ドロンボーの自転車が!「四国まるごと美術館」の愛媛・石鎚山SA


2018.11.29

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ヤッターマン等の人気アニメを製作してきたタツノコプロは、創立55周年を機に各種イベントを開催。四国では「四国まるごと美術館」として、約100人の芸術家が各アニメをモチーフに製作した作品を各地に展示しています。中でも松山自動車道石鎚山SAはヤッターマン作品が充実しており、あのドロンボー自転車が展示され乗車も可!一般道からも入れるSAは展望もよく、周辺の丘陵をウォーキングするのも楽しいものです。
ドロンボー自転車に乗ってアニメの世界へ
タツノコプロの歴史の中で最も人気が高かったテレビアニメが、昭和50年から9年間に亘って放送されたギャグアニメの初代タイムボカン・シリーズです。さらにその中で一番人気だったのが第二作目の「ヤッターマン」。「ヤッターマン」は他の作品とは違い、タイムトラベルはしないものの、黄金のありかを示すドクロストーンを追って、世界各地でヤッターマンとドロンボーが闘います。
このシリーズの特徴は、アニメの人気を牽引してきたのが正義側ではなく、全作に登場する悪側の「三悪トリオ」という点。その中でも女ボスのお色気シーンは当時、視聴者の男児の父親も一緒に見ていたほどでした。このヤッターマンに登場する三悪が「ドロンボー」で、女ボスはマスクを被ったドロンジョ。
それ故、「四国まるごと美術館」を開催している88ヶ所のスポット中、最も展示作品が充実している西条市の松山自動車上り線・石鎚山サービスエリアでは、アート作品もドロンジョが中心。酒豪の女性芸術家が描いた、酒に酔った艶っぽいドロンジョや、男性芸術家による、雪の石鎚山(西日本最高峰)をバックに立つ凛々しいドロンジョ等、様々なドロンジョに出会えます。
(他の展示作品は「マッハGoGoGo」や「ハクション大魔王」の「あくびちゃん」等)
アート作品とは別に、よくアニメイベント等に設置される大きなパネルも設置されており、タツノコプロで二番人気のガッチャマンや新造人間キャシャーン等のヒーローが立っています。しかしパネルでも目を引くのがドクロのパイプを持って座るドロンジョ。
普通のアニメイベントであればこのようなパネルは記念撮影に利用されるのですが、ここの館内では特にパネルの撮影場所は設けていないため、他の客の邪魔にならないよう撮影は迅速に済ませましょう。
四国四県の「四国まるごと美術館」スポット中、最大の目玉作品は、ドロンボーが毎回ヤッターマンにやっつけられた後、漕いで帰っていた「ドロンボー自転車」。実写版のヤッターマンで使用されたものではありませんが、実物大で忠実に再現されており、乗ることもできます。
ただし、乗って記念撮影できる日時は決まっており、期間中(2018年12月16日まで)の毎週日曜日13:30~15:30となっています。全国のドロンボー・コスプレイヤーやヤッターマンファンは、これを逃す手はありません。尚、これ以外の日時では自転車に触れることはできません。
ヤッターマンの絵葉書が貰えれば“ヤッター!”
88ヶ所のスポット中、タツノコプロ・アニメグッズを販売している所は限られていますが、このSAでは昭和期、特に人気が高かった作品の手拭いの他、2016年から2017年にかけて放送された「タイムボカン24」のグッズが期間中、販売されています。ヤッターマンファンは手拭いを買って子供時代の思い出に浸りましょう。
手拭いを床等に広げてまざまざ見る機会は少ないと思いますが、実際見るとかなり長く感じられます。タペストリー代わりに壁に飾ってもいいかも知れません。
SA本館の売店コーナーで、タツノコプロ・グッズ購入額、あるいは他の土産物との合計額が1,500円以上になれば、「四国まるごと美術館」仕様のタツノコプロ・アニメの絵葉書が先着1,000名に限りプレゼントされます。これはプレミアもの。
ジオラマで蘇る坊っちゃん列車
さらにタツノコプログッズに関係なく、売店での購入額が1,000円以上であれば、JAF会員は会員証を提示することにより、「純生入り大福」が一個プレゼントされます。これは、伯方の塩で練り上げた塩つぶあんと生クリームが中に入った冷やして食べる大福餅で、当SA随一の人気商品。食べるとその食感と味に皆、ファンになります。
SA本館の正面入口側には2017年、「坊っちゃん列車ギャラリー石鎚」が新設されました。復元された「坊っちゃん列車」は路面電車として松山市の道後界隈を走っていますが、これは元々夏目漱石の「坊っちゃん」に登場する四国初の鉄道、伊予鉄道(明治21年開業)を走っていたドイツ、クラウス社製の機関車。ギャラリーではこの機関車の歴史をパネルとジオラマで紹介しています。
ジオラマは架空の駅周辺の風景で、トンネルや暗渠、桜並木、駅前商店街、昭和中期の自動車等をリアルに表現しており、まるで実在する駅のようです。
瀬戸内海を望んで歩いて温泉回遊
石鎚山SAは約24ヘクタールの広大な小松中央公園内にあるのですが、SA付近は丘陵地になっているため展望が良く、遊歩道も整備されています。
本館東側の裏手から一般道に下りると、その下にキャンプ場があるのですが、北端の展望舎からは西条市街地から燧灘(ひうちなだ)及び瀬戸内海の雄大な景色が広がっています。
一般道を南下して高速道の高架を抜け、三差路を南に折れると西に向かう遊歩道の階段を上ります。これを上った先が石鎚山ハイウェイオアシス(道の駅小松オアシス)で、さらに高度感のある展望が得られます。
オアシスには遊具がありますが、石鎚山の鎖場を模した岩場もあり、大人でも登って天辺からの眺望を楽しみたくなります。
オアシスの本館は2019年7月までリニューアル工事中ですが、椿交流館内の椿温泉は営業しているので、ここで瀬戸内海の眺望を愛でながら温泉に浸かるといいでしょう。帰路は椿交流館の東側から階段を小松川まで下りて下流へと進み、スケートボード場からオートキャンプ場横に出れば回遊できます。
余談ですが、小松川岸辺に下り立つ手前から南西向かいに見える工場のようなものには、「ドキドキ!プリキュア」のキュアロゼッタ家の財閥を彷彿させるような名称が付けられています。 

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松山自動車道(川之江-松山) 石鎚山SA 上り
place
愛媛県西条市小松町新屋敷
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