なんじゃこりゃ!?長崎「壱岐島」は世にも奇妙な神社の宝庫


2020.06.14

トラベルjp 旅行ガイド

九州の北部に位置する国境の島「壱岐」。この島の特徴を問われれば、まず筆頭に挙がってくるのが島にある「神社」の多さでしょう!なんと一説には島内に千を超える神社があると言われ、日本一の神社密度を誇っています。そんな壱岐島には、思わず「なんじゃこりゃ!?」と声を上げてしまう世にも奇妙な神社が沢山!今回は壱岐島のバラエティーに富んだ神社巡りをご紹介!貴方が聞いたことのある"あの神社"もあるかもしれません。
神社密度が日本一!国境の島「壱岐島」の不思議
古来より、日本の重要な外交拠点の役割を担ってきた「壱岐島」。高校の日本史で習う白村江の戦い(奈良時代)や元寇(鎌倉時代)、朝鮮出兵(安土桃山時代)など、隣国が関与する史実には、必ずと言って良いほど壱岐島が登場します。
そうした日本の外交戦略上、極めて重要な場所だったからなのか?または、古くから伝わるように、神話とかかわりが深い土地だったからなのか?その理由は明らかではありませんが、壱岐島には非常に多くの神社が残っており、その総数は1000以上とも言われています。
「歩けば神社に当たる」と言うほど、壱岐の日常風景には鳥居が溶け込んでおり、小さな祠(ほこら)から、立派な社を構えるものまでバリエーションは様々。そんな神の島「壱岐島」ですが、近年、神社=パワースポットという認識が高まり、御朱印帳の流行も背景として、神社巡りへますます注目が集まるようになりました。
日本のモンサンミシェル!?歩いて海を渡る「小島神社」
そんな壱岐島の名だたる神社の中で、現在最も注目を集めているのが、島の北東部に佇む「小島神社」。その名の通り、内海湾に浮かぶ小島の頂上に、素戔嗚尊(スサノオノミコト)をはじめとして4柱の神様を祀った神社です。
一見、文章だけだと普通に思えるこの神社ですが、人気を博している理由はそのロケーション!普段は海に隔てられ、参拝することはできないのですが、潮の満ち引きの差が最も大きくなる大潮の前後数日間の干潮時のみ、海から道が現れて、島へと渡ることができるのです。
内海湾が水鏡となって、空の景色を映し出すシチュエーションはとても幻想的!島の前に佇む鳥居も、聖域との境界線を示しています。今や一部のマニアの間で"日本のモンサンミシェル"と呼ばれることもある、島自体が神格化された不思議な「小島神社」。
壱岐島の神社巡りでは必ず訪れたいフォトジェニックなパワースポットと言えるでしょう!
<小島神社の基本情報>
住所:長崎県壱岐市芦辺町諸吉二亦触1969
アクセス:芦辺港・壱岐空港から車で10分
※道ができる時間の目安は関連MEMO:潮汐表(壱岐・郷ノ浦)を確認してください。
神社境内に猿だらけ?霊験あらたかな「男嶽神社」
次に紹介したいのは、壱岐の北東部の双耳峰「女嶽・男嶽」の山頂に社を構えている「男嶽神社」。古事記に記載されている神話に深く関与している神聖な地であったため、明治時代に至るまで一般人の入山が制限されていたほど、ひと際霊験あらたかな神社と言われています。
そんなこの神社ですが、参拝解禁後、今まで参拝できなかった反動からなのか?強い霊験へすがろうという心の表れなのか?定かではありませんが、御祭神・猿田彦命の名前に因んで、参拝者が猿の石像を好んで据えるようになり、今では境内中が猿だらけ!
本殿の周囲を300匹弱もの石猿がずらーっと並ぶ風景は唯一無二!かなり風化したものから、最近置かれた新しいものまで見られることを考えると、この風習が長い間続けられてきたことが分かります。そして最近のものになればなるほど、石像に遊びが見られるのも面白いところ。
なお、2019年から神社境内で「おみやカフェ」も始まり、自家製の神社エールや壱岐米のおにぎりが頂けます。ぜひカフェにも立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
<男嶽神社の基本情報>
住所:長崎県壱岐市芦辺町箱崎本村触1678
電話番号:090-5400-2581
アクセス:芦辺港から車で15分、壱岐空港から車で30分
一物を象った超巨大な御神体?郷ノ浦「塞神社」
これまで壱岐北部の神社へ焦点を当ててきましたが、南部にも特徴的な神社が数々存在します。その中で、ひと際異彩を放っているのが、郷ノ浦の町中に位置している「塞(さい)神社」。鳥居から本殿までコンパクトにまとまり、歴史を感じさせる味のある神社なのですが、よく見ると本殿左の社に何かビッグなものが収まっています。
なんとそれは、男性器をかたどった立派な御神体!人の身長など優に超える2m超えの立派すぎる御神体です!そして近づいてみれば、大木を丸々加工してツルツルに仕上げ、細部までかなりリアルな造形になっているのもポイント。
実は、この神社の御祭神である猿女君(さるめのきみ)は、神同士が結ばれたことによって生まれた一対の神様。その歴史背景から、壱岐島へ上陸した男性は男根を見せないと怪我をすると脚色され、明治末期までこの塞神社で一物の御照覧を願う風習が根付きました。
神話に関わり、由緒正しい神社が多い壱岐島の神社ですが、後世で独自の慣習が根付いている点も、世にも奇妙な神社が多い理由の一つと言えるでしょう!
<塞神社の基本情報>
住所:長崎県壱岐市 郷ノ浦町片原触113
アクセス:郷ノ浦港から徒歩10分、印通寺港から車で10分
実は貴方のよく知る"あの神社"も島内にある!
ここまで、より個性的な神社を多く取り上げてきましたが、実は取り上げ切れない程多くの面白い神社が壱岐島には存在します。その中で一つお伝えしたい特徴が、壱岐には全国各地の神社が集まっているということ!
実際に壱岐島を巡ってみると、貴船神社や八坂神社、伏見稲荷神社といった京都の代表的な神社、大山祇神社や兵主神社など各地方の氏神を起源とする神社まで、ありとあらゆる神社が揃っています。
自分に馴染みのある名前を冠した神社を探して参拝してみるのも、壱岐島ならではのマニアックな神社巡りの楽しみ方です。 

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小島神社
place
長崎県壱岐市芦辺町諸吉ニ亦触1969
phone
0920451263
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男獄神社
place
長崎県壱岐市芦辺町箱崎本村触1678-1
phone
0920481130
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