大福寺(崖観音)
崖に刻まれた観音様が海の安全を見守る
何度も再建された崖の上の観音堂
崖観音があるのは館山市の北の端。館山湾を見下ろす標高107.5mの船形山の中腹に、東国行脚の途中の行基(ぎょうき)が、地元漁民の海上安全と豊漁を祈願して岩肌に十一面観音菩薩の像を彫った。717年(養老元)のことで、その後9世紀になってこの磨崖仏(まがいぶつ)を覆うようにお堂が建てられた。観音堂は火災や土砂崩れ、地震などで何度も倒壊してしまったが、そのたびに再建されてきた。現在の観音堂は1925年(大正14)に建てられたものだが、海風などで経年劣化したものを1年半かけて大改修し、工事は2016年(平成28)に完成した。建物がまだ新しいこともあり、遠目にも鮮やかな朱色が背後の岩肌に映える。
安房国札観音霊場
崖観音は鎌倉時代に始まった安房国観世音菩薩札所巡礼地。鴨川市、南房総市、鋸南町に全部で34の霊場があるうちの3番目の札所だ。本堂は崖の下にあり、本堂前の大きなソテツの木は館山が温かな地であることをほうふつさせる。御朱印はここにある納経所でいただける。早く観音堂に上りたい気持ちはわかるが、まずはこちらにお参りしよう。参拝を済ませたら、本堂に向かって左にある延命地蔵尊の前を通って小道を進んでいこう。見上げると建物を支える柱がすぐ頭の上に見える。お堂までの階段は100段ほど。途中の階段はけっこう急だが、ゆっくり歩いていけば、それほど大変ではない。
鏡ケ浦を見渡すベストスポット
観音堂に着いたら景色を眺める前に、まず行基上人が岩肌に彫った十一面観世音菩薩像を参拝。堂内の正面奥にあって暗いうえに、像そのものの摩耗が激しいために表情をうかがうことはできないが、左手に水瓶(すいびょう)をもつ姿や着物のひだなどを見て取ることができる。堂内を見上げると天井にはおもに南房総の植物を描いた色鮮やかな天井画があり、ほかにも欄間の彫刻など、美しい装飾が各所に散りばめられている。観音様のお参りが済んだら、改めてここからの眺望を楽しみたい。館山湾は鏡ケ浦とも呼ばれる。これは海が凪ぐと鏡のように静かになるところから名づけられた。観音堂からは館山市街全体とその先に広がる鏡ケ浦が一望のもとに見渡せる。観音堂は南を向いているので、北西の方向にある富士山は残念ながら見えないが、天気が良ければ伊豆半島や伊豆大島まで眺めることができる。
スポット詳細
- 住所
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千葉県館山市船形835
地図
- エリア
- 館山・南房総エリア
- 電話番号
- 0470272247
- 時間
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[拝観時間]8:00-16:30
[納経所窓口]8:30-16:30 - 休業日
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荒天時(観音堂を閉門)
※お盆、お彼岸など窓口時間を変更する場合あり(詳細はHPを参照ください)
HP:http://www.gakekannon.jp/ - 料金
- 無料
- 駐車場
- あり
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 0-30分
- 備考
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※ナビゲーションの目的地は、大福寺(崖観音)駐車場に設定されています。
※境内へペット(犬・猫等)の連込みは不可です。
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 立ち入り禁止になっていました
- 風が強いので、ということで、立ち入り禁止になっていました。せっかく来たのに、とがっかりしている観光客が何組もいました。私たちもその中の一組でした。まさか、そんなことになるとは思っていなかったので、がっかりでした。口コミにそういうものがなかったので、全く考えていませんでした。風が強い日には、立ち入り禁止になる、ということを考えに入れて計画を立てた方がいいです。
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- 館山湾を一望できるビュースポット
- 「崖の観音」と呼ばれる、館山市船形にある大福寺です。断崖に観音堂が建てられており、その境内からは館山湾や伊豆大島も一望できるビューポイントです。JR内房線の那古船形駅から徒歩15分程度かかりますが、必見の価値ありです。途中下車して次の電車までにちょうどの時間つぶしができるところです。
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- 絶景
- 国道を曲がってから少し狭い道を通り駐車場に。大きな車は国道沿い日本も駐車場があるとの事。階段を登って本堂、隣りの納経所で御朱印。そこから更に階段を登り途中に地層を横目に観音堂へ。眼下に館山湾を見渡すことができまさに絶景。有難うございました。
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