みなぎる生命力!「天草のラピュタ」西平椿公園のアコウの木


2021.01.29

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巨大な飛行石を抱え、天空へと昇っていく巨大な木。ジブリアニメ不朽の名作『天空の城ラピュタ』の感動的なラストシーンですが、そのシーンを彷彿とさせる木が、熊本県天草地方に存在します。
大地に根を張り、巨大な岩に絡みつき、降り注ぐ日差しに照らされ空へと枝葉を伸ばすその姿はまさにラピュタの木そのもの。みなぎる生命力とパワーをあやかりに、ぜひ今度、西平椿公園のアコウの木を訪ねてみませんか?
ヤブツバキの群生地!天草の西平椿公園とは
熊本県天草下島の南西部、天草灘に面した西海岸にひっそりたたずむ西平(にしびら)椿公園は、天草市文化財にも指定されている「ヤブツバキ」の群生地として知られています。
山肌を覆う自生のヤブツバキは約2万本におよび、1月から3月の春先にかけて見頃を迎えます。一面を艶やかな紅に染める椿は、やがて地面を紅の絨毯に塗り替えます。さらに、園内には世界約150品種の椿が勢揃いする「世界の椿展示園」も設置され、お花好きにはたまらない椿の楽園となっています。
ちなみに、公園前に広がる海原には、大小10余りの岩礁が集まった「大ヶ瀬」、その南方に2つの岩礁を擁する「小ヶ瀬」の2つの景勝地が存在します。これらは天草市指定の文化財であるとともに天草夕陽八景の一つ。気象条件がそろったときに発生する「だるま夕日」が望めることでも有名な「大ヶ瀬の夕陽」スポットとしても知られています。
みなぎるパワー!「天草のラピュタ」の異名を持つアコウの木
西平椿公園のもう一つの見どころは、この巨大なアコウの木。高さ約20m、幹周り約6.1mのアコウの木は、おびただしい数の根を大地に張り、枝や幹から無数の気根を垂らして、さらには巨大な岩を巻き込んで威風堂々とそびえ立っています。
この姿がジブリアニメ不朽の名作『天空の城ラピュタ』のラストシーンに登場する天へと飛翔する巨樹と似ていることから「天草のラピュタ」として近年注目を集めています。
アコウの木がしっかり絡みつく岩の大きさはおよそ6m四方。通常であれば倒れてしまいそうな角度でがっつり岩に根を下ろし、天高く枝葉を広げるその姿はまさに「ラピュタの木」そのもの。ただならぬオーラと生命力で見るものを圧倒します。ここがパワースポットといわれるのもうなずけますね。
しばしばカンボジアのアンコールワットやベンメリアなどの古代遺跡群に生息する巨樹が“ラピュタっぽい”と表現されますが、それらを超えるかもしれない圧倒的な存在感と「ラピュタ感」です。ラピュタファンならずとも、この生命力にあやかりたい人は必見です。
アコウの木へのアクセス
アコウの木は、西平椿公園専用駐車場にある入口からわずか100mの距離に立っています。遊歩道は歩きやすく整備されており、誰でも気軽に立ち寄ることができます。
とはいえ、勾配がきつい箇所もあるため、足腰膝に不安がある人は無料で貸し出される備え付けの杖を拝借しましょう。
ちなみに、アコウの木からさらに150m下った場所に、天草灘の海原と大ヶ瀬・小ヶ瀬を一望できる展望所が設置されています。天草灘は雲仙天草国立公園に指定され、また日本ではじめて海域公園に指定されたほど美しい海をたたえています。
アコウの木を堪能した後は、ぜひ展望所の東屋で天草自慢の海をのんびり眺めながらランチなどはいかがでしょうか。
他のアコウもすごい!全国3位を誇る永目神社のアコウの木
西日本、特に比較的温暖な九州地方に広く分布するアコウの木。大地に根を張り、強風に耐え、枝張りもよくて塩害に強いアコウの木は昔から防風林として重宝され、天草では「市の木」として親しまれています。
天草諸島のあちこちで見かけるアコウの木の中でも、特におすすめなのが上天草地方にある「永目十五社宮(永目神社)」。町外れの小さな小さな神社ですが、その境内に熊本県1位、全国3位を誇るアコウの大木が存在します。
樹高約15m、幹周り約11m、推定樹齢300年以上を誇るアコウの御神木は、その縦横無尽に張り巡らされたおびただしい根で狭い境内を覆い尽くし、圧倒的な存在感を放っています。そのみなぎるオーラと生命力で、知る人ぞ知る隠れパワースポット。ぜひ元気をもらいたい人は立ち寄ってみてくださいね。
<永目十五社宮(永目神社)の基本情報>
住所:熊本県上天草市姫戸町姫浦3947-2
電話番号:0964-56-5602(天草四郎観光協会)
アクセス:上天草中心から車で約30分。天草市内からは車で約50分 

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西平椿公園のツバキ
place
熊本県天草市天草町大江西平
phone
0969231111
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