国指定重要文化財 石谷家住宅
江戸時代から栄えた豪商の家には見どころが満載
江戸時代から300年以上続く商家の隆盛
江戸時代、参勤交代の宿場町だった「智頭宿」(現在の鳥取県智頭町)にある「石谷家」は江戸時代から300年以上続く商家。江戸時代は大庄屋、宿場問屋で、明治時代は広大な森林を管理する林業で財をなし、国政に参加する政治家も生み、活躍してきた。山林経営のなかで石谷家は住宅の敷地を拡張し、家構えを町屋形式から屋敷形式に変え、改築を重ねたという。地元の杉材をはじめ国内の銘木をふんだんに使い、高い施工技も目をひく。近世から近代への建築技術の推移を示す和風建築は、2009年(平成21)に国の重要文化財に指定され、一般公開されている。
土間を見上げると梁に圧倒される
石谷家は、当主が伝四郎、伝九郎、伝三郎を繰り返し襲名しながら栄えてきた。伝四郎(1866~1923年)の代には、政治家として1895年(明治28)から1923年(大正12)まで国政に携わっている。この伝四郎が1919(大正8)から約10年かけて改築させた大規模な木造家屋が現在の姿となっている。因幡街道に面して立ち、敷地面積1万平方メートルの広大な敷地に、部屋数40余りの邸宅、7棟の蔵、そして美しい日本庭園がある。邸宅には見どころがたくさんある。まず、主屋の土間は足を踏み入れた途端、そのスケールに圧倒される。天井の高さは約14mあり、松の丸太の梁が重厚な存在感だ。そして、数寄屋風の仕様になっている「和室応接」、造作に春日杉、床柱に屋久杉を使用した「新建座敷」、江戸時代に建てられた土蔵を座敷に改造した特徴ある「江戸座敷」などの部屋も、柱や天井、欄間や障子など、どこも贅を尽くした造作で思わず見入ってしまう。
蔵をギャラリーにして所蔵の名品を紹介
日本庭園は「石谷氏庭園」として国登録の名勝地になっている。池泉庭園、枯山水庭園、芝生庭園の3部構成で、若葉の春、新緑の夏、紅葉の秋、そして冬は雪景色となり水墨画を思わせる世界を生み出す。四季折々の風景は、何度でも足を運びたい魅力にあふれている。屋敷の中には「庭園の見える喫茶室」があり、「旬菜カレー」(800円)、「かき揚げそば」(800円)、「お抹茶セット」(600円)などを味わえる。鳥取の民藝運動家・吉田璋也氏がデザインした空間で庭を眺めながらゆっくり時間を過ごしたい。7棟の蔵のうち、1号蔵、2号蔵、3号蔵はギャラリーとして使われ、石谷家収蔵の名品や、地元で活躍する作家たちの作品などを入れ替えて展示する。土間や座敷では、講演会やコンサートが行われることもあるので、公式ウェブサイトをチェックしよう。
スポット詳細
- 住所
- 鳥取県八頭郡智頭町智頭396 地図
- 電話番号
- 0858753500
- 時間
- 10:00-17:00(最終入館16:30)
- 休業日
- 水(祝日の場合は翌日)、年末年始
- 料金
-
【入館料】
[大人]600円
[高校生]500円
[小・中学生]400円
[幼児・障がいのある方(障がい者手帳提示)・高齢者(80歳以上、要証明書)]無料 - 駐車場
-
なし
※智頭宿特産村駐車場(無料)をご利用下さい - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- あり(Free Wi-Fi ISHITANIKE)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 英語メニュー
- あり(パンフレット)
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 乳幼児の入店
- 可
- 備考
-
※車いすでの入館は不可
※ペットの入館は不可。盲導犬等も入館できません
情報提供: ナビタイムジャパン