日本三大花火「長岡まつり大花火大会」で最高の夏の思い出を!


2018.07.15

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新潟県長岡市で毎年8月2日・3日に開催される「長岡まつり大花火大会」は、2日間で約2万発を打ち上げ、100万人以上を動員する大人気の花火大会。それだけに、出遅れると宿も取れないし、いい場所で見られないし…と思っている方も多いのでは? いえいえ、新幹線駅から徒歩圏内で遠方からもアクセスしやすく、工夫次第で有料席や宿を押さえるチャンスもあります。2018年は両開催日とも平日、特に2日は狙い目です!
長岡まつり大花火大会は何がすごいの?
「長岡まつり大花火大会」は、上越新幹線停車駅でもある長岡駅から徒歩約30分の信濃川河川敷で打ち上げられる大規模花火大会。秋田の「大曲の花火」、茨城の「土浦全国花火競技大会」とあわせ、日本三大花火大会の一つとして絶大な人気を誇ります。
音楽に合わせたミュージックスターマイン、「復興祈願花火フェニックス」「正三尺玉三連発」など、名物花火が目白押し。2日間のプログラムは若干異なりますが、「ナイアガラ」や「正三尺玉三連発」「復興祈願花火フェニックス」「米百俵花火 尺玉100発」などの目玉の花火は両日とも打ち上げられます。
見どころは、花火演出の素晴らしさ、そしてそのメッセージ性の高さ。慰霊や復興、平和への祈りや郷土への愛情が溢れる花火大会です。
この名物花火を絶対に見逃すな!
「ナイアガラ」は各地の花火大会でも人気ですが、こちらではなんと信濃川にかかる2つの橋、長生橋と大手大橋にそれぞれ650mものナイアガラ花火を仕掛けます。当然、橋は通止め。橋から川面に流れ落ちる光の滝は必見! さらにその上に、正三尺玉(直径90cm、重さ300kgの花火)が直径650mの大輪の花を咲かせます。
花火大会の中盤、20:15頃から始まる「復興祈願花火フェニックス」は、まさにこの花火大会の象徴ともいえます。平原綾香さんの歌う「ジュピター」に合わせて、約5分間、幅1.7キロにわたって打ち上げられる花火は圧巻。花火の中から生まれた黄金の不死鳥が羽ばたきます。
2004年に新潟を襲った中越地震は大きな被害をもたらしました。「フェニックス」は、この災害からの復興の願いを込めて、2005年より始まったもの。荘厳なメロディーとともに絶え間なく打ち上がる花火からは強い祈りが伝わり、感動に涙を流す人も少なくありません。
終盤を飾る「米百俵花火 尺玉100連発」。花火としては個性的な名称ですが、これは長岡市に伝わる“米百俵”の逸話に由来します。
幕末、北越戦争に敗れ財政難に苦しんだ長岡藩。そこに他藩より米百俵が贈られました。これで少しは食い繋げると藩士達は喜びましたが、長岡藩は米を売却し、その資金で学校を開きました。食い潰して終わるより、教育にあてて人を育て、さらに大きく発展させることを選んだのです。この米百俵の精神は、今も長岡市に息づいています。
長岡まつりの歴史は慰霊と復興の軌跡
長岡の花火大会は明治時代にすでに実施の記録が残っています。その後、戦争によりやむなく中止。そして昭和20年8月1日、長岡は空襲にみまわれ、大きな被害を受けました。
空襲から一年後の昭和21年8月1日、鎮魂と復興を祈念し、「長岡復興祭」が行われ、翌22年に花火大会が復活しました。
長岡まつりは、慰霊と復興、そして平和への祈りが籠められた祭です。そのため、空襲のあった8月1日に「長岡まつり平和祭」が行われ、空襲が始まった時刻22:30に、慰霊のための白一色の花火を打ち上げます。その翌日・翌々日の2日・3日には盛大に長岡まつりが開催されます。
だから、長岡まつり大花火大会は、曜日にかかわらず毎年、8月2日・3日に行われるのです。
観賞場所・有料席について
観賞のベストスポットは、打上場所に近い、長生橋~大手大橋の間の右岸・左岸の両岸で、そのほとんどが有料席エリアとなっています(上の写真は右岸有料ベンチ席より)。
