倉敷民藝館
古今東西の民芸品から世界の人々の暮らしがわかる
英国の桂冠詩人も絶賛した光景
倉敷川河畔にある倉敷民藝館は、白壁に貼り瓦、屋根は和瓦の本葺きという外観が落ち着いたたたずまいを見せる。江戸時代後期の米倉を改装して1948年(昭和23)に開館。以降、倉敷は「民芸のまち」としてその名が全国に知られるようになった。東京大学で英文学を講義するかたわら全国各地を講演でまわっていた英国の桂冠詩人エドマンド・ブランデンは、大原總一郎の案内で1950年(昭和25)に来館。倉敷の町並みの美しさを絶賛し、倉敷民藝館の2階窓から門の辺りの光景を詠んだ『瞥見(べっけん)』という詩を残したほどだ。
生活のなかで使われる工芸品を紹介
「民芸」とは、大正末期に柳宗悦らが作った言葉で「民衆的工芸品」を略したもの。鑑賞用ではなく、実際に生活のなかで使われる丈夫で健康的な美しさをもつ工芸品の価値を紹介した。大原孫三郎(おおはらまごさぶろう)はそのよき理解者で柳らの求めに応じ、1936年(昭和11)、東京に最初の民芸館「日本民藝館」を開設するにあたり建設費を寄付。子の總一郎(そういちろう)も民芸運動に共感、支持して、倉敷民藝館の初代館長として静岡県で牧師・染織研究家をしていた外村吉之介(とのむらきちのすけ)を倉敷に招いた。外村の努力で1946年(昭和21)に誕生した岡山民芸協会が母体となり、倉敷民藝館は誕生したのだ。
国内外の民芸品1万5000点を収蔵
陶磁器やガラス、石工、染織、木工、紙工、漆器、民画など衣食住のあらゆる部門に関わる生活用具を約1万5000点収蔵している。国内はもちろん世界のその多くは外村が収集したものだが、古いものばかりではなく、新しいものも収蔵している。2020年(令和2)4月にリニューアルし、展示棟の常設作品を「岡山の民芸品」「世界の金工品」「世界の籠」などテーマ別に配置している。蔵のなかにゆったりと展示された民芸品を見ていると、その先に人々の生活が見えてくるようでおもしろい。
多彩なミュージアムグッズがそろう
また、ミュージアムショップも売り場を倍増し、商品も改装前から約200点増の700点以上に充実。倉敷ガラス、備中和紙や倉敷てまりをはじめ、倉敷手織緞通、倉敷堤窯や酒津榎窯などの陶器、倉敷本染手織研究所の織物など地元で育ち愛される商品が多彩にそろう。蒜山がま細工、平松竹細工店の竹製品、須浪亨商店のいかごなどにも注目したい。年に2回企画展を開催する。希望する地元の作り手や愛好者らに展示・販売の場を提供する「民芸市場」が年に数日開催されるので公式サイトでチェックしよう。
スポット詳細
- 住所
- 岡山県倉敷市中央1-4-11 地図
- エリア
- 倉敷美観地区エリア
- 電話番号
- 0864221637
- 休業日
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月(祝の場合は開館)、年末年始(12/29-1/1)
※展示替えによる臨時休館がございます。
※各種警報(暴風・地震・大雨・津波・洪水・土砂災害等)発令時は臨時休館いたします。 - 料金
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【入館料】
[一般]1,200円
[高・大学生]500円
[小・中学生]300円 - 駐車場
- なし
- クレジットカード
- 可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 李朝時代の工芸品に囲まれて
- 入館料大人千円は高く感じるかもしれませんが、李朝時代の民芸品、沢山の箪笥や陶器、スペインやイギリスのシンプルなテーブルや椅子が置かれている大変センス良い空間でした。王朝貴族の、ではなくて庶民の生活で使われていた品々には愛着が湧きます。
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- 残念ながら休館中!
- 倉敷の美観地区にある倉敷民藝館は、東京にある日本民藝館の次にできた歴史を持つ民藝館。白壁と黒い瓦のコントラストが美しい。残念ながら改造工事のため臨時休館中で中に入ることはできなかった。
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- 倉敷観光にて
- 倉敷駅から徒歩で美観地区へ行き、そこにある民芸館です。江戸時代後期の米倉を流用したものです。館内には様々な民芸品が展示してあります。展示品の説明はありませんが、来た方の想像でおまかせするためのようです○
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