千葉県立現代産業科学館

博物館/科学館

日本の産業を支える縁の下の力持ちへ感謝!

日本は世界をリードする工業国のひとつだが、かつて日本が得意としてきた重化学工業はメインストリームからはずれてしまった。しかし今でも製鉄や電気、エネルギー産業は日本の工業を支えている。

手前の円筒形の建物は夏季にプラネタリウムを上映するドーム型ホール} 手前の円筒形の建物は夏季にプラネタリウムを上映するドーム型ホール

「鉄」「電気」「石油」がメインテーマ

堅苦しい名前の博物館だが、実際に訪れてみれば、近代産業についての特別な予備知識がなくても楽しめることがわかるだろう。農業や水産業がおもな産業だった千葉県を全国屈指の工業県にした京葉工業地帯には、歴史ある製鉄所があり、地域の重要な火力発電所があり、日本最大規模の石油コンビナートがある。この「鉄」「電気」「石油」は博物館の大きなテーマであり、3つある常設展示場の最初のフロアは、このテーマのための展示スペースとなっている。そしてもう1つのフロアは、現代の日本を支えるさまざまな産業についての展示。具体的にいえばエレクトロニクス、バイオテクノロジーといった先端技術分野の常設展示だ。

常設展示の入り口にはアーティスティックなオブジェが} 常設展示の入り口にはアーティスティックなオブジェが

子どもにもわかりやすい常設展示

入館者を迎えるのがホールに置かれた巨大なタービン。千葉市で現在も稼働中の千葉火力発電所で使われていたものだ。その存在感に圧倒されながらエスカレーターで2階へ。常設展示はここからスタートする。まずは千葉県の産業、特に京葉工業地帯についての解説。そこから博物館のメインテーマである「鉄」「電気」「石油」をさまざまな形で展示している。それぞれの産業の始まりや歴史などの説明にはやや難しいものもあるが、展示には工夫がなされている。例えばフロアの真ん中に置かれた「T型フォード」。20世紀前半、車が普及し始めた頃に世界最初に大量生産された大衆車は、石油(ガソリン)を燃料に動く内燃機関(エンジン)の説明のために展示しているものだ。美しいクラシックカーを見ていると、機械や難しいメカニズムに興味のない子どもの好奇心さえも刺激するだろう。それからエンジンの説明をすれば、楽しみながら学ぶことができる。

入り口ホールに展示された巨大なタービン} 入り口ホールに展示された巨大なタービン

エンジンをかけたらすぐに動き出しそうなT型フォード} エンジンをかけたらすぐに動き出しそうなT型フォード

最先端技術の世界へ

続いて1階のフロアへ。2階の展示フロアの奥に階段があり、ここから1階に行くことができる。途中階段の踊り場には巨大な溶鉱炉の模型がある。これは1977年(昭和52)まで稼働していた川崎製鉄(現:JFEスチール)の千葉製鉄所1号高炉の10分の1スケールの模型だ。1階部分は2階より細かな展示に分かれている。テーマは先端技術。一つひとつ濃い内容なので、子どもには少々難しい展示かもしれないが、いちばん目立つところに視覚的にアピールするもの、例えばスペースシャトルの模型やDNAの二重らせん配列の模型、分厚い本と小さな集積回路が載せられた天秤などが置かれ、まず「これは何だろう?」と興味を持ってもらうことから展示が始まるのは2階の展示と同じ手法だ。

実際の高炉は高さ32.45m。高炉の内部は約1200℃} 実際の高炉は高さ32.45m。高炉の内部は約1200℃

スペースシャトルの模型がある展示で最先端の素材を知る} スペースシャトルの模型がある展示で最先端の素材を知る

企画展、特別展示も充実

常設展示を一周すると入り口のフロアに戻ってくる。ここにはゲーム感覚で科学や物理が体感できるマシンのほか、人形劇や実験を通して楽しく科学を学べるサイエンス・ステージがある。同様に実験カウンターや放電実験用の部屋などがあり、目の前で科学実験を見せてくれるコーナーには、理科好き、科学好きの子どもが(大人も)集まってくる。そのほか夏季にはプラネタリウムなどもあり、さらに定期的に展示が換わる企画展の行われるスペースもある。サイエンス・ステージのプログラムや企画展の内容は公式サイトで確認ができるので、来館する前にスケジュールなどを調べておきたい。じっくり展示を見学していると時間が経つのを忘れてしまうほど濃い内容の展示。じっくり時間を取って訪れたい科学館だ。(実験カウンターは2022年7月現在コロナ禍につき休止中)

楽しみながら物理や科学を学ぶ「創造の広場」} 楽しみながら物理や科学を学ぶ「創造の広場」

スポット詳細

住所
千葉県市川市鬼高1-1-3 map map 地図
エリア
ベイエリア
電話番号
0473792000
時間
9:00-16:30(入館は16:00まで)
※開館状況、イベントの開催等の最新情報はHP(http://www2.chiba-muse.or.jp/SCIENCE/index.html)で要確認
休業日
月(祝の場合は翌日)、年末年始
料金
【通常】
[一般]300円
[高校生・大学生]150円

【プラネタリウム・企画展開催期間】
[一般]500円
[高校生・大学生]250円
駐車場
あり(80台)
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、QUICPay、nanaco、WAON、楽天Edy、Google Pay、PayPay、楽天ペイ、メルPAY、d払い、auPAY、ALIPAY、WeChat Pay、J-Coin Pay)
Wi-Fi
あり
コンセント口
なし
喫煙
不可
平均予算
【昼】1-1,000円
【夜】1-1,000円
滞在目安時間
60-120分
車椅子での入店
乳幼児の入店

情報提供: ナビタイムジャパン

このスポットを紹介している記事

クチコミ

  • 無料で2日連続
    4.0 投稿日 : 2020.02.21
    かつてテレビで放映していたので、一人出掛けました。ニッケン・コルトン・プラザのすぐ横です。受付に行って入場料はいくらか伺うと、300円とのこと。でもそこに65歳以上は無料と記載されていたので、私は69歳ですと言うと、身分証明書の提示を求められました。お若いですねの一言に私はご機嫌。外国なら300円チップを弾んだところです。さて、平日の午前中でしたので、まさに貸し切り状態でした。その直後、年寄り...
  • 身近な科学を学ぶ
    4.0 投稿日 : 2019.12.02
    総武線本八幡駅、下総中山駅から徒歩15分くらいでやや距離がありますが、駐車場もあります。産業に利用された科学技術を紹介する博物館で、現在につながる産業の歴史、先端技術、応用事例などが展示されていて、身近な生活に直結する科学技術について知ることができます。
  • 色々な科学実験を見ることが出来ます
    5.0 投稿日 : 2019.02.19
    入場料が安いので、気軽に入ることができます。中には色々な科学を遣った実験装置や展示が置いてあり大人も子どもも楽しめるようになっていると思います。

TripAdvisorクチコミ評価

もっと見る

アクセス

map map 地図

最寄り

          周辺の駅はありません。 周辺のバス停はありません。 周辺の駐車場はありません。 周辺のインターチェンジはありません。

          このスポットを共有

          back

          クリップボードにコピーしました