島根県立古代出雲歴史博物館
貴重な文化財の数々から古代出雲の歴史ロマンを感じる
出雲大社の平安時代の本殿が10分の1のサイズで復元され展示されている
神話の世界へのタイムトンネル
島根県立古代出雲歴史博物館は、2007年(平成19)にオープンした。出雲大社の荘厳な建築とは対照的に現代的な建築だが、足を踏み入れると神話の世界へタイムスリップしたかのようである。延べ床面積約1万2000平方メートル。展示品はすべて広大な1階フロアに並べられている。2階のカフェでは、庭園や山々を眺めながらコーヒーやランチを楽しめ、3階の展望テラスからは出雲大社背後の山々が見える。
発掘された宇豆柱でかつての出雲大社の巨大さを知る
1階の中央ロビーでは、出雲大社境内の遺跡から発掘された巨大な宇豆柱(うずばしら)が圧倒的な存在感を放つ。宇豆柱は、巨大な棟を支える柱のこと。2000年(平成12)から2001年(平成13)にかけて出雲大社境内の遺跡から杉の大木3本を1組にした巨大柱が3か所で発掘された。このうち展示されているのは、本殿の前面中央に位置する柱。3本組みにした根元部分を発掘時の位置関係を再現して納めている。それぞれの直径は約1.3mで、最も年輪のあるもので樹齢195年と推定され、この宇豆柱は鎌倉時代のものとされる。国の重要文化財。この柱の発見で、平安時代の貴族の教科書「口遊(くちずさみ)」に、大和(現在の奈良県)の東大寺大仏殿、平安京(京都市)の太極殿より大きい神殿が出雲にはあると記されていることにも真実味が感じられるようになった。
10分の1のサイズで復元された平安時代の本殿に感嘆
常設のテーマ別展示は、「出雲大社と神々の国のまつり」「出雲国風土記の世界」「青銅器と金色の大刀」の3テーマ。「出雲大社と神々の国のまつり」では、高さ約5m、奥行き約13mと、10分の1サイズで出雲大社の平安時代の本殿を復元した模型に目を奪われる。透明ケースで展示されている宇豆柱は、この本殿を支えていたものと推察される。時代によって変化する境内を表す模型の展示や、「縁結び」「福の神」など「出雲信仰」にまつわる資料も展示している。「出雲国風土記の世界」は、733年(天平5)に完成した『出雲国風土記』を巻物状に復元したり、同書に記された『国引き神話』をプロジェクションマッピングで紹介したり、古代出雲の生活を復元模型などで紹介。『出雲国風土記』古写本など文献関係の史料も豊富だ。
1881年(明治14)の遷宮で使われた屋根を飾る千木(ちぎ)・勝男木(かつおぎ)
目を奪われる青銅器の数々
「青銅器と金色の大刀」の展示も圧巻だ。1984年(昭和59)、島根県斐川町の荒神谷遺跡(こうじんだにいせき)で出土した弥生時代の銅剣358本(国宝)と銅矛16本(国宝)が、復元された銅剣とともに壁一面にずらりと並び、島根県雲南市の加茂岩倉遺跡(かもいわくらいせき)の銅鐸39個(国宝)は階段状に配置されている。荒神谷遺跡の銅剣の数は発見当時、全国で見つかっていた弥生時代の銅剣の総数を上回った。加岩倉遺跡の銅鐸も一遺跡からの量として全国最多。大量の青銅器は考古学界にとって画期的な発見であり、近畿中心の銅鐸文化、九州中心の銅剣文化に匹敵する青銅器文化が出雲に展開した可能性が指摘されるようになったという。古墳時代の首長の持ち物である装飾付大刀「金銅装双龍環頭大刀(こんどうそうそうりゅうかんとうたち)」(国指定重要文化財)なども並ぶ。「八岐大蛇(やまたのおろち)退治」などの出雲神話を題材にしたミニシアターもある。
スポット詳細
- 住所
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島根県出雲市大社町杵築東99-4
地図
- エリア
- 出雲大社周辺エリア
- 電話番号
- 0853538600
- 時間
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9:00-18:00
[11-2月]9:00-17:00
※最終入館時刻は閉館時間の30分前です - 休業日
-
第3火
※変更になる場合があります - 料金
- [常設展]一般620円(団体490円)、大学生410円(団体320円)、小中高生200円(団体160円)
- 駐車場
- あり(244台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy)
- Wi-Fi
- あり(しまねはじまりWi-Fi)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可(館内禁煙)
- 平均予算
- 【昼】1,001-3,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 出雲大社のあとは是非
- 宇豆柱をみたくて行きました。心御柱はレプリカでしたが、その大きさは想像以上でした。神殿の復元模型などは迫力がありました。時間があればシアターも見たかったです。
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- 「出雲国」の歴史が凄すぎて、どうしても見どころたくさんになりますよね。お勧めです。
- 「出雲国」の歴史が凄すぎて、どうしても見どころたくさんになりますよね。お勧めです。キーワードを挙げればきりがない。「出雲大社境内遺跡出土の宇豆柱」「加茂岩倉遺跡出土銅鐸」「荒神谷遺跡出土青銅器」「三角縁神獣鏡」などなどです。どれもこれも感動もの、お宝だらけです。もうこれは行くしかない。ぜひ訪れてみてください。お勧めします。
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- 出雲大社を深く知ることができる
- 出雲大社がどういう神社なのか、どういう歴史や背景を持つのかを知りたいならここが最適です。また、風土記に記された出雲に関する神話や縄文時代からの出雲周辺の歴史も、さまざまな出土品の展示とともにわかりやすく説明されています。博物館自体の建物も美しく非常に満足しました。
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