千鳥ケ淵すぐ!桜だけじゃない「鍋割坂」と裏道めぐり


2021.04.01

トラベルjp 旅行ガイド

千鳥ケ淵といえば春には桜が咲き誇り、東京でも屈指の桜名所として有名です。最寄り駅は東京メトロ・九段下駅ということもあり、界隈には千鳥ケ淵はもちろん日本武道館や北の丸公園、靖国神社など有名な観光スポットもたくさんあります。今回はそんな人通りも多い千鳥ケ淵から一歩裏手の落ち着いた場所にある鍋割坂やその他史跡、歩いてみたい裏道などについて取り上げてみます。
千鳥ケ淵も見える鍋割坂
「鍋割坂」は、東京メトロ・九段下駅からなら徒歩10分ほどの場所にあり、地域でも知る人ぞ知る坂道です。
坂名の由来は、鍋を伏せたような形をした台地を割ったように坂道が通っていることからそう呼ばれるようになったという説が有力です。ただこれも現地は鍋を伏せたようなほどの傾斜でもないので、昔の地形具合を名前で残しているというくらいに捉えるのがいいのかもしれないですね。
鍋割坂は内堀通りから東に下り、坂下は千鳥ヶ淵沿いの道路の面しています。短い直線の坂道なので、坂下方向を見ればどのポイントからも千鳥ヶ淵緑道の桜並木がちらりと見えます。特に桜が満開の季節に歩くと印象的です。
ちなみに鍋割坂は二・二六事件とも関係のある場所ですが、説明が長くなるのでここではそういう史実もあったというくらいにとどめさせていただきます。
鍋割坂の坂下は道路を挟んで千鳥ヶ淵緑道がある場所です。桜のシーズンには、千鳥ヶ淵の桜に加えて緑道沿いにも桜並木があるため、例年すごい人出となっています(ただし、コロナ渦では例外です)。
<鍋割坂の基本情報>
住所:東京都千代田区三番町と九段南2の間
アクセス:東京メトロ・九段下駅より徒歩9分
内堀通りなど千鳥ケ淵から一歩裏手の道も歩いてみる
千鳥ケ淵から一歩裏手には、「内堀通り」があります。鍋割坂の坂上とも面しており、この界隈らしい雰囲気の通りで、ちょっとした坂道になっていたりします。また道路沿いには桜も植えられているため、春に歩くと気持ちがよいです。
また鍋割坂からもほど近い内堀通りに面した場所には赤の外観が印象的なイタリア文化会館もあります。有名建築で、イタリア人建築家ガエ・アウレンティの設計により2005年に竣工した建築です。
内堀通りから二松学舎大学の北側を西に向かっている道路には「二七(にしち)通り」という名前がつけられています。これは一見するとただの数字をつけたようにも思えますが、実は坂名のように地域の史実を残す意味でつけられています。
二七通りの二七とは、かつて通り沿いにあった二七不動尊に由来しています。ちなみに二七不動尊は東郷平八郎ゆかりの不動尊としても知られています。
大学キャンパスに囲まれている御厩谷坂
二七通りの南側エリアにある大妻女子大学の校舎に挟まれるようにある「御厩谷(おんやまだに)坂」もおすすめです。坂道の両側には大妻女子大学のキャンパスがあることもあり、道路と一体できれいに整備されており、昔の雰囲気は皆無ですが、歩く分には気持ちのよい坂道です。
坂名の由来は、坂下あたりに江戸時代、徳川将軍家の厩舎があったことからそう名付けられたという説が有力です。
なお御厩谷坂の途中には、江戸時代に世人から「世直し大明神」と呼ばれて崇められた佐野善左衛門の屋敷がこのあたりにあったことを伝えている「佐野善左衛門宅跡」という案内看板もあります。
<御厩谷坂の基本情報>
住所:東京都千代田区三番町
アクセス:東京メトロ・半蔵門駅より徒歩5分 

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鍋割坂 (三番町)
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東京都千代田区三番町
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御厩谷坂 (三番町)
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東京都千代田区三番町
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