日本人の故郷を訪ねて~信仰の息づく村・香美市物部村


2014.06.20

LINEトラベルjp 旅行ガイド

みなさんは日本人の心のふるさとってどんなところだと思いますか?今回ご紹介するのは、四国は高知県でも愛媛県との県境に位置する山深い地域。その名も旧物部村(現:高知県香美市物部町)!!
自然と人間の共生は全ての人が考えなければならない永遠のテーマ。都会の喧騒を忘れて、静かに過ごしたい。雄大な自然に抱かれたい。目には見えない「何か」を感じたい。そんな方に今回は注目のスポットをいくつかご紹介します。
日本人の故郷が今ココに 高知県物部町
「日本のマチュピチュ」なんて言葉が定着してきた今日この頃。有名なのは兵庫県の竹田城ですが、ここは高知県香美市物部町。数年前まで、物部村(ものぶそん)だったこの地域は、写真を見てもわかるとおりの山村です。でもマチュピチュとも竹田城とも全く違う風景がここにはあります。
物部町の中村という地域は、村で一番の高台にあります。戦国時代には、この地域を治める武将が住み、敵の侵入を逸早く知れるこの場所は重要な意味がありました。今では山々に抱かれた村の様子が一望できる素敵スポットの一つです。寺社に棚田、こんな景色を見れば、都会の喧騒もひとごみも忘れて、身も心も癒されるのではないでしょうか?
周辺には、べふ峡温泉や永瀬ダム、渓流釣りのできる川、キャンプ場もあり高知県の「旬」を楽しむには最適のスポットが充実。人間と自然の共生。そんなことをこの景色を見ながら考えるのも一興です。こんなふうに家族でも一人でも観光を楽しんではいかがでしょうか?
※この地域はauのケータイ、スマホの電波が届きません(2014年6月現在)。
ご注意ください。
簡単手軽にお遍路さん!!光明寺跡の石仏群
ものごとは「簡単手軽」が大切ですよね~。それは昔から(500年ほど前から)のことみたいです。この村では、険しい山道を下ってお遍路さんをすることが難しかったことから、村の中でお遍路さんに行ったのと同じ御利益を得られるように、石仏が複数建立された拠点がいくつもあります。光明寺跡の石仏群の他にも、この地区には伊勢参りの御利益も同じように受けられるよう伊勢参りの石碑もあり、昔道路が通るまでのこの地域の生活を偲ぶことができます。
写真の光明寺跡は村の中の拠点の一つで、五輪塔も建立されている比較的信仰を集めていたお寺でした。現在は町の史跡に指定され、お参りする町民の姿も見ることができます。光明寺跡はこの地域を治めていた、小松氏(主は戦国武将・長宗我部氏)にゆかりある寺で摘み石の壁や敷石・建物から、長い歴史を感じます。
現在では、明治時代に建立された神社が村の中心となっていますが、このお寺もお遍路詣でに簡単に出ることのできなかった人々には重要な場所だったようです。
土佐塩の通う道の守り神 塩峯公土方神社
神社が神様を祭る所だっていうのは、だれもが知っていることです。でも神様っていろんな神様がいますよね。特に日本の場合は。そして多くの場合、海の神様は海の近くに祀られ、山の神様は山の頂上や、山の中でも人間がお参りしやすい形にして祀るのも珍しいことではありません。
しかし、この塩峯公土方神社は例外です。この神社は、物部町ふれあいプラザの建物から車で10分ほどのところにある山の中にあります。
山の中にありながら、社殿の由来や歴史についての解説板が設置され、来る人を意識した整備がされています。
それによると、神社のある周辺は土佐の国(高知県の前の名)の中でも海側から内陸に塩を運ぶために使われていた道が昔から通っていました。そこを行き来していたこの地域の惣屋さんが、塩峯公土方神社の御神体をもってあるいたところ、御神体は現在神社がある辺りで動かなくなったと今に伝わっています。
社殿には、龍の彫り物と魚の尾びれを模した防火のまじないがあり、祭神の一人はオオヤマツミノカミという海の神様。山の中にある神社なのに、これだけ海や水に関わりがあるというのはちょっと不思議な気もします。
でも、オオヤマツミノカミが海の神様であることに対して、その神様の二人の娘が山の神様であることなどを踏まえれば、昔の人は山と海を別々の自然物ではなく、関連のある自然物であると見ていたようですね。
立派な屋根の社殿と由来の解説板で神社のことを知った後は、恒例の参拝をして昔の人達の信仰心を感じてみてはいかがでしょうか?
お帰りの際には、物部村ふれあいプラザ前にある唯一のみやげ物店で、この町特産のお茶やお菓子を帰路のお土産にしていかれるのも良いですね。
土佐塩の通う道の守り神 塩峯公土方神社
「何もない」田舎だからこそ自然と信仰がある
以上が高知県香美市物部町(旧物部村)のみどころでした。
香美市は広くとらえると、アンパンマンの作者やなせたかしさんの故郷。街を走るバスの内装がアンパンマンだったり、アンパンマンミュージアムがあったりと、アンパンマンの他に特に印象に残るものが少ないと思っていた方も少ないのではないでしょうか?
しかし、香美市の特色は柚子に代表されるような農作物に加え、時期をはずしても食べることができる鮎や鹿等の食べ物、今回触れたような不思議な寺社も魅力の一つです。
一見「何もない」所にこそまだまだ魅力は眠っています。みなさんも、そんな「日本の故郷の素敵」を見つける旅に出かけてみてはいかがでしょうか?
高知県香美市へのアクセス
JR土讃線で高知駅から約30分乗車土佐山田駅にて下車※1時間に2本
高知空港から車で40分 

立田
place
高知県南国市立田
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