松前城資料館
北海道最南端の町・松前に残る、最後の日本式城郭を持つ百名城のひとつ
道内に唯一あった藩が建てた日本式城郭
北海道最南端の町・松前には、最後に建てられた日本式城郭の「福山城」がある。歴史は古く、2代将軍徳川秀忠の時代であった1606年(慶長11)に、ここ福山台地に陣屋を建てたのが始まりだ。一部の時代を除き、松前氏代々の居城として使われていた。1849年(嘉永2)、蝦夷地近海に出没する外国船に対抗するため、幕府の命で旧城を改修・補強する形で、福山城築城を開始した。この福山城が現在、松前城と呼ばれるものだ。もっとも、城の大部分は明治期に取り壊されて、唯一残っていた木造天守も1949年(昭和24)の火事で焼失。現在見学できる城郭は1960年(昭和35)に復元されたものである。
箱館戦争で狙われ、陥落してしまう
福山城は外国船の脅威に対して築城された城だったはずが、国内の内紛である箱館戦争によって幕末に落城している。1868年(明治元)、五稜郭を占拠した土方歳三を総督とする彰義隊ら700名が進撃すると、松前藩は死力を尽くすものの陥落。福山城と裏手に広がる寺町に火を放ちながら江差方面へと敗走した。歴史の荒波にもまれ、当時の姿は跡形もないように思える福山城跡だが、天守南側の石垣に箱館戦争での砲弾が命中したといわれる丸いくぼみが残る。現在でも町内各所で、当時の銃弾や砲弾が出土するという。
城内には、松前藩の歴史が学べる資料が並ぶ
受付を兼ねた大きな門をくぐり、「松前城資料館」として公開されている福山城の内部へ。地下1階、地上3階の資料館では、福山城の縄張り図や2018年(平成30)に国指定の重要無形民俗文化財となった「松前神楽」に関する資料が展示されている。松前藩はアイヌ民族との交易を財源としていたため、古くから関わりのあるアイヌ民族に関する資料も並んでいる。3階の窓や本丸御門の前にある広場からは、津軽海峡や津軽半島を望める。北海道の南端にいることを実感できるだろう。
城下町から藩屋敷まで江戸の松前を楽しもう
函館方面から福山城を目指すと、海岸線の国道228号を通る。松前に近づいたら1本内陸側にある「城下通り」を目指そう。かつての城下町の雰囲気を再現した街並みをドライブできる。また松前といえば、北海道の郷土料理「松前漬け」発祥の地。城下通り沿いには専門店もあるので立ち寄ってみては?また福山城から車で5分とかからない場所に、江戸時代の松前を再現したテーマパーク「松前藩屋敷」もある。福山城のある松前公園は桜の名所。250種類の品種、約1万本が次々に咲き、1か月もの間、桜が楽しめる。
スポット詳細
- 住所
- 北海道松前郡松前町松城144番地 地図
- エリア
- 大沼・松前・江差エリア
- 電話番号
- 0139422216
- 時間
- 9:00-17:00(最終入館16:30)
- 休業日
- 12/11-4/9
- 料金
-
【入館料】
[大人]360円
[小・中学生]240円
[幼児]無料 - 駐車場
- なし
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 0-30分
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン