琵琶湖博物館の2018年リニューアル おとな向けコーナーも登場


2018.07.25

LINEトラベルjp 旅行ガイド

「びわ博」こと「滋賀県立琵琶湖博物館」が1996年の誕生から常に進化を続けている。2018年は3期計画の中盤、第2期リニューアルが進行中だ。
春にミュージアムショップとレストラン、7月6日に開館当時から人気の「ディスカバリールーム」をパワーアップ。新たに「おとなのディスカバリー」も登場した。
驚きの進化を続ける「びわ博」。こんなすごい博物館、見たことない!
琵琶湖の全てを知りたいなら「びわ博」へ
「びわ博」の愛称で親しまれている滋賀県立琵琶湖博物館。開館20周年を迎えた2016年の第1期リニューアルでは「水族展示室」や「湖のいまと私たち」と題したC展示室を充実させ、年間来館者数46万人を記録した人気のスポットなのだ。
「水族展示室」といっても展示面積約2000平方メートルという広大さ。淡水生物の展示としては国内最大級で、水族館といっても誰も疑わない見応えだ。
展示方法もおもしろい。湖底にいるかのようなシアターや顕微鏡でプランクトンを見るマイクロアクアリウムなど見せ場も多く、いくら時間があっても足りないほど。
魚屋風のディスプレイで琵琶湖の食文化を紹介するコーナーには、郷土料理「ふなずし」のニオイを体験できる仕掛けもあり、オトナから子どもまで楽しめる展示内容になっている。
2階の常設展示もスゴい。琵琶湖の生い立ちから現代まで紹介する展示はさすが博物館。琵琶湖を取り巻く森やそこに住む動植物のこと、湖とともに生きる人の暮らしなど幅広いジャンルについて、楽しませてくれる。
びわ博の第2期リニューアル 第1弾はお土産&グルメ
2018年の第2期リニューアルは、春・夏・秋の3回にわたって順次オープンする。春は3月に「ミュージアムショップ おいでや」、4月に「ミュージアムレストラン にほのうみ」がリニューアルオープンした。
「ミュージアムショップ おいでや」には、新たなオリジナルグッズが登場している。
科学標本ブローチは、学芸員との連携で生まれた。展示室で見られる鳥や、アクアリウムで見られる淡水プランクトン(微生物)をモチーフにしたブローチ。ちょっとマニアックだけど、かわいくて面白いグッズの数々。興味がある人には、宝物レベルのグッズじゃないだろうか。「興味ないわぁ」という人も見る価値ありだ。
「ミュージアムレストラン にほのうみ」は、湖魚・地元野菜・近江米・近江牛など滋賀のおいしい食材で作った料理が自慢のレストラン。ここでしか味わえないオリジナルメニューも新たに登場した。
写真は琵琶湖をイメージして作った本気の「びわ湖カレー」。1皿に込められたビジュアルから本気さが伝わってくる。もう1品はビワマスとブラックバスを使った「湖の幸の天丼」。琵琶湖ならではの逸品だ。
開館当時から引き継がれる思いとともに、五感で楽しむディスカバリールーム
ディスカバリールームは開館時から20年以上愛され続けている展示室。びわ博の入口的な施設で、子どもに博物館の楽しみ方を知ってもらう仕掛けがある。今回(7月6日)のリニューアルで、五感を使って楽しむ展示にパワーアップした。
人気の展示のいくつかは健在。その代表的なものが大きなザリガニだ。中に入ってツメの操作ができちゃう優れもの。小学生くらいに楽しんだ子どもたちが、親世代になって子どもを連れて訪れているという、思い出がいっぱい詰まったザリガニなのだ。
リニューアルのテーマは「本物を体験」「五感を使う」「おとなと楽しむ」「身近なもの」「ミュージアムマナーを知る」の5つ。来館者から「子どもには本物を教えてあげたい」という要望が多く、はく製標本などレプリカではなく本物を取り入れている。
その代表的な展示物がタヌキの生態を知る展示だ。「タヌキは、実際と本物とのイメージがかけ離れている場合が多い」と言われると納得。そのため、信楽焼のタヌキとはく製、骨格標本が見比べられるように配置されて、おもしろい。本物を知らなければ偽物を見分けられないのも道理だ。
展示台のトンネルは、タヌキ目線でくぐれる。周囲で暮らすネズミやモグラの生活、本物のタヌキ(はく製)のお腹が見られるなど、楽しい仕掛けの数々。はしゃぎながらも、順番を待つ、譲り合う、展示物を大切に扱うなどのミュージアムマナーを身につけ、発見することの楽しさを知る機会を与えてくれる。
さわって体験するコーナーやニオイを感じるコーナーでは、身近な植物や生き物を展示に取り入れてある。博物館で見つけた発見を学校や家でも繰り返して楽しんでもらおうというわけだ。
オオサンショウウオのニオイを嗅ぐコーナーも興味深い。ニオイの調合師が水族展示室のバックヤードに入って作成した本物そっくりのニオイをぜひ体験してほしい。
写真は探してみようのコーナー。丸子船をイメージしたステージから、お題になっている鳥の写真を双眼鏡で探す仕掛けだ。
子ども向けの展示室と思うかもしれないが、大人と子どもが一緒に楽しむのが目的。子どもにしか見つけられないような低いところの展示もあれば、大人にしか見えないところもある。お互いに見つけ合いながら交流できるのだ。この場で楽しみを知った子どもたちは、きっと博物館ファンになるだろう。
大人がワクワクする趣味の部屋「おとなのディスカバリー」
図書室や質問コーナーがあった場所に、実物標本をふんだんに集めた大人が楽しめる「おとなのディスカバリー」が新たに登場した。「おとなの」と名付けたのは、大人が心から楽しめる交流場であり、実際の博物館活動に参加してもらえるような場所にしたいからだという。
おとなといっても、大人顔負けの知識を持った子どもやちょっと背伸びして好奇心を満たしたい子どもたちを歓迎するスペースでもある。
学芸員らもうらやむような高性能の顕微鏡や描画装置が一般開放された本格的な施設は、欧米にはあるが国内では初だという。確かにこんな博物館、見たことがない。
設備だけではない。普通、展示室に飾られた標本やはく製は、限られた方向からしか見られない。「おとなのディスカバリー」内では、標本やはく製、図鑑などの豊富な実物資料を実際に手に取り机上に持ち出し、さまざまな方向から見たり顕微鏡を使って調べたりできる。
自身で研究素材を持ち込み、機材を使うことも可能だ。わからないことがあれば、学芸員が相談にのってくれる夢のような空間。ここから新たな発見や研究者が誕生することだろう。
ルーム内のオープンラボでは、学芸員らが標本作りや資料整理をおこなう姿が見られる。さらに、インターホンで質問もできるのだ。ワークショップも開催され、実際に研究活動に参加するなど普段はできない体験ができる。
公式サイトには、どの日にどんな研究をしている学芸員が質問コーナーを担当するか公開されている。この日以外でも質問できるが、聞きたい学芸員や研究テーマに合わせて来館するのもいい。
今後については、次のリニューアルが予定されている。
2018年11月頃 第3弾「樹冠トレイル」
2020年 リニューアル第3期で常設展の一部
一般の大人が、こんなにゆっくり研究体験できるペースは他にはない。展示内容もすごければ、新たな取り組みも見逃せない。進化し続ける「びわ博」に行けば、博物館以上の体験ができる。 

滋賀県立琵琶湖博物館
rating

4.5

152件の口コミ
place
滋賀県草津市下物町1091
phone
0775684811
opening-hour
9:30-17:00(最終入館16:30)※…

この記事を含むまとめ記事はこちら