お洒落タウンの一角に?珍スポット・緑の巨人「名古屋大仏」


2020.10.23

トラベルjp 旅行ガイド

名古屋の中でも住みやすいと言われる千種区覚王山・本山周辺。名古屋駅から電車で約15分という好立地であり、閑静かつお洒落な雰囲気が漂うのが特徴です。そんなこの場所に、全国屈指の珍スポットが存在するのはご存知でしょうか?その名も「名古屋大仏」。日本三大大仏の座を脅かす、大仏界の新星です。巨人を思わせる圧巻の迫力と、どこかエキゾチックな鮮やかな佇まい。その存在感を、とくとご覧ください!
お洒落タウンの一角に不思議な空間の入り口が!
今回紹介する「名古屋大仏」が位置するのは、地下鉄本山駅の南東。6番出口から地上に出て、徒歩2~3分歩くと、その入り口へ到着します。辿り着けば、まずその佇まいに驚くことでしょう。
なんと道がスーッと伸び、その先にはコンクリートの門が!まるで異世界へつながるような、不思議な雰囲気を放っています。
名古屋大仏が位置しているのは、本山の古刹・桃厳寺の境内。かつて織田信長の弟・信行が父・信秀の菩提を弔うために建立し、弁財天のお寺として親しまれてきた由緒ある寺院です。
門をくぐると、お洒落な本山の町とは一線を画す、荘厳なお堂や灯籠が配されています。
しかし、先ほどの門も含めて、どこか違和感があるような…?その正体は、境内各所にエキゾチックさが漂っているから。建築物や、境内に据えられている造形物の中には、チベット仏教やヒンドゥー教の影響も受けているものが多数見受けられます。
秘密の階段を下りていくと現れる「名古屋大仏」
そんな桃厳寺の境内の一角に、名古屋大仏へと続く道があります。朱色と白色の対比が印象的な、二つ目の門をくぐり、北東角へと進んでみてください!すると、竹やぶへと降りていく秘密の階段が見つかります。
恐る恐るその階段を下りながら、周りを見渡すと、ついに「名古屋大仏」なる仏像が木々の間から姿を現します。どう見ても、全長10m以上はあると思われる巨体。今まで木々に隠れて見えなかったのですが、それが不思議なくらい、まるで巨人のような存在感です。
そしてお膝元へと至れば、その全貌が明らかに!なんとも造形が整った大仏さまが現れます。インパクトが凄いのは、鮮やかな緑色が塗られているから。実は元々、普通の金属の色合いだったのですが、2006年に何故か一面この色に塗られました。
それ以来、"緑色の大仏"として全国の珍スポットマニアから注目を浴び、今では、日本三大大仏の座を脅かすニューホープと話題になるほど。その姿を一目見ようと、これまで多くの人が参拝に訪れています。
そんな、ややネタ感が否めないこの「名古屋大仏」ですが、その成り立ちは立派なもの。
実は、4年に一度開かれる世界的なスポーツの祭典の開催地に名古屋市が立候補したことから、開会式に合わせて開眼供養を行なう計画となっていました。
結局、開催地は韓国のソウルに決まり、実現することはありませんでしたが、目元と口元に金箔が添えられていることも、かつての壮大な計画を物語っています。
大仏の周囲にも珍スポットな見所がたくさん!
色以外に、名古屋大仏が他の大仏と違うところは、その装飾でしょう!大仏の座台の付近には、信仰をする人々の姿や、チベット仏教を彷彿とさせる像が並びます。
特に中心に据えられている法輪と、右手に鎮座する鹿は、チベット仏教の特徴で、”お釈迦様の教え"を象徴するもの。まさに「名古屋大仏」は、外来色をふんだんに取り入れた大仏となっています。
また、仏像の近くに、手だけの像が据えられているのも面白いところ。名古屋大仏の手と同寸大のこの像は、手の形で仏の状態を表す印相をかたどっています。
今となっては、この手の像が据えられた背景は、よく分かっていませんが、名古屋大仏がいかに巨大かを、実際に手にとって感じられるので、ぜひ触れてみてくださいね。
また最後に、名古屋大仏を見渡すように設けられているのが、ペットたちの供養塔。実は、この桃厳寺は動物愛好家が足繁く通う場所。犬や猫を象った石像が安置され、自らが愛したペットたちを思い思いに偲んでいます。
きっと亡くなったペットたちは、名古屋大仏に導かれ、天へ昇っているのかもしれませんね。
謎が深まるばかり!珍スポット「名古屋大仏」を訪れよう
名古屋のお洒落タウン・本山の一角に突如現れる「名古屋大仏」。なんの説明もなく、気軽に寺院の境内から入れることもあって、一層なぜこんな場所にあるのか?謎が深まるばかりの珍スポットです。
B級スポットがお好きな方は、ぜひ足を踏み入れてみてください。きっとミステリアスでエキゾチックな体験ができますよ。 

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本山(愛知県)
place
愛知県名古屋市千種区末盛通
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