秘境は招く!北海道・矢越海岸「青の洞窟」アドベンチャークルーズ


2018.06.14

LINEトラベルjp 旅行ガイド

北海道・松前半島の知内町にある「矢越(やごし)海岸」は、断崖絶壁や“矢越ブルー”と呼ばれる青い海が続く道南の秘境で、船でしか見学することができません。その海岸線を約90分間でクルージングする大人気の遊覧船ツアーが矢越海岸アドベンチャークルーズ。クルーズでのオススメは、文字通り秘境の雰囲気を体感できる「青の洞窟」。キャプテンによるガイドトークとともに、青の洞窟を巡る絶景クルーズを楽しんでみませんか?
矢越海岸アドベンチャークルーズとは
道南の秘境・矢越海岸とは、知内町の小谷石漁港から、福島町の岩部地区のタタミ岩周辺までの海岸線を指します。ここは、道内の知床岬などと同じく、陸路では訪れることのできない秘境で、矢越ブルーと呼ばれる澄んだ海や、奇岩、断崖絶壁などが独特の景観を作り出しています。
この秘境地帯を巡る絶景クルーズが「矢越海岸アドベンチャーズ」です。非常に狭い、青の洞窟に入ったりするため、クルーズ船は、総トン数1トン、旅客定員10名乗りの小型船です。船の名称は、矢越岬に伝わる義経伝説にちなんで“義経”と命名されています。
遊覧船の運航期間は、毎年、4月下旬から10月中旬までです。所要時間は約90分間で、完全予約制です。乗船料や詳しい運航時間につきましては、関連MEMOをご覧下さい。
遊覧船の発着場は、知内町の小谷石漁港です。小谷石は、津軽海峡に面した人口約180人の小さな集落で、海岸線沿いの道路もここで途切れています。遊覧船は、小谷石を出港すると、左手にイカリカイ島を眺めながら、航路を矢越岬へと向かいます。矢越岬には、灯台があって、陸上からは行くことができないので、灯台を管理する海上保安庁の職員が点検のための階段が設けられています。
矢越岬は、知内町と隣の福島町の境界にある岬です。この岬の近海では天候が急変することがあるので、昔から航海の難所として恐れられてきました。矢越の名前は、兄の頼朝に追われて蝦夷地に逃れてきた源義経が、悪天候を鎮める為に矢を放ったところ、天候が回復し、無事に上陸できたという故事によります。
岬に立つ矢越岬灯台は、1957年(昭和32年)の点灯で、高さ約8メートル、光達距離12海里(約22キロ)の白亜の灯台です。クルーズでは帰路に見ることができるので、見逃さないようにしましょう。
かつての集落跡「ツヅラ沢」
矢越岬には、江戸時代にこの地方を治めていた松前藩が建てた鳥居と矢越八幡宮があります。矢越八幡宮は、1655年(明暦元年)松前藩の家老だった蛎崎光林が、アイヌによる蝦夷蜂起による出征の際に、武運長久を祈願して、建立し、弓矢を奉納したと伝えられている神社です。毎年9月17日に海上で行われる大漁祈願祭では、灯台と同じく、階段を登って矢越八幡宮へと参拝します。
ここで、クルーズの村田キャプテンが航海の安全を祈願して、龍笛で、松前神楽のお囃子を披露してくれます。松前神楽は、1674年頃から松前藩の公式行事として、松前城下を中心とする神社で行われた神楽で、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。
航路の途中にある「ツヅラ沢」は、第二次世界大戦後、樺太からの引揚者が住んでいたという集落の跡地です。交通手段は船のみ、電気も水道もないという過酷な生活で、人々は、漁業をして生計を立てていました。その当時の住民の写真を、村田キャプテンがまとめた冊子「854ポイントマップ」で見ることができます。
いまは、住む人もなく、マムシやスズメバチが跳梁跋扈し、ときにはヒグマもエサを求めて出没するという、まさに野生の王国になっています。
お待ちかね「青の洞窟」へ
ツヅラ沢を過ぎると、いよいよメインプログラムの「青の洞窟」に進入します。この洞窟は、高さ約10メートル、奥行き約60メートルで、内部の天井には多数のイワツバメが巣を作っています。
洞窟に入る前には、国土交通省の認可を受ける際の必要条件として、ヘルメットの着用が義務付けられています。なお、カッパも無料で貸してくれます。着ると、とても暖かく気温の低い日や風の強い日などにオススメです。
洞窟に入るとしばらくは真っ暗闇に感じられます。しかし、次第に目が慣れてくると、コバルトブルーやエメラルドグリーンに輝く神秘的な空間が広がってきます。また天候や光の状況によっても海面が様々に変化します。「矢越ブルー」と呼ばれる海の光景を存分に満喫しましょう。
白い小石に願いを込めて
青の洞窟はパワースポットとしても大人気です。ここで、村田キャプテンから渡される白い小石に願いを込めて、海中に投じてみましょう。海底にゆらゆらと沈んでゆく小石を見つめていると、なぜかとてもロマンチックな気分になれます。クルーズに参加したカップルから実際に結婚の報告がたくさんあるとのことです。ここは、恋人の聖地でもあるわけですね。
青の洞窟をあとに、クルーズはまだまだ続きます。写真は、「シタン島」で、紫檀の木があったことから名付けられました。いまでは、ウミウなどの営巣地になっています。
実際に人間の耳の構造にそっくりな「耳たぶ岩」という奇岩もあります。ほかにも紹介しきれないほどの奇岩・怪石があり、自然の造形美には感嘆させられるばかりです。
村田キャプテンオススメのスイーツ「ドンデマカロニ」とは
クルーズの折り返し地点は、航路の一番西の「タタミ岩」です。干潮時には文字通り畳のようになります。奥に見えている小屋は、海水浴のときに休憩所に使っていた小屋で、大自然の環境の中で、次第に朽ちてきたとのことです。左手に見える滝は、かなり大きな滝ですが、この矢越海岸に懸かる滝のほとんどは無名の滝です。これも手付かずの自然が残る矢越海岸らしいエピソードですね。
クルーズでは運が良ければ「イルカウオッチング」を楽しむこともできます。とくにイルカがよく見られる時期は5月~6月にかけてです。この時期はイルカの餌となる、イワシやホッケの群れが泳いでいるためで、夏でもイカなど、イルカのエサになる魚がいれば発見できます。
クルーズの最後には、村田キャプテンからのプレゼントがあります。村田キャプテンが考えたマカロニスイーツ「ドンデマカロニ」で、マカロニを圧力釜特殊製法でサクサクにしたシュガーバターです。数年前、函館出身の人気ロックバンド「GLAY」の“TERU”さんが美味しいとツイートしたことで、いきなり大人気商品となったお菓子でもあります。
道の駅みそぎの郷きこない、JR函館駅内、JR新函館北斗駅、函館空港内などで販売中です。ぜひ、お土産にお買い求めになられてはいかがでしょうか。このように「矢越海岸アドベンチャークルーズ」は、道南の秘境を満喫できる素晴らしいクルーズです。
船は小型船なので船酔いやトイレの心配をする方もいらっしゃるでしょうが、いざクルーズが始まれば絶景に次ぐ絶景で、そんな心配は一気に吹き飛んでしまいます。小型船なので、天候に左右されやすく、欠航する場合もありますが、道南を訪れたなら秘境「青の洞窟」矢越海岸アドベンチャークルーズに一度参加してみてはいかがでしょうか。 

矢越クルーズ
place
北海道上磯郡知内町字小谷石99-8
phone
0139267854
no image

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