巨大な寝転び招き猫!豊後大野市朝地「朝倉文夫記念館」に出現!


2018.12.29

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大分県のほぼ中央にあたる、豊後大野市朝地町の「朝倉文夫記念館」に、突如、巨大な寝ころびまねき猫が出現しました。第14回大分アジア彫刻展・特別企画として制作されたこの作品は、とにかく巨大で愛くるしいのです。朝倉文夫の後輩たちが作成したこの像には、どんな想いが込められているのか?なぜ「猫」なのか?他の猫の作品や記念館と共にご紹介致します。
とにかく巨大!木造りの寝転び招き猫!
朝倉文夫記念館の円形広場に設置された「巨大寝転び招き猫」は、長さ10,4m、高さ3,7m、幅2,5mもの巨大な作品です。「第33回国民文化祭・おおいた2018」「第18回全国障がい者芸術・文化祭おおいた大会」の、豊後大野市におけるリーディング事業の一環として制作されました。
巨大寝転び招き猫は寄木造の木製です。材料となったのは、現地を事前視察した大学教授が、その素材に惚れ込んで選んだ豊後大野市産の杉です。4,4mにも及ぶ「しっぽ」の先には、豊後大野市の「市の木」である「クヌギ」が使われています。そのクヌギが立つ様子は、東京に暮らし、望郷の想いが強かった朝倉文夫が愛した風景でもあります。
寝転び招き猫・記念館・子どもと一緒に比べて見ると、その大きさが実感として湧いてきます。その後姿も愛くるしくてたまりません。
彫刻家「朝倉文夫」の記念館
朝倉文夫は明治16年、上井田村(現在の豊後大野市朝地町)に生まれました。明治36年、東京美術学校彫刻選科に入学。在学中に1200点もの作品を制作し、明治40年、首席で卒業。その後は彫刻界の重鎮として活躍。大正8年に帝展審査員となったのを皮切りに、同10年に東京美術学校教授、同13年に帝国美術院会員となり、昭和23年には文化勲章を授与されています。そんな彼の功績を讃え、様々な困難を乗り越えて、1991年3月28日に記念館が開館しました。記念館は周りの風景と一体化して建てられている独特な風貌です。
朝倉文夫記念館は2階建てで、4つの展示場から成ります。代表作の「墓守」をはじめ、朝倉が愛してやまない「猫」の像など、学生時代から晩年までの作品や、ゆかりの品々の展示、ビデオ上映を行っています。日本近代彫刻の基礎を築いた朝倉文夫の偉業を伝える貴重な施設です。側面からは一面のガラス張りが目を引きます。
朝倉文夫の後輩たちによる野外制作
この巨大な寝転び招き猫は、朝倉文夫の後輩にあたる、東京藝術大学の彫刻部を率いる深井隆教授をリーダーに、同彫刻科の非常勤講師・助手・卒業生・大学院生ら10名によって作られました。その製作過程も、記念館駐車場内の茅葺屋根の東屋に、写真パネルとして展示されています。
今回「猫」がテーマになったのも、朝倉文夫の重要な素材の一つとしていたのが「猫」だったからです。記念館の第三展示室にもたくさんの猫の銅像がありますので、一緒にご覧下さい。
その他の「猫」作品たち
敷地内にはその他の大小様々な「猫」像が散らばっています。日々設置場所が変わるのも楽しみの一つとなっています。今日はどこに隠れているのか、皆さんで探してみて下さい。
ひょっこりとベンチに乗っかっているヤツもいます!
他にも、地域の方々の協力も得て、ストーンペインティングで「猫」が描かれています。これも数ヶ所に設置されていますので、色鮮やかな猫ちゃんたちも探してみて下さい。
特徴的な野外作品の数々
第1回大分アジア彫刻展が1993年に開催されてから、2年おきに行われる彫刻展の作品の一部が、野外作品としてあちこちに展示されています。
巨大なセミの銅像は子どもたちにも大人気です。
野外だからこそ、風景や影なども作品の一部となっています。 

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朝倉文夫記念館
rating

4.0

6件の口コミ
place
大分県豊後大野市朝地町池田1587-11
phone
0974721300
opening-hour
10:00-17:00(入館は16:30まで)
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