防府天満宮

神社

学問の神様「天神さま」の日本最初の神社

菅原道真を祀る「日本最初の天満宮」として知られる。建造物の多くは国や県の登録有形文化財に指定されている。西日本屈指の荒祭である御神幸祭・裸坊祭(ごじんこうさい・はだかぼうまつり)が行われることでも有名。

日本最初の天満宮として知られる防府天満宮} 日本最初の天満宮として知られる防府天満宮

無実の知らせを待ち望んだ菅原道真の魂が帰った場所

学問の神様として知られる菅原道真を祭神とする神社を天満宮といい、全国で「天神さま」と呼ばれ広く崇められている。そのいちばん最初に創建された天神さまが防府天満宮だ。では、なぜ防府だったのか。菅原道真は学識が高く、政治感覚にも長けていたことから、時の帝、宇多天皇(うだてんのう)、次いで即位した子息の醍醐天皇(だいごてんのう)にも重用されていた。しかし901年(昌泰4)、これを良く思っていなかった左大臣、藤原時平の陰謀により、大宰府に左遷されてしまう。そこで道真は退位していた宇多上皇に自らの罪を晴らしてもらうことを約束、大宰府への途中で無実の知らせが届くことを信じ出発した。しかし、本州最後の寄港地である防府に到着するも知らせは届いていなかった。道真は「ここは天皇がいられる京都とまだ地続きである。願いが叶うのであればここで無実の知らせを待っていたい」と言い残し大宰府へと向かった。2年後の903年(延喜3)、道真が大宰府で亡くなった日、防府では海に光が差し、山に不思議な雲がたなびいた。防府の人々は道真の魂が帰ってきたと思い、魂の住まいとして904年(延喜4)「松崎の社」を建立した。そして創建から100年後の1004年(寛弘元)に天皇の使いが派遣された。人々はこれを無実の知らせとし、以降毎年御神幸祭(裸坊祭)を行い御霊を慰めている。

参道の眺め。天気の良い日は散策も楽しい} 参道の眺め。天気の良い日は散策も楽しい

防府の町の繁栄を支えた天満宮の壮麗な建築群

防府天満宮の創建は、道真が亡くなった翌年の904年(延喜2)。祠を作った場所の地名から「松崎天満宮」あるいは「宮市天満宮」と呼ばれていたが、明治維新後の1873年(明治6)に松崎神社に改称。戦後の1953年(昭和28)に現在の防府天満宮と再改称された。京都の北野天満宮、福岡の太宰府天満宮と並び日本三天神として数えられている。

さまざまな建造物を見て回るのもおすすめ} さまざまな建造物を見て回るのもおすすめ

防府は近代以前から製塩で栄えた一方、天満宮の存在が発展の礎となってきた。鳥居前町(とりいまえまち=神社の門前町)である宮市地区は、近世には中国路(山陽道)の宿場として栄え、江戸時代にここで本陣を営んだ兄部(こうべ)家は、合物座(あいものざ)という周防一帯の塩魚を取り仕切る組合の長だった。防府天満宮にも荘厳な建物が造られてきた。現在の本殿は1963年(昭和38)の再建ではあるが、銅板葺きの屋根に入母屋造りという平安時代を思わせる繊細さで、国の登録有形文化財に指定されている。このほか、防府の町並みを一望にする絶景が見られる重層の楼閣「春風楼」も必見。「大専坊」は戦国武将の毛利元就(もとなり)が参謀本部に使ったこともある社坊のひとつで鳥居から階段を上る途中にある。

行事のときには参道にも人があふれる} 行事のときには参道にも人があふれる

参拝時はおみくじをひくのも楽しみ} 参拝時はおみくじをひくのも楽しみ

境内の建物以外にも見逃せない見どころがある

境内とその周辺には、神社そのもの以外にも見逃せない見どころが数多くある。大旅籠であった藤村屋の一部が移設されてきた「暁天楼」は、高杉晋作、木戸孝允、伊藤博文、坂本龍馬ら幕末の志士たちが密儀を計ったところとして知られている。2階が隠し部屋となっていて、そこで密談が交わされていた。現在の建物は復元されたものだが、元には坂本龍馬のものといわれる刀傷や落書きもあったという。

歴史館には貴重な品々が収められている} 歴史館には貴重な品々が収められている

「歴史館(防府天満宮宝物館)」には、天満宮の創建を描いた鎌倉時代の『紙本著色松崎天神縁起絵巻』や、菅原道真の生涯を描いた絵巻など、国の重要文化財9点に、県と市の指定文化財の計8点を含む貴重な宝物が数多く展示されている。また梅の名所としても名高く、天神さまのシンボルでもある梅の木は境内に約16種類1100本が植えられている。なかでも楼門近くで咲く「しだれ梅」は圧巻。シーズンには多くの見物客で賑わう。

大きな鳥居にも注目} 大きな鳥居にも注目

スポット詳細

住所
山口県防府市松崎町14-1 map map 地図
電話番号
0835237700
時間
[御守の授与]8:30-20:00
休業日
無休
料金
[参拝]無料
駐車場
あり(500台)
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、nanaco、WAON)
Wi-Fi
あり(山口free Wi-Fi)
コンセント口
なし
喫煙
不可
英語メニュー
あり
滞在目安時間
0-30分
車椅子での入店
乳幼児の入店
雨の日でも楽しめる
はい

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 防府天満宮の階段上り口に有ります。
    4.0 投稿日 : 2021.11.22
    防府天満宮の階段の下に在る酒樽がお賽銭箱の珍しい神社です。説明書からですが、もともと美味しい水が出ていたところが菅公の神威により美味しい美酒の味に変わったと喜んだそうです。これだけでは酒になったのか、酒の味だけなのか分かりませんが前者なら米が焚けずに困ったのではないかと突っ込みたくなります。
  • 商売繁盛の神です。
    3.0 投稿日 : 2021.01.22
    防府天満宮の参道の石段途中にある小さな神社。天満宮社殿の造営工事に携わった人々が天神山の巨石から湧き出る水で喉を潤していたら、いつしかその水が香り高い美酒の味に変わったことから、その岩を祀って祠をつくり酒垂神社と名付けたそうです。素通りしてしまいそうなくらい目立たないものでしたが、小さい鳥居や祠と酒樽のお賽銭箱がありました。
  • 大きな酒樽の賽銭箱
    3.0 投稿日 : 2020.10.04
    防府天満宮参道の階段途中にある神社。大きな酒樽がありその横に由緒の説明文がある。一生お酒が呑めますようにと我儘な願掛けをしながら参拝。

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アクセス

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