宍道湖
美しい夕暮れの風景で知られる松江の町の繁栄を支えた湖
必見は湖面を赤く染める夕景と素朴なしじみ漁
松江城の堀の水は宍道湖から引かれ、町の繁栄を支える堀川として舟運に使われてきた。城下町も東端湖畔の北側一帯に広がっている。JR松江駅から湖畔は徒歩10分ほど。駅前の「駅通り」を西へまっすぐ歩けば、湖に面する「白潟公園」にぶつかる。ここは宍道湖の幻想的な夕景を眺められる絶好ポイントのひとつとして有名。朝には漁獲量全国1位を誇る「しじみ漁」も見られる。長い竿の先にカゴの付いた「じょれん」という道具で漁師が手作業で湖底をさらう「手掻き」という漁の風景は風物詩でもある。このほかの夕日スポットとしては、白潟公園と城下を結ぶ「宍道湖大橋」や、夕日を撮るパーキングの略で「とるぱ」と呼ばれる遊歩道などが人気だ。
汽水湖ならではの豊かな魚介類を味わう「宍道湖七珍」
宍道湖には西側で出雲平野から斐伊川の淡水が流れ込み、東側で松江市内を流れる大橋川を経て中海とつながり日本海と接続している。このため塩分濃度が低めの汽水湖となっていて、淡水魚と海水魚が混ざり多様な魚介類が水揚げされる。なかでも代表的なスズキ、モロゲエビ、うなぎ、アマサギ(ワカサギ)、シラウオ、鯉、しじみ(ヤマトシジミ)の7種の魚介は「宍道湖七珍」と呼ばれる。市内の郷土料理店や日本旅館では、これらを食材としたコース料理を提供している。気軽に宍道湖の恵みを楽しむなら土産物店へ。宍道湖七珍を加工した商品はたくさんあり、特にしじみは味噌汁や吸い物、貝のままのレトルトからラーメンまで種類が多い。
四季折々の景色を楽しめる湖畔の温泉と絶景電車
宍道湖の情緒をたっぷり味わいながら滞在するなら「松江しんじ湖温泉」の宿泊がおすすめ。松江城の南側にある温泉で、湖畔に面して9軒の宿がある。市街地なので市内の主要な観光スポットは徒歩圏内と利便性も高い。1971年(昭和46)に「松江温泉」として湧出し、2001年(平成13)に開湯30周年を記念し改称された。宿はいずれも眺望が良く、美しい夕日を楽しむことも可能。温泉街の端には松江と出雲を結ぶ一畑電車、通称「ばたでん」の起点、「松江しんじ湖温泉駅」がある。ここから乗れば出雲大社へもアクセス抜群。北側の湖畔に沿って走るので、車窓の眺めもすばらしい。また、駅構内に源泉かけ流しの足湯があるので、松江城のあとで疲れた足を癒やすことも可能だ。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン