野呂山(膳棚山)
山上に自然に包まれた高原が広がり、瀬戸内海の絶景を楽しめる
「さざなみスカイライン」で山上を目指す
呉市の東にある野呂山は、瀬戸内海国立公園のなかで神戸の六甲山(931m)に次ぐ高さがあり、絶景スポットとして知られている。「野呂山」とは標高839mの呉市最高峰・膳棚山(ぜんだなやま)と弘法寺山(789m)を結ぶ東西2kmにわたるエリアの総称で、六甲山と同様に山上一帯がゆるやかな高原状になっていて、そこにはいくつかの池もある。その山上へはふもとからハイキングを楽しめるが、山上まで「さざなみスカイライン(県道248号野呂山公園線)」で快適なドライブも楽しめる。そして山上に広がる高原には、春に桜、初夏にツツジ、夏はアジサイが咲き乱れ、自然探索を楽しむ人々で賑わう。また、オートキャンプ場や国民宿舎などのレジャー施設が整備され、避暑地としても人気がある。そして「かぶと岩展望台」「星降る展望台」などの展望台が、瀬戸内海を眼下にする南面に点在する。最高峰・膳棚山の頂上から眺望が得られるわけではないので、絶景を楽しむには、まず展望台がある場所を押さえてから訪れたい。
駐車場から2つの展望台へと高原散歩
瀬戸内海に面する南麓の川尻地区から「さざなみスカイライン」を上れば、途中に「鉢巻き展望台」があり、広いテラスから「安芸灘(あきなだ)とびしま海道」方面の眺望が広がる。スカイラインには桜並木が続き、春のシーズンには桜の咲くなかドライブを楽しめるが、急坂・急カーブが続くので運転には注意が必要だ。山上まで上れば「野呂山十文字ロータリー」があり、左手に行けば電波塔が立つ最高峰の膳棚山。絶景地の「かぶと岩展望台」「星降る展望台」へは、国民宿舎やキャンプ場がある右手に向かう。高原の中心部には冬に氷結する「氷池(こおりいけ)」があり、池畔にビジターセンターが立つ。そこに大駐車場があり、そこからかぶと岩展望台まで約500m。星降る展望台へは、キャンプ場の傍らを通って約1km。その大駐車場に車を止めて、小さな高原散策を楽しもう。2つの展望台からは、瀬戸内海に浮かぶ島々や、空気が澄んだ日ならば四国まで見晴らす絶景が眼前に広がる。
思いおもいに高原で休日を楽しみたい
行楽あるいは自然探勝のメッカとなっている野呂山は、弘法大師・空海ゆかりの霊山としても知られている。キャンプ場の裏手、星降る展望台の近くには空海が修行したと伝わる岩屋があり、真言宗「野路山 伊音城 弘法寺(のろさんいおんじょうこうぼうじ)」の弘法大師堂が立つ。ここの舞台からも絶景が得られるので、ひと足延ばして参拝したい。また、かぶと岩展望台の近くには、「絵のある休憩室」野呂山レストハウスが立ち、地元の芸術村で活動する画家の作品が展示されている。そのほか高原のはずれには、山羊やエミュー、アヒルなどが放し飼いされている「野呂高原ブルーベリー」などもあり、子ども連れファミリーも楽しめる。野呂山では展望台を訪ね歩き、絶景を愛で、自然に包まれた高原でのんびり、思いおもいに休日を過ごしたい。
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情報提供: ナビタイムジャパン