有料席は、7月11日時点で8月2日分は完売ですが、8月3日分は席種により残席があります。コンビニでのみ販売の「フェニックスエリア席」は有料自由席で(後述)、比較的遅くまで購入できます。また、予約席が完売した場合も、当日販売席が用意されています。
有料席の購入方法については末尾の「長岡まつり大花火大会の基本情報」にまとめています。
もちろん無料で見ることもできますが、良い場所は当然早くから場所取りが始まります。早い時間に行くのが難しい方は、大手大橋の北側(下流側)のフェニックエリア付近から北側が比較的空いています。打上げ場所から離れれば離れるほど空いていきますが、その場合駅からも離れていくので、JR利用の場合は時間に注意してくださいね。
比較的遅くまで購入できるフェニックスエリア席(上の写真)は、大手大橋より北側(下流側)の右岸席です。ナイアガラは見えにくいですが、「フェニックス」は目の前で打ち上げられ、視界に入りきらないほどの迫力を堪能できます。有料自由席で、1人2000円。50人程度入れるエリアが指定され、その中では自由に場所を選べますが、遅く行けば他の方がすでに場所をキープしているので、ちょっと居場所が狭くなるかも…。
自由席で2000円というと高く感じるかもしれませんが、エリア内に専用のトイレや売店もあり、落ち着いて観賞できます。
観賞場所選びで間違ってはいけないのが、信濃川の右岸側で見るか、左岸側で見るか。長岡駅側が右岸、長岡インター側が左岸になります。
JRで行くなら、絶対に右岸側を選びましょう。大手大橋は19:00~22:00、長生橋は20:00~20:45の予定で通行止めになります。通行可になっても大混雑なので、帰りの列車に乗れなくなる可能性があります。
車の場合、駐車場はおおむね左岸側にあります。悠久山公園や南部工業団地などの右岸側駐車場を利用する場合を除き、左岸側で観賞しましょう。
宿泊・交通手段やツアーなど
【宿泊】
花火会場まで徒歩圏内の宿は早々に満室になり、確保が難しいです。お勧めは燕三条駅周辺。長岡駅から新幹線で約10分で、駅近くに数件のホテルがあります。燕三条駅周辺も満室な場合、新潟駅周辺も候補に入れると、押さえやすくなります。
例年、2,3か月前には燕三条・新潟駅付近ともほぼ満室になるのですが、ちょくちょくキャンセルは出るので、こまめに予約サイトを見ていると、1週間前でも押さえられることがあります。
【交通機関】
JR:在来線のほか新幹線もあるので、到着は比較的スムーズです。もし燕三条駅・新潟駅周辺に宿泊するなら、帰りは新幹線で! 少々お金はかかりますが、臨時便も多く出ています。ただし、帰路分のきっぷは必ず到着時に買っておいてくださいね!
車:近隣に駐車するのは無理だと考えてください。北長岡駅付近に停めてのパーク&ライド、または国営越後丘陵公園・三島支所など、遠方でもシャトルバスのある駐車場の利用がお勧めです。駐車場・交通事情については「長岡花火」公式サイトに詳しいので、よく確認の上で計画を立ててください。
【ツアーも充実】
今から手配するのはちょっと…という方は、ツアーもあります。バス利用・JR利用、宿泊・日帰りなど、花火のみのシンプルなものから他での観光のついたものまで多彩で、観覧席付きツアーも多いです。3日は完売しているところもあるので、お申込みはお早めに。
【会場から駅までの帰路】
行きよりも帰りに混雑が集中するのが花火大会。大手通りは激混みですが、1本でも脇道に入ると格段に人が減り歩きやすくなります。ただし方向を見失いがちで、気がついたら駅から離れてしまっていることも。スマホなどで自分の位置と駅の方向を確認しながら歩きましょう。 

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長岡
place
新潟県長岡市城内町
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