マグロの濃厚な旨味が味わえる、究極の握り!鮨ツウが注目する新店


2022.05.26

東京カレンダー

2022年2月、名店ひしめく神楽坂の地に気鋭の鮨店が誕生。風情漂うシックな佇まいで神楽坂の街に溶け込むが、オープン早々、鮨ツウから注目が集まっている。新店にも関わらず、グルメな大人たちの間で大きな話題を呼んでいるのは、なぜなのか?その魅力に迫った!◆※コロナ禍の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。日本最高峰の店で研鑽を積んだ大将が魅せる、大器の片鱗看板ネタの「ハチノミ」。食べ疲れないよう赤酢2種に梅酢を配合するなど、シャリにも気遣いがにじむ店の裏手は東京理科大という、神楽坂の中でもこの上なく静かな立地で、なおかつ路面店。物件難といわれるご時世に、奇跡とも言うべき場所で最高のスタートを切ったのは、『一宇』の大将、36歳・濱野紘一氏だ。新鋭といってもキャリアは十分。『赤坂 菊乃井』、『銀座小十』を経て、熊本の星つきの鮨の名店『仙八』で修業を積んだ猛者なのだ。経験に裏打ちされた完成度高きひと品に、身を委ねる幸せたるや静謐な佇まいからも濱野氏のこの店にかける情熱がうかがえる和食から鮨の世界へシフトしたきっかけは、「ネタとシャリのみでうまいという、究極なまでのシンプルさに惹き込まれてしまったから」。『一宇』の看板として勝負するネタはマグロの脳天、「ハチノミ」。藁焼きで薫香をまとわせ、軽く漬けにした握りは、赤みの濃厚さと大トロの脂、両方を堪能できる稀有な一貫だ。また、「熊本時代に天草で出会った小魚の魅力も伝えたい」と、鮨になってこそ活きる素材とも積極的に向き合っている。コース序盤を彩る一品料理も、確かな和の技術に支えられながらも、新たな息吹きを感じさせるに十分。若き鮨職人の挑戦は、始まったばかりだ。メニューはおまかせコース(19,800円)のみ。この日の一品料理は、坦々豆乳仕立ての「鶏団子」。神楽坂の老舗『かつのとうふ』の豆乳を使うなど、“地産地消”でのもてなしが心憎い。飲食業不可の物件だったが、熱い想いを手紙にしたためてオーナーに直訴し、特別に許可を得たそう。檜のカウンターなど和の設えでありながら、床にはテラコッタタイルを使うなど、温もりある雰囲気。同世代の陶芸家、福村龍太作の皿も空間の美しさに貢献している。◆神楽坂らしさのある、静謐でいてハイセンスな新店。鮨好きの大人の“とっておきの一軒”になること間違いなしだ!▶このほか:おうち女子会を華やかにしてくれる、“ワイン界の貴公子”といえる一本! 

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一宇
place
東京都新宿区神楽坂2-22 1F
phone
0362807047
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