隕石が落ちた!?北極星や北斗七星と関わり深い大阪「星田妙見宮」


2020.09.25

トラベルjp 旅行ガイド

大阪交野市の住宅街に佇む「星田妙見宮」。かつてこの場所に隕石が落下したという痕跡が残る滝壺をはじめ、北斗七星が降ってきたと伝えられる巨大な織女石(たなばたいし)のご神体など、星との関わりが随所にみられる神社です。
そのほか自分の生まれ年の星を参拝する観音巡りや、日本最強霊符など見どころいっぱいです。
北極星や北斗七星を信仰とする妙見信仰
「星田妙見宮」の「妙見」とは、すぐれた視力という意味があり、私たちの行いの善悪や真理を見とおす力を表すとされています。
妙見信仰は北極星や北斗七星を神格化したもので、古代バビロニアを起源とし、インド・中国を経て仏教と共に伝来、我が国においては仏教では妙見菩薩、神道では天之御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)として信仰されるようになりました。
実は星田妙見宮の正式名は「小松神社」です。明治の神仏分離令で多くの妙見宮が廃止されましたが、ご祭神を「天之御中主(あめのみなかぬし)」として祀り、現在も神仏混淆の形態で受け継いでいます。
天の中心である北極星は「天帝」と見なされ、そのまわりを星が動くことから方位方角を支配し、また常に北を指し先行きを示すことから開運や道開きの神としても伝えられています。
階段を登り切った先に拝殿があります。古来よりここには織女石(たなばたせき)と呼ばれる大きな磐座(いわくら)が鎮座しており、そちらをご神体としていますが、実はこの石、かつて空から降ってきたというのです。
空から降ってきた!?織女石(たなばたせき)
本殿左手奥に安置されているのが、そのご神体の織女石(たなばたせき)です。
※一般の方の撮影は禁止されています
妙見宮の縁起によると、およそ1200年前に空海がこの神社近くの獅子窟寺(ししくつじ)に籠って修行をしていた際、空から「七曜の星(北斗七星)」が降り、3か所に分かれて地上に落ちた」と記録されていて、そのうちの1つがこの織女石とされています。
さらに驚くのが「登龍の滝」という滝壺。ここには隕石が落ちたとされているのです。
彗星探索家や地元に古くから伝わる話をまとめると、この滝壺含め山の斜面が隕石が衝突した際の衝撃で吹っ飛び馬蹄型として残っていること、またこの地域はもともと鉄がなかったのに鍛冶屋や刀作りが盛んだったのは隕石の鉄によるもの・・から推察されています。
彗星探索家の木内氏によると「816年に北斗七星と同じ方向のペルセウス座流星群の母彗星スイフト・タットル彗星のかけらがここに落下した」と述べています。
滝壺奥には不動明王さんが祀られており、その場に立つと太古のロマンを不思議と感じられる・・そんな空間です。
自分の守護星を知って参拝する「如意輪観音巡り」
星との繋がりが深い星田妙見宮ですが、自分の生まれた年から導きだされた星に関連する如意輪観音を礼拝する「如意輪観音巡り」というものもあります。
まず参道沿いに設置された看板の年表から、自分の生まれ年「本命星(ほんみょうしょう)」と「元辰星(がんじんしょう)」を割り出します。その導きだされた星の如意輪観音さまが境内に点在しているので、その2カ所を礼拝します。
ちなみに「本名星」は健康や寿命を司る星、「元辰星」は一生の運気を司るものでこの2つを参拝することでその守護が一層強まるようです。
筆者の本命星は「文曲星(もんこくじょう)」だったので、その像を参拝。石碑にご真言も書かれているのでそれを唱えます。終わると今度は元辰星の「廉貞星(れんじょうじょう※女性の場合)」を巡ります。
時間ある方は全ての七星を巡ってコンプリートするのもいいですね!
日本最強といわれる霊符に北斗七星霊符も
妙見様は神仏以外に実はもう1つの別名「太上神仙鎮宅霊符神(たじょうしんせんちんたくれいふしん)」という、道教・陰陽道における呼び方があります。その神にちなんだ霊符が「鎮宅七十二霊符(写真/5000円)」と呼ばれるもの。
かつて中国皇帝に最高の守護符として尊ばれ、除災開運に絶大な霊力を発揮したといわれる秘宝の霊符です。人生にまつわる72の災い事を鎮める最強で貴重な霊符です。
そのほか「北斗七星霊符御守」も人気で、これは先ほどの自分の「本名星」と「元辰星」をセットにしたお守り(2体セットで2000円)。自分の寿命と一生の運気を司ってくれるという心強いお守!参拝とあわせて記念にどうぞ。
そして御朱印はやはり星にまつわるデザインが人気です。七夕の時期しか手に入らない限定デザインの他、季節ものの桜や紅葉のデザインも。(通常の御朱印300円、七夕御朱印500円、竜神御朱印500円ほか ※販売期間要確認)
御朱印帳のデザインの降星伝説を表したデザインでこちらもとても素敵ですよ!(1800円)
星にちなんだお祭りにも足を運んでみては
星田妙見宮の拝殿までは、途中舗装されていない狭い階段が続きます。参拝される際は歩きやすい靴で。拝殿まで登って振り返ると、眼下に広がる景色でリフレッシュされます。
妙見宮では1年を通して星に関するお祭りがいくつか開催されています。毎年2月8日の「星祭」、7月6日・7日の「七夕祭」、そして7月23日は「星降り祭」。機会あればぜひ自分のルーツを夜空を見上げながら想いを馳せてみては。 

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星田妙見宮
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4.0

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大阪府交野市星田9丁目60-1
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0728912003
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