富山の元祖薬屋さん「池田屋安兵衛商店」はレトロ可愛いが止まらない!


2019.02.23

LINEトラベルjp 旅行ガイド

富山県は“くすりの都”とも言われていますが、そのキッカケを作ったのは、江戸時代に富山藩だけで作られていた、丸薬・反魂丹(はんごんたん)。
この薬を製造販売している「池田屋安兵衛商店」では、女子が喜びそうなパッケージの薬を購入できる他、昔ながらの薬の作り方を無料体験できます。2Fには薬膳料理のカフェもあって、ランチや休憩もOKです。富山駅から近く、1時間もあれば大満喫。プチ観光に加えてみては!
富山「池田屋安兵衛商店」で出会う、安心かわいい薬の世界
ずらっと並んでいるのは、戦前から作られた富山生まれの薬。ノスタルジー溢れる、かわいいデザインのものが多いですよね。実はそれぞれ絵柄やネーミングに意味があるんです。例えば、だるまさんの形をした薬は、風邪薬「ハイトン」。
その由来は……「はい、頓服(とんぷく)飲んで!」の“ハイ”と、“とんぷく”の“トン”からつけられました。だるまさんのデザインは、倒しても起き上がることから、病気で寝込んでも起き上がれるように、この絵柄になりました。
ダジャレっぽいけど、独特な言語センスに脱帽!
そんな薬を扱っているのが、創業83年の「池田屋安兵衛商店」。アクセスは、富山駅から路面電車に乗り約9分。「西町」で下車し、徒歩2分の場所にあります。
古い映画に登場するような渋い外観。お店は太平洋戦争で焼き尽くされましたが、その後いち早く再建。なまこ壁の立派な外観は、1946年に再建した当時のままです。
店内は1992年に改装して、開放的な空間になりました。店頭では、薬以外にも、薬膳の材料や健康に欠かせない様々なものを販売。初めてでも、スタッフが丁寧に教えてくれるので安心ですよ。
富山の薬の歴史は「反魂丹」から始まった
「池田屋安兵衛商店」といえば「反魂丹」が有名ですが、初耳!という方のために、説明しましょう。
その昔、中国大陸から薬の知識と技術が伝来し、日本古来の薬草と融合して、日本人に合った特有の“和漢薬”が誕生しました。まだ西洋医学が未開の時代ということもあり、この「反魂丹」こそが、日本を代表する“最初の和漢薬”と言われているのです。
その名が知られるようになったのは、江戸時代。当時、江戸城にいたお殿様が突然腹痛になり、そこに居合わせた、富山藩の藩主が、薬をお殿様に渡したところ、即座に良くなりました。その効き目の早さに驚いた各藩の大名が「うちでも売って欲しい!」ということで、全国に広がっていったのです。このお殿様が飲んでいた薬こそが、「反魂丹」。
現在でも、胃腸薬として売られています。苦い“熊の胆”も入っているので、肝臓の働きを助ける効果も!
丸薬師さんに手ほどきを受け、自分で薬を作ってみよう
また、「池田屋安兵衛商店」に来たら、ぜひ体験していただきたいのが、丸薬づくり。スタッフに声をかると、現役丸薬師と一緒に、手動の機械を使った丸役製造の体験ができます。料金は無料、時間は10分ほどです。
※特に予約はいりません。
一定のリズムで小気味よく出てきた薬のもとを、重さ2kgほどの板をかぶせて、クルクル……と回していきます。
筆者も挑戦しましたが、形も大きさも違うヘンテコ丸薬が…!!
「越中富山の反魂丹 鼻くそ丸めて万金丹 それをのむ奴 あんぽんたん」という言葉があるように、本当に鼻くそを丸めたような姿に、思わず大爆笑。とにかく楽しい体験です。
丸薬づくりに見事成功した人は、四角い紙風船がもらえます。
富山の薬は全国的にも評判が良く、昔から薬を売り歩く、売薬さん(ばいやくさん)という商売がありました。売薬さんは大きな籠の中にたくさんの薬を入れ、「富山の薬はいらんかね~」と言いながら、全国津々浦々、行商をしていました。そのとき、子どもたちへのお土産として渡していたのが、この紙風船です。
折りたためばかさばらないし、「池田屋安兵衛商店」へ来た思い出にもなりますよね。
富山の薬って面白い!
さて、冒頭でちらっとご紹介した、富山の薬のネーミングについて、他にもくすっと笑える薬がいくつかあるので、いくつかご紹介します。
まずはこちら。見覚えがありませんか?
そう!全国の銭湯で見かける黄色い湯桶、ケロリンと同じ名前です。ケロッと治る薬=ケロリン。この薬を宣伝するために使われたのが、銭湯にある湯桶だったのです。
右の「ズバリ」は、「ズバリ!効くよ」から。左の女性のパッケージ「アスナオール」は、「今日飲めば、明日治るよ」から。ダイナミックで判りやすい!
他にも、笑顔の女性がマスクを外す「せきどめ」。デザインをみれば一目瞭然ですね。「池田屋安兵衛商店」はユニークなパッケージの宝庫!
和漢薬のオアシス!富山やくぜん認定店のおいしい楽膳ランチ
さらに、「池田屋安兵衛商店」2階には、医食同源をコンセプトにした喫茶「薬都」もあります。こちらは、実際に、昭和50年頃まで薬を製造する部屋として使われていました。今では、一人で訪れても心地良さを感じられる、落ち着いた空間になっています。
一番人気は、ランチにぴったりな「健康膳」(2160円)。こちらは、「池田屋安兵衛商店」の池田安隆社長自ら考案しました。
薬膳と聞くと、クセが強くて食べ難い……と思われがちですが、季節感を心がけた野菜やお魚が揃うので、初めての人でも最後までおいしく食べられます。
見た目が真っ黒!な古代米&もち米を混ぜて蒸し上げた「山菜おこわ」は、もっちり食感で米の甘みを感じられます。ごま塩を少し足すと、甘さが引き立ちさらにおいしくなりますよ。
※「健康膳」は要予約。
富山観光といえば、真っ先に思い浮かぶのは超新鮮なグルメ。でも、ときには「池田屋安兵衛商店」で、私たちの体を支えてくれる“薬”に触れるてみるのも良いかもしれませんね。安心&かわいい、あなたの知らない富山が待っていますよ! 

池田屋安兵衛商店
rating

4.0

52件の口コミ
place
富山県富山市堤町通り1-3-5
phone
0764251871
opening-hour
9:00-18:00[薬都]11:30-14:00
no image

この記事を含むまとめ記事はこちら