六義園

公園/緑地

和歌に詠まれた名勝を映し出す大名庭園の代表格

小石川後楽園とともに「江戸の二大庭園」と讃えられる大名庭園。和歌や中国の古典にちなんだ景観を庭園に取り入れているのが大きな特徴で、「和歌の庭」とも称される。

約8万8000平方メートルの面積をもち、しだれ桜、ツツジ、アジサイなど花の名所としても知られる} 約8万8000平方メートルの面積をもち、しだれ桜、ツツジ、アジサイなど花の名所としても知られる

文芸趣味に彩られた和歌の庭

江戸時代、川越藩主・柳澤吉保が築庭した大名庭園で、現在は東京都の文化財庭園として公開されている。「六義園」の名は、紀貫之らが編纂した「古今和歌集」仮名序 真名序に書かれている和歌の6種類の様式「六義(六種=むくさ)」にちなむもの。和歌に造詣の深い教養人であった吉保は、和歌や中国古典に登場する景観88か所を、「六義園八十八境」として園内に映し出した。なかでも紀州和歌の浦(現在の和歌山市和歌浦)周辺の名勝にちなむスポットが多く、万葉の歌人たちから愛でられた地に思いを馳せながら、風光明媚な景色を味わいたい。

吉保が園内に設けた88か所の景勝地には、それぞれに石柱が建てられていた。32か所のみ今も残る} 吉保が園内に設けた88か所の景勝地には、それぞれに石柱が建てられていた。32か所のみ今も残る

柳澤下屋敷、岩崎家別邸から都の文化財庭園へ

六義園の由来は、1695年(元禄8)、幕府側用人(ばくふそばようにん、将軍の側近)でもあった柳澤吉保が、5代将軍綱吉より旧加賀藩中屋敷を拝領したことに始まる。吉保は7年の年月をかけて築園、1702年(元禄15)、広大な庭園をもつ屋敷が完成した。幕末まで柳澤家の下屋敷として使われていたが、明治維新ののち、三菱財閥の創業者、岩崎彌太郎が購入。樹木や庭石を各地から取り寄せ、庭を修復した。1938年(昭和13)、彌太郎の長男、岩崎久彌が六義園を東京市に寄付したことで、同年、その庭が一般に公開されることに。震災や戦災からも免れ、美観が守られた庭園は、1953年(昭和28)には国の特別名勝に指定された。

明治時代、岩崎家が建てたあずまやのなかで、唯一現存する「つつじ茶屋」} 明治時代、岩崎家が建てたあずまやのなかで、唯一現存する「つつじ茶屋」

花と緑に彩られた園路を巡る

六義園は、大泉水(池)の周囲にめぐらせた園路を歩きながら景色を味わう「回遊式築山泉水(かいゆうしきつきやませんすい)」の形式で築庭されている。園路をたどると、渡月橋(とげつきょう)、蛛道(ささがにのみち)など和歌にちなんで名づけられた場所が次々と現れ、どこか雅な趣を感じさせる。さまざまな野鳥の飛来する庭園でもあり、妹山・背山(いものやま・せのやま)が築かれた中の島で、羽を休めるアオサギの姿を見かけることも。庭全体を見渡せるのは、標高35m、園内で最も高い築山である藤代峠。吹上浜の近くに設けられた吹上茶屋では、抹茶と和菓子をいただきながら、景観を楽しむことができる。

2枚の大岩で造られた「渡月橋」は、和歌に詠まれた「夜わたる月」から名づけられた} 2枚の大岩で造られた「渡月橋」は、和歌に詠まれた「夜わたる月」から名づけられた

和歌山にある藤白峠から名づけられた「藤代峠」。ツツジの季節には全体が花で覆われる} 和歌山にある藤白峠から名づけられた「藤代峠」。ツツジの季節には全体が花で覆われる

紀州和歌の浦に潮が満ちる様を見立てた「出汐の湊(でしおのみなと)」からの眺め} 紀州和歌の浦に潮が満ちる様を見立てた「出汐の湊(でしおのみなと)」からの眺め

池泉を見渡す絶景スポットにある吹上茶屋} 池泉を見渡す絶景スポットにある吹上茶屋

スポット詳細

住所
東京都文京区本駒込6 map map 地図
電話番号
0339412222
時間
9:00-17:00(入園は16:30まで)
休業日
年末年始(12/29-1/1)
料金
[入園料]一般300円、65歳以上150円
※小学生(要付添)以下及び中学生(都内在住または在学)は無料
駐車場
なし
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、銀聯)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、iD、楽天Edy、PayPay、LINE Pay、ALIPAY、WeChatPay)
Wi-Fi
あり(FREE_Wi_Fi_and_TOKYO)
コンセント口
なし
喫煙
不可
ベジタリアンセレクション
あり(ベジタリアン向けに用意しているわけではないですが抹茶と上生菓子は食べられます)
英語メニュー
あり
平均予算
【昼】1-1,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
可(吹上茶屋は同伴の方が必要)
乳幼児の入店
可(小学生以下は中学生以上の同伴が必要)

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 池の前で、ゆったりとお茶しました
    5.0 投稿日 : 2021.05.18
    六義園入って進むと、大きな池があります。池には島が浮かんでいて、その景色を眺めながら時計回りに進んでいきました。入り口から見ると池の対岸側に、こちらのお店、吹上茶屋がありました。 園内をおよそ半周歩いた先にあるので、ちょうどよい位置にある休憩スポットなんです。お菓子と抹茶のセットをいただきました。素敵な景色の真ん中でいただくお茶は、いいですね。
  • 赤いじゅうたんが緑に映えますね
    4.0 投稿日 : 2021.03.27
    都内でも有数の庭園である六義園。入り口は南側にあって、真ん中の池に出た後、のんびりと時計回りに庭園を巡りました。池の北側、藤代峠の手前の湖畔近くに、こちらの吹上茶屋がありました。 ベンチの赤いじゅうたんが、緑の庭園内でとても映えていました。ちょうど庭園内を半周したあたりでもあったので、休憩を兼ねて、抹茶に和生菓子がついている抹茶のセットをいただきました。
  • お茶
    4.0 投稿日 : 2020.11.23
    紅葉を見に行きました。途中で喉が渇いたのでお茶を頂きました。池を見ながら、のんびりディスタンス取って一服できました。

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アクセス

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最寄り

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