晩春の花々と緑に包まれる境内が美しい!京都・宇治「三室戸寺」


2021.03.30

トラベルjp 旅行ガイド

西国観音霊場の十番札所として、また関西屈指の花の寺としても知られる京都府宇治市の名刹「明星山 三室戸寺」。
つつじやあじさい、蓮の花が特に有名ですが、遅咲きの桜の花が終わりを告げる頃には多種多様な花々が咲きはじめ、新緑とともに楽しむことができます。
今回は4月~5月、桜の後から新緑の時期にかけての「三室戸寺」境内の見どころをご紹介。愛らしい授与品なども必見です!
三室戸寺へと続く道
花の寺として紫陽花やツツジ、蓮の花の名所としても知られる三室戸寺。山門に続く道も四季折々の植物を見ることができます。
写真左手の赤に近いピンク色の花は、ベニバナトキワマンサクの花。マンサクといえば「まず咲く花」がなまってその名が付けられたというほど開花が早く、2~3月に咲く早春の花として知られていますが、トキワマンサクの花は4~5月頃に開花します。
品種にもよりますが、こちらのベニバナトキワマンサクは葉も赤みを帯びる品種の為、周囲の緑との対比も一層鮮やかです。
三室戸寺で見られる花々
遅咲きの桜もそろそろ終わりを告げる頃、三室戸寺の境内では色鮮やかな山吹やシャガ、ツツジ、シャクナゲなど多彩な花々が開花しはじめ、美しい新緑とともに見ることができます。
白や赤、ピンクといったシャクナゲの花も美しく、4月上旬頃から見頃を迎え、遅咲きの品種は5月中旬頃まで見ることができます。
三室戸寺のツツジ園の規模は圧巻で、およそ2万株ものツツジは4月下旬~5月上旬頃にかけて楽しむことができます。
美しい新緑に包まれる境内
つつじ・あじさい園から写真の石段を上ると、本堂や三重塔、手水舎や納経所などがあります。
石段を上ると右手側には頭は老翁、体は蛇で蓮に乗る姿をした宇賀神の像があります。
蛇は脱皮を繰り返す生物でその抜け殻を持つと巳(実)入りするといわれ、昔から金運・財運を呼ぶとされています。
宇賀神像のそばには花山荘の額をかかげる見晴らしのよい休憩場所があります。ここから見る境内は特に美しく、また石段を上った高所にあるため、眼下にもつつじ・あじさい園や美しい緑の光景が広がります。
本堂周辺の見所
三室戸寺は宝亀元年(770年)、桓武天皇の父に当たる光仁天皇の勅願によって創建されました。西国観音霊場の十番札所でもある本堂は1814年に再建で、秘仏の千手観音がまつられています。
また、ずらりと並ぶのは睡蓮鉢です。三室戸寺は6月下旬から8月上旬にかけて多くの種類の蓮が咲く名所として知られています。本堂の前には狛兎と勝運祈願の宝勝牛も。
その昔宇治の地は、仁徳天皇の弟で日本書紀には兄に皇位を譲る為、自ら進んで死を選んだとある菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)が本拠地としていました。
菟道稚郎子は宇治に来た際、兎によって道案内されたとされるため、宇治の町では他の神社などでもお守りやおみくじ、御朱印帳でウサギのモチーフを目にすることができます。
三室戸寺の高さ約16メートルの三重塔の周辺も新緑のほか、シャクナゲなどの植物が美しい場所。
三室戸寺の授与品
三室戸寺はハート型のあじさいのお守りをはじめ、御朱印などの授与品も美しい物が多く、人気を集めています。
絵馬のデザインにもハート型のあじさいモチーフが取り入れられ、手水舎ではあじさいの盛期には水面に花々を飾る花手水が見られることも。
春の花々や新緑の後にはアジサイ、さらにその後は蓮の花。秋には紅葉も美しく、まさに三室戸寺は「花の寺」と呼ばれるのに相応しい魅力ある境内です。また、三室戸寺では新たに枝垂れ梅の植樹もされています。公開は2022年の予定とされていますが、今後もさらに楽しみです。 

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三室戸寺
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4.0

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place
京都府宇治市菟道滋賀谷21
phone
0774212067
opening-hour
[4/1-10/31]8:00-15:50(最終受…
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