第5番札所 地蔵寺
等身大の五百羅漢がある奥の院で知られる第五番札所
空海自らが開創したと伝えられる名刹
車で移動する場合、藍住ICからは約15分の道のり。県道1号線、12号線を板野・上板町方面へ向かい、県道34号線との交差点を右折すると、大きな看板が見えてくる。四国八十八ヶ所霊場の第五番札所である地蔵寺は、821年(弘仁12)に嵯峨天皇の勅願によって空海が開創(かいそう)したと伝えられる名刹(めいさつ)である。当初は空海自らが彫ったという一寸八分の勝軍地蔵菩薩像を本尊としたが、のちに延命地蔵菩薩像の胎内に納められたことから、どちらの仏像も本尊という形にあらためられた。特に源頼朝や源義経など、武将からの信仰があつく、最盛期には26の塔頭(たっちゅう)と阿波・讃岐・伊予の3か国で300を超える末寺を有していたという。奥の院である五百羅漢堂と隣接する敷地は、現在でも約3万9700平方メートルという広さを誇り、多くのお遍路(へんろ)さんが訪れる。
秋には紅葉の名所となる美しい境内
境内にある「たらちね銀杏」は、樹齢800年を超える巨大なイチョウ。秋には黄金色に色づき、周囲の紅葉と相まって、美しい光景を堪能することができる。この霊木を中心とする広い境内には、不動堂・恵比須堂と回廊でつながる本堂のほか、向かい合わせとなった位置に華麗な装飾が美しい大師堂が立つ。さらにその横には、和歌山県にある女性守護の淡島明神(あわしまみょうじん)を勧請(かんじょう)して建立(こんりゅう)された淡島堂がある。こちらで行われる喘息(ぜんそく)や婦人病をはじめとする万病をヘチマに封じるという「へちま加持(かじ)」は、数百年にわたって続いているそうだ。また、庫裏(くり)の玄関前と八角堂近くの水子地蔵尊の前には水琴窟(すいきんくつ)が設置してあり、美しく澄んだ音を聞くことができる点も見逃せない。
全国的にも珍しい等身大の五百羅漢彩色木像
寺社仏閣のさらに奥にあり、縁(ゆかり)の深い秘仏などを祀(まつ)ったり、修行の場とされる「奥の院」。多くの霊場では少し離れた場所にあったり、険しい山奥にあることが多いが、ここ地蔵寺では本堂の裏手にある石段を上っていけば、すぐに到着する距離だ。地蔵寺の奥の院は、五百羅漢堂という名のとおり、内部に等身大の五百羅漢彩色木像が安置されている。そもそも「羅漢」とはお釈迦さまの弟子のうち、特に優れた覚者を指す言葉で、中国や日本で「五百羅漢」に対する信仰が生まれたという。四国八十八ヶ所霊場では、等身大の五百羅漢彩色木像はここにしか存在しない。作られたのは江戸時代後期にあたる1775年(安永4)のこと。しかし、残念ながら1915年(大正4)に発生した火災により、五百羅漢堂は焼失。1922年(大正11)に復興されたが、羅漢彩色木像は約200体が残るのみという。入り口からコの字型の堂内を進んでいくと、薄暗い空間に喜怒哀楽の表情を浮かべた羅漢たちが表れる。服装や姿勢まで一人ひとり異なるので、じっくり眺めてほしい。
スポット詳細
- 住所
- 徳島県板野郡板野町羅漢林東5 地図
- エリア
- 徳島市周辺エリア
- 電話番号
- 0886724111
- 時間
- 7:00-17:00
- 休業日
- 無休
- 料金
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無料
[五百羅漢堂]200円 - 駐車場
- あり(30台)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- 奥の院には「五百羅漢」
- 弘法大師像をバックに仁王門から境内に進むと左手側が本堂となっていました。ゆったりした印象の平らな境内で、これなら急階段を上がる必要も無く参拝し易いと見受けられました。又、少し離れた奥の院には五百羅漢が祀られており、こちらは拝観料200円となっていました。
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- 第5番札所
- 第5番札所 地蔵寺山門の前には無料の駐車場が、結構広いです。境内に入るとまず大きな木がお出迎えしてくれます。広々した境内の静寂に鐘の音が響いて美しい。時間がなく奥の院の五百羅漢は拝観できなかったのだけが心残りですがよいお寺さんでした。
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- 武将に崇敬された勝軍地蔵を祀る五百羅漢の寺[四国八十八ヶ所霊場第5番札所]地蔵寺/徳島県板野町
- 無尽山荘厳院地蔵寺(むじんざんしょうごんいんじそうじ)は、徳島県板野郡板野町林東(とくしまけんいたのぐんいたのちょうらかんはやしひがし)にある真言宗御室派の寺だ。四国八十八ヶ所霊場第5番札所で、本尊は延命地蔵菩薩(えんめいじぞうぼさつ)と、その胎内仏の地蔵菩薩(勝軍地蔵)弘法大師が彫ったと伝わる勝軍地蔵はその名から源義経など武将の信仰が厚かったという。2021年4月14日、この日は大日寺に...
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