早朝の銀世界が静かで美しい!秩父「あしがくぼの氷柱」


2019.01.10

トラベルjp 旅行ガイド

冬の寒さは厳しいですが、どうせなら冬にしか見られない絶景を楽しみたい。そんな時には電車や車を使って手軽に氷柱が林立する世界が楽しめる、埼玉県秩父の「あしがくぼの氷柱」がオススメです。「あしがくぼの氷柱」は秩父三大氷柱のひとつで、その中ではダントツにアクセスがしやすい場所にあります。週末の夜の幻想的なライトアップが人気ですが、早朝の訪問ならゆっくりと静かな氷の世界を堪能できるのです。
アクセスがとにかく便利、思い立ったら即氷柱!
「あしがくぼの氷柱」は西武池袋線「芦ヶ久保」駅から徒歩10分。とてもアクセスが便利なのです。路線バスを使わず山道も歩かず、気軽に雪と氷の世界に足が運べるとあって週末は多くの人で賑わいますが、早朝はまだ訪れる人も少なく、ゆったりと座って電車旅を楽しめます。
芦ヶ久保駅には道の駅「果樹公園あしがくぼ」が隣接しています。ここの駐車場に車を停めて、あしがくぼの氷柱見学も可能です。イベント開催時期には臨時駐車場もオープンしています。当然、冬場は周辺の道路に積雪が見込まれますので、冬用タイヤの装着は必須です。
芦ヶ久保駅や道の駅からは会場へ徒歩で約10分。会場までの道は除雪もしっかりされており、ウッドチップで足元がしっかりと固められているので、滑ったりドロドロになったりすることは比較的少なくなっています。
会場入口で300円の入場料を支払い、西武池袋線の下をくぐると、突然氷柱が立ち並ぶ幻想的な世界が広がっています。オープン時間の朝9時は、まだ訪問者は少なく、静かな氷の世界が楽しめます。
朝日に輝く巨大な氷柱群はまるでファンタジーの世界
会場に入ってすぐ、川岸には巨大な氷柱が何本もでき、1mを優に超える巨大なツララがぶら下がっています。よく見れば、所々からスプリンクラーで散水されています。あしがくぼの氷柱は12月から散水をはじめ、冬の厳しい寒さで少しずつ巨大な氷柱を作り上げていきます。開催期間は例年1月上旬から2月下旬で、2月上旬頃には氷柱が最大規模になります。強力な寒波が訪れた時には一気に氷柱が大きくなり、見ごたえがあります。
河原の木々を飲み込むように成長した巨大な氷柱は自然界ではめったに見られない風景です。人の手が入った作り物の氷柱群ですが、谷一面を覆いつくす大迫力で雄大な氷柱は、まさに人間と自然の合作アートといえます。朝日と凍てつく空気で氷が美しく輝くのも、早朝ならではの風景です。
人が少ない会場では写真も鑑賞も自由自在!
あしがくぼの氷柱の会場内の道はウッドチップを敷き詰めて固められており、除雪もされています。坂道はありますが階段はなく、比較的歩きやすくなっています。とはいえ所々凍結しているところがあるので注意は必要です。朝早いと訪問客は少なく、人を気にせずゆっくりと写真も撮れます。
あしがくぼの氷柱の会場すぐ横を西武鉄道が走っています。氷柱と電車を一緒に撮れるということもあり、電車の写真を撮影する人も多いです。ここを通過する電車は必ずといっていいほど事前に警笛を鳴らしてくれるので、電車が接近する前にカメラを構えることもできます。1時間に5、6本電車が通り抜けていくので、意外にシャッターチャンスは多いのです。
なお、芦ヶ久保から秩父に向かう電車で進行方向左側の席に座れば、一瞬だけあしがくぼの氷柱を電車の中からでも見ることができます。
あしがくぼの氷柱の見どころは、北側斜面一面に広がる氷柱の壁。高さ30m、幅200mに渡る山の斜面がすべて青く美しい氷柱に覆われています。自然にはまずできない風景で、まさに人の手と厳しい寒さが作り出した芸術です。
寒いけれども温まる休憩所が嬉しい!
川の流れる谷底からゆっくりと道を登っていきます。日の当たる場所までくると、所々ベンチもあり、一息つけるようになっています。ここから西武鉄道の線路と芦ヶ久保の山里の風景が一望できます。
坂道を登りきると広場に出ます。ここには売店があり、熱い甘酒か「あしがくぼ紅茶」を1杯サービスしてくれます。ただし16時までのサービスなので、ライトアップ時にはありません。
広場にはいくつかの薪ストーブが置かれています。サービスでいただいた温かい飲み物を飲みながら氷柱を見下ろす時間はなかなか素敵。薪が燃える匂いと温かい飲み物の湯気が、冬の里山気分を満喫させてくれます。
この広場にトイレはありますが小さな簡易トイレのみ。芦ヶ久保駅か道の駅にきれいなトイレがあるので訪問前には済ませておきましょう。
心行くまで静かにゆっくり鑑賞したい氷の芸術
斜面の上部では、氷が地面から噴出したかのように折り重なり、まるでクラゲやシャンデリアのように見えます。青空と氷柱のブルーが織りなすコントラストがとても美しく、モノクロの冬の景色に色を注ぎ込んでくれます。朝早いと凍ったばかりの美しい氷柱を好きな場所で、周囲の人を気にせずにゆっくりと撮影や鑑賞ができます。
やや道は歩きにくくなりますが、広場からさらに先に進むこともできます。砂防ダムのすぐ下側、日射しが決して入り込むことがない深い谷の上部には、見事なほどの美しい無数の氷柱が静寂の世界を支配しています。音もなく成長していく氷柱たちは木々を飲み込み、まるで生きているかのように一斉に大地に根を下ろしているようです。ブルーに透き通った美しい氷はまるで水晶のよう。朝一番で訪れたら、自分だけの世界に浸ることができます。
ライトアップされた色鮮やかでにぎやかな氷柱も楽しいですが、静かで落ち着いた幻想的な朝一番の氷柱もとてもオススメです。 

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あしがくぼの氷柱
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4.5

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埼玉県秩父郡横瀬町
phone
0494250450
opening-hour
【2023/1/13-2/25】[月-木]9:0…
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