帆船「サン・ファン号」伊達政宗の夢を石巻に再現!


2014.05.19

LINEトラベルjp 旅行ガイド

1993年に建造された、慶長遣欧使節船「サン・ファン・バウティスタ号」の復元船。今回の震災で大きな被害を受けましたが、2013年秋再びその美しい姿がが蘇りました。内部を見学できる本格的なガリレオ船は国内でも珍しく、ミュージアムではシュミレーションシアターにより往時の航海を体験する事も出来ます。日本人で初めて太平洋を横断した支倉常長(はせくらつねなが)の夢と苦難の旅を追いかけてみませんか?
震災から蘇ったサン・ファン号
今から400年前、「スペイン国王から貿易の許可を貰う」と言う伊達政宗の命を受け、仙台藩家臣「支倉常長(はせくらつねなが)」は、日本人初の太平洋横断に臨みました。
ヨーロッパへと旅立った慶長遣欧使節船「サン・ファン号」は全長55mという小さい船。現代人から見ると信じられないほどの小ささです。でも藩に残る資料によれば大工・鍛冶など総勢4000人以上で建造されたそうです。
このガリレオ船に、常長を始め宣教師ルイス・ソテロ、商人、水夫など総勢180人が乗り込みました。そして1か月の苦しい航海を続け、太平洋を横断しメキシコに到着。
船が係留されているドッグ棟では、外観を愉しめるよう360度のテラスが設置されています。船の周りを一周すると、その立派さと威圧感そして木造船の美しさに感激しますよ。ヨーロッパへの夢を運んだ帆船をじっくりとお楽しみ下さいね。
木々の緑と青い海をバックにした景観も素晴らしいです!
初代の再現船は、震災により外板・マスト等に大きな被害を受けました。しかし船体はかろうじてこの地に留まりました。
大震災にも負けなかったこの姿は、夢と勇気そして希望へのシンボルとなっています。
では内部もご紹介します。
ガリレオ船の美しさ
帆船の美しさは外側からとよく言われますが、船内の様子も「美しい」の一言では言い表せない程の素晴らしさ。左右に張られたロープの造形美、そしてメインマストの太さと高さ、足元に広がる木の重厚さ!
メインマストは32.5m、そして根元には米松(べいまつ)を三本つなげ、風による回転を防止するために八角形になっています。さすがに太平洋の荒波に耐えた構造ですね。
日本人の夢を乗せて太平洋を初横断した船として、いつまでもこの美しい姿を保ち、その偉業を後世まで伝え続けて欲しいものです。皆様も船内を歩いてその素晴らしさを実感してみて下さい!
次に船倉をご紹介します。
グレートキャビン
船長・ソテロの部屋であるグレートキャビンです。支倉常長と宣教師達が何か相談をしている様子。船長の服と手にある羽ペンがこの時代の様子を物語っていますね。
そして何と机の上にはオリテリウスの世界地図が!今にも動き出しそうなリアルな人形を見ていると、その冒険の場に立ち会っているような臨場感があります。
船内には、舵取りの様子や水夫たちの食事の様子、そして帆を縫う様子等が上手く表現されています。船の構造も楽しめますが、航海の様子も目に浮かぶ面白い工夫がなされています。
グレートキャビン
サン・ファン号は軍艦ではありませんが、海賊避けに大砲・矢等の武器を積み込んでいました。やはり当時の航海は大変危険な冒険だったのでしょうね。
さらに壊血病の予防のため、ビタミンCが豊富な仙台味噌が積み込まれ、鶏・ブタなども積み込まれています。船内を廻ってゆっくりお楽しみ下さいね。
また初代の復元船全体で使われた木材は、50坪の住宅64棟分でした。震災後かろうじて船体が残ったので、船自体の骨組みはほぼ初期の復元船のものです。
シュミレーションシアターで航海を!
ミュージアム館内では、使節が派遣された時代の日本や世界の情勢、そして使節団の足跡等をロボットや掲示パネルを使って紹介。あまり歴史に詳しくなくても興味深く閲覧することが出来ます。
特にお勧めなのがシュミレーションシアター「夢の果てまでも」。大型ハイビジョンと48人乗りのシュミレーターで、17世紀のサン・ファン・バウティスタの航海を再現してくれます。
映像に合わせて揺れるイスは、まるで大海原を航海しているよう。そしてスペインの石畳の路を馬車に揺られて宮殿へと。まるで常長の従者の一人となったような、とっても楽しい体験が出来ます。
9:40~15:40までの間で、一時間に2回開演されます。時間を確認され館内の掲示を愉しまれると良いかと思います。
「サン・ファン館」
   開館時間 午前9:30~午後4:30 (最終入館は午後4:00まで)
   休館日  毎週火曜日(祝日の場合は開館)及び年末年始
   入館料  700円
まとめ
日本人で初めて太平洋を横断しスペインへと向かった支倉常長。その一行を乗せた「サン・ファン・バウティスタ号」が震災にも負けずその美しい姿を再び現しました。シュミレーションシアターでの航海の様子を体験しながら往時の航海の様子を知ることが出来ます。
サン・ファン館周辺は牡鹿半島を見下ろす絶好の見晴らし。是非そちらからも蒼い海と空に映える帆船をお楽しみください。
また慶長遣欧使節団の持ち帰った貴重な資料は、ユネスコ記憶遺産にも認定されています。「仙台市博物館」にてこれらも楽しまれると、より面白い旅になるかと思います。 

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