ステンドグラスも必見!上野「国立科学博物館」日本館の見どころ


2020.12.10

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東京上野公園の一角にある国立科学博物館は、2万5,000点以上の展示物を誇る日本最古、最大級の総合科学博物館。日本館と地球館があり、自然と人類の歴史を視覚的に楽しめる展示が魅力的です。知的好奇心が刺激されます!
今回は、「日本列島の自然と私たち」がテーマの日本館の展示に触れながら、小川三知スタジオ制作のステンドグラスのある日本館の建物について、ご紹介します。
日本館の建物は国指定重要文化財
国立科学博物館は、明治10(1877)年に創立されました。上野公園内の西洋美術館の隣にあります。日本館の建物は、重厚で壮大。東京科学博物館本館として、昭和6(1931)年竣工、文部省大臣官房建築課の文部技師設計によるネオルネサンス様式で、平成20(2008)年に重要文化財に指定されています。建物のデザインは、当時科学技術の象徴であった両翼のある飛行機型となっています。(横には、実物大のシロナガスクジラの模型)
入口を入ると、屋外展示のD51蒸気機関車231号。昭和14(1939年)製造、昭和50年(1975)年まで走行していたものです。奥に見える丸みを帯びた建物の部分が南翼です。
地下1階の受付から1階に上がった建物中央のホール、必ず上を見上げてください!ステンドグラスの光が差しこむ吹き抜けのドーム型の高い天井、美しい白壁。素晴らしい空間が広がっています。
贅沢な空間の広がる回廊のステンドグラスは必見!
3階に上り展示物を見る前に、ぜひ回廊の上に広がる贅沢な空間の四方のステンドグラスを、間近で見てみましょう。日本のステンドグラスのパイオニアである小川三知スタジオ制作。向き合う鳳凰と曲線の植物、色鮮やかで動きがあります。デザインは、築地本願寺を設計した伊東忠太です。
天井のドームとアーチの組み合わせが見事!ステンドグラスが映える白い壁には、繊細なレリーフが施されています。装飾性の高い照明器具とも一体感があります。
建物の両翼にあたるところには階段があり、踊り場にもステンドグラスがあります。やや太めの向き合った鳳凰のデザイン。カーブのある階段の手すり、手すりにはめ込まれた鉄製の飾りなど、ネオルネサンス様式の優雅なデザインにも、注目しましょう。階段室の天井にも植物がデザインされたステンドグラスがありますから、見上げてくださいね。
3階にはフタバスズキリュウの骨格標本
3階南翼の展示のテーマは「日本列島の素顔」。複雑な地形と四季のある日本列島の動植鉱物が、標本によりわかりやすく展示されています。
3階北翼のテーマは「日本列島の生い立ち」。日本で初めて発見された恐竜モシリュウ、アンモナイト、ナウマンゾウなどの化石、骨格標本による展示です。
天井から釣られた「フタバスズキリュウ」が目を引きます。約8500万年前の日本近海に生息していた首長竜の実物化骨格。昭和43(1968)年に高校生により日本国内で初めて発見された首長竜化石として有名です。
2階には忠犬ハチ公とカラフト犬ジロがいます!
2階南翼のテーマは「生き物たちの日本列島」。日本列島に暮らす様々な生き物たちがはく製で展示されています。その多さと自然環境に適応していった進化の素晴らしさを感じます。(写真は「雪を味方に生きる」コーナー)
2階北翼のテーマは「日本人と自然」。旧石器時代から近世までの等身大の「歴史を旅する日本人」の展示により、その生活ぶりが想像できます。現代には見学者自身が入りますよ!
「日本人が育んだ動物」として、映画でも有名な秋田犬の忠犬ハチ公と、カラフト犬のジロのはく製が展示されています(手前がハチ公、後方右がジロ)。
1階のテーマは「自然をみる技」。江戸時代からの自然観察のために工夫、活用された展示物が並んでいます。暦、天球儀、地球儀、望遠鏡、和時計など、先人の情熱が伝わってきます。(写真は、重要文化財に指定されているトロートン天体望遠鏡)
今回は、ネオルネサンス様式で建てられた贅沢な空間のある国立科学博物館の日本館を紹介しました。展示総合テーマである「人類と自然の共存をめざして」を体系的にわかりやすく伝える展示物は、子どもも大人も知る楽しみでワクワクします!
ぜひ訪れてみましょう。 

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国立科学博物館
place
東京都台東区上野公園7-20
phone
05055418600
opening-hour
[通常]9:00-17:00(入館は16:30…
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国立科学博物館 前売り電子入館チケット(常設展)

¥630

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更新日:2024/03/29

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