立派な商店街に生まれ変わって営業を再開した。その後関東大震災、第二次世界大戦で壊滅したものの、その都度力強く再建され、現在もその賑やかな商店街の伝統が続いている。

玩具屋の店頭。どの店も個性的で眺めるだけでも楽しい} 玩具屋の店頭。どの店も個性的で眺めるだけでも楽しい

復活した雷門を通って仲見世へ

仲見世と言えば、その入り口にある雷門のイメージが思い浮かぶ。雷門通りに面した大きな門と巨大な提灯は、東京を紹介する記事には必ず登場するイメージ。浅草寺とともに長い間浅草のシンボルであったと思いがちだが、実はこの門は江戸時代末期に火災で焼失してから100年近くの間、名前はあるが実際の門はない状態が続いていた。それが復活したのは1960年(昭和35)。現在のパナソニック(当時の松下電器産業)の創業者であり、初代社長だった松下幸之助氏の寄進によるもの。仲見世を訪れる人は、まずここの前で記念写真を撮ってから、仲見世に入っていくのが定番のルートだ。

高さ約3.9m、重さ約700kgの提灯。提灯の下には精巧な彫刻が} 高さ約3.9m、重さ約700kgの提灯。提灯の下には精巧な彫刻が

1994年(平成6)に電線が地下化され、電柱がなくなりすっきりした通りに} 1994年(平成6)に電線が地下化され、電柱がなくなりすっきりした通りに

のんびりと店先を眺めながら歩きたい

雷門から宝蔵門の間の約250mの参道沿いに89軒の店が並ぶ。店の種類は種々雑多。食べ物屋があったと思えばおもちゃ屋があり、和を感じる伝統工芸品の店がある一方、外国人向けの漢字が書かれたTシャツや鉢巻きがあったり、日本人にはちょっと「?」と思えるような日本グッズがあったりと、見ていて飽きることがない。もちろん外国人向けのみやげだけでなく、東京観光の記念になるようなものや浅草名物の老舗の菓子、ファッションアイテムやペット用品の店まである。ゆっくり店先の商品を眺めながら歩いていきたい。

かわいい招き猫がいっぱい} かわいい招き猫がいっぱい

仲見世に交差する通りもおもしろい

仲見世は参道に面した店だけでなく、周辺のエリアもなかなか楽しい。参道と並行して走る参道の店の裏側の通りにも店が並んでいるし、仲見世に交差する通りもおもしろい。たとえば浅草寺本坊である伝法院の前の「伝法院通り」。江戸の街並みを再現した通りに沿って老舗から新しいものまでたくさんの店が並んでいる。飲食店も多く、屋台のようにその場で食べられる店も。ほかにも仲見世と交差する「新仲見世」は浅草で最も長い380mも続くアーケードの商店街。100店以上の店が並び、雨の日でも濡れずに買い物を楽しめる。横道に入ってしまうと、ますます浅草寺にたどりつくのが遅くなってしまうが、これも浅草の楽しみ方のひとつだと思って諦めよう。

こちらも個性的な店が並ぶ伝法院通り} こちらも個性的な店が並ぶ伝法院通り

スポット詳細

住所
東京都台東区浅草 map map 地図
エリア
浅草エリア

情報提供: ナビタイムジャパン

アニメスポット情報

アニメ・さらざんまいにて、主人公一行が、人力車に乗って欲望フィールドへ連れていかれる場面等で登場する。

※ナビタイム調べ

